
第40話11ページ。
あれ?西宮どこ行った?
西宮~?
あ 呼んでもムダかな?

第40話12ページ。
西宮ー!西宮~!
あ 呼んでもムダかな
なぜ将也は同じ「あ 呼んでもムダかな」というセリフを2回も言ったのでしょうか?
それは、この2つのセリフの間にはさまれているコマを見れば推理できそうです。
この2つのセリフの間には、将也のイメージの中の佐原が冷たい表情で「石田君に近づかない方がいいよ いじめっこだから」と言うコマがはさまれています。このときの将也の心を埋め尽くしている、自己否定のことばです。
だから、この「呼んでもムダかな」というセリフ、1回目と2回目では意味が違っていて、
1回目:純粋に、耳が聞こえないから呼んでもムダかな、という意味。
2回目:自分はいじめっこで「近寄らない方がいい存在」だから、呼んでも誰も近づいてこないだろう(だから呼んでもムダ)、という意味。
ということになるだろうと思います。
第39話で、将也は西宮以外のすべての友人関係を切り捨て、自己嫌悪の沼に沈みました。
そして辛うじて残った硝子(と結絃)とのつながりですが、その繋がりにさえ、もはや将也は自信をまったく持てなくなっているということを、この「呼んでもムダかな」の連呼は示しているのだと思います。
…それにしても。
第2巻では結絃にここまでかっこよく反論していたのに。


第2巻147~148ページ、第13話
あのころの将也はどこに。
40話の将也はもはやヘロヘロで倒れる寸前ですね。
