2014年09月16日

第52話・定例 伏線回収ウォッチング

さて、第52話は硝子の感情の爆発をせりふを使わずに絵だけで描写するというアーティスティックな回で、伏線回収という面からは大きな進展はありませんでした。
ただ、いくつかのシーンの読み込みや、第51話との会わせ技で、いくつか「伏線回収」と呼んでいい状態になったものがあります。

また、リストにない伏線回収として、すでに別エントリで言及した通り「硝子の自殺決意時の笑顔」の件がありますので、それについてもあとで軽く触れます。

1)特A級
1a)硝子の将也への恋心は届くのか。将也の硝子への恋心は自覚され届くのか。 → 第51~52話で硝子は将也への想いを改めて自覚しました。
1b)将也、硝子双方が持つ自己嫌悪は克服されるのか。
1c)島田の中学での将也迫害の理由、島田が将也に考えている(いた)こと → まだ明確ではありませんが、島田が将也に腹を立てていたことは第50話で示されました。
1d)小学校時代の硝子がなぜ将也と友達になろうとしたか → 第51~52話で、硝子は将也のいじめをほとんど恨んでいないことが示唆されています。だとすれば、将也は硝子と関わりを持ち続けていた唯一のクラスメートだったかもしれません。
1e)硝子が自殺を決意するに至る(小学校からの)心情的経緯 →44話の手紙と45話の結絃の回想で語られました
1f)橋メンバーとの和解。誰と和解し、誰と和解しないのか。→ 硝子ー永束ー佐原ー真柴の人間関係が再構築され、川井とは距離が示されました。島田とのつながりもでてきました。
1g)将也がクラスメート全般につけている×は外れるのか
1h)硝子が「諦めていたもの」とは何だったのか → 第51~52話で「クラスメートとの友人関係を筆頭とする、障害がなければ当たり前に得られただろう幸せな関係」を、障害があっても努力で手に入れることだったと示されました。
1i)将也は、いつ硝子に過去の行い(いじめ)を謝罪するのか

2)A級
2a)硝子が植野に出した手紙の中身 → 第44話で明らかになりました
2b)硝子の補聴器が片方になった理由
2c)水門小から転校後の硝子の学校生活、交友関係 → 第51~52話の硝子回でまったく示されなかったことから、極めて没交渉な生活だったと判断できそうです。
2d)なぜ島田はテキ屋になっているのか、ただのバイトなのか → なんと第49話おまけの「舞台探訪」で回収されました。ただのバイトのようです。
2e)結絃カメラのゴクヒ映像はもう使われないのか → 47話からみると、自殺の映像はガムシロ組にも共有されたようです。
2f)結絃の不登校は解消されるのか、自称「硝子の世話係」を卒業するのか → 第44話、45話で「世話係」の自己像が否定されました。
2g)硝子が「死にたい」から1か月半程度で立ち直るまでの経緯

3)Aマイナス級
3a)真柴の正体、真柴の「同級生」 → 第49話で、真柴が考えていたこと、同級生の話題が伏線回収されました。
3b)結絃が死体写真ばかり撮っていた理由 → 第45話で明確になりました。
3c)ガーデンピックはいつ聞くんだ
3d)佐原のメール「成長を証明する」方法 → 第44話、45話での植野への振る舞いに明確に見えました。47話でも成長が示されています。
3e)竹内がなぜ手話を知っているのか
3f)ペドロはどこへ行った?
3g)広瀬のいま、島田・植野との関係 → 第50話で、まだ普通に植野・島田と花火大会でつるむような親しい関係で、将也救出にもかんでいたことが判明しました。
3h)将也が中学時代も孤立していたことを硝子は知ることになるのか
3i)映画はどうなるの? → 硝子の努力により、再開されました。島田も参加の見込み

4)B級
4a)喜多先生の結婚相手、喜多はいま何をやっているのか
4b)小学校時代、将也以外のクラスメートの硝子いじめの実態 → 特に将也カースト転落後のいじめは、植野が、硝子に対する嫉妬で行っていたことが判明しました。
4c)石田母の「優しさの中の厳しさ」はもう表現されないのか → 第49話で、病室に籠城する植野への態度、硝子への拒絶などで改めて示されました。
4d)健脚コンビとは何だったのか
4e)デラックスってなぜ登場したんだろう、再登場はある?
4f)石田姉の顔出しはある? → 第51話と同じ号に掲載の作者インタビューで「物語上不要だから(出さない)」と説明がありました。
4g)花火大会の「あれ 西宮さんじゃね?」の発言者は? → 広瀬(か島田)であることが第50話で判明しました。


今回、「諦めたもの」の象徴である「筆談ノート」のエピソードについて改めて描写があったことから、1h)の「諦めたもの」が、将也が高校編で取り戻した(取り戻そうとした)ものとほぼイコールだったことが確実になり、これだけの描写がなされたということで「伏線回収」と見なしてよさそうだと思います。

同様に、2c)の、水門小転校後から将也と再会するまでの硝子の交遊関係は、この間ずっと「諦めた」状態であったことと、硝子視点回でも描写がまったくなかったことから、「語ることがまったくないほど没交渉なものだった」という形で「伏線回収」されたと判断したいと思います。

1d)の「硝子がなぜ将也と友達になろうとしたのか」については、まだ「伏線回収」とまではいっていませんが、もうこれ以上説明はされないのかな、とも予想しています。
6巻の各自視点回で、硝子はかなり早い時期から孤立しており、またその時点での「いじめ」は実はほとんど将也の単独犯だった、という「構図」も見えてきましたので、補聴器事件のときには既に将也くらいしか硝子の方から接近できるクラスメートがいなくなっていた、というのが「真相」であるように思われます。(これについてはエントリをまとめてあるので、そのうちリリースしたいと思います)

1a)の「恋心」については、将也自殺後、封印していたその感情を硝子ももう抑えられずに爆発させましたので、あとはふたりが出会って話をするだけ…という状態になってきました。

最後に、これは別エントリで触れましたが、第40話で「私と一緒にいると不幸になる」と告げたあとの硝子がなぜか笑顔を見せるシーンの「真相」について、第52話のノート池ポチャ事件の描写から、「硝子が自殺を決意したときに見せる絶望の笑顔」だった、という形で「伏線回収」されたと理解しています。
ラベル:第52話
posted by sora at 07:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 第6巻 | 更新情報をチェックする
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