2014年06月14日

第40話、大事なことじゃないのに2度言った将也

さて、第40話も細かく見ていくと見所がたくさんありますが、読んでいて気づくのが、将也が同じセリフを2回言っているということです。


第40話11ページ。

あれ?西宮どこ行った?
西宮~?
あ 呼んでもムダかな?



第40話12ページ。

西宮ー!西宮~!
あ 呼んでもムダかな


なぜ将也は同じ「あ 呼んでもムダかな」というセリフを2回も言ったのでしょうか?

それは、この2つのセリフの間にはさまれているコマを見れば推理できそうです。
この2つのセリフの間には、将也のイメージの中の佐原が冷たい表情で「石田君に近づかない方がいいよ いじめっこだから」と言うコマがはさまれています。このときの将也の心を埋め尽くしている、自己否定のことばです。

だから、この「呼んでもムダかな」というセリフ、1回目と2回目では意味が違っていて、

1回目:純粋に、耳が聞こえないから呼んでもムダかな、という意味。

2回目:自分はいじめっこで「近寄らない方がいい存在」だから、呼んでも誰も近づいてこないだろう(だから呼んでもムダ)、という意味。


ということになるだろうと思います。

第39話で、将也は西宮以外のすべての友人関係を切り捨て、自己嫌悪の沼に沈みました。
そして辛うじて残った硝子(と結絃)とのつながりですが、その繋がりにさえ、もはや将也は自信をまったく持てなくなっているということを、この「呼んでもムダかな」の連呼は示しているのだと思います。

…それにしても。

第2巻では結絃にここまでかっこよく反論していたのに。



第2巻147~148ページ、第13話

あのころの将也はどこに。
40話の将也はもはやヘロヘロで倒れる寸前ですね。
ラベル:第40話 第13話
posted by sora at 13:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 第5巻 | 更新情報をチェックする
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