第4巻のラストを伏線として回収していると考えられるのが、第41話で結絃が知らないあいだにコンテストに応募されたという写真です。

第41話13ページ。
あれは、第4巻ラストの「ガムシロ」の回に、結絃のために将也達が探して見つけた鳥の死骸、それを取り除いたあとの地面の写真でした。

第4巻181ページ、第32話。
そして、この写真は「硝子のすすめで(西宮母が)選んだ」ということになっています。
ここで、「ガムシロ回」での結絃の会話を思い出してみましょう。
結絃「キレイすぎるな 2点」
「これ キモい? ねーちゃん」
「そうか!キモいか!」にかー!
このとき硝子は死骸に苦手そうな顔をしましたが、実際にはその死骸は「キレイすぎる」状態のいいものでした。
そして、その死骸があった場所は、死骸のあった場所だけ「キレイに」土が見え、周囲はシロツメクサの花が咲いていたわけです。
もともとは、硝子が写真をコンテストに応募することを考えたのは、(自分がいなくなったあとの)結絃の将来を少しでもサポートしたいという気持ちからだったと思います。
でも、そのために母親が選んだ写真を見たとき、硝子は別の意味で「運命」を感じたのではないでしょうか。
「鳥の死骸」は死んだ後の自分、そして「その死骸がなくなったあとのキレイな地面」は「(周囲に不幸をもたらす)自分がいなくなったあとのキレイな世界」、その周囲の草花は「自分がいなくなったあとの家族や友人たち」である、と…
しかし、それにしても…
3章のラストのガーデンピックだけでなく、4章の最後の「ガムシロ」まで、ほんわかエピソードと見せかけて5巻ラストのぞっとする展開で回収してしまうとは、この構成はほんとに怖く、また驚くほかありません。
