それが、「やたら饒舌になって余計なことばかり言う」というクセです。
最初にこのクセが出るのが、第2巻59ページ、第8話で、将也が「いいバゲット」を持って手話サークルを訪れ、結絃(この時点では何者かを将也は知りませんが)と対面したときです。

「ぼ 僕は 西宮さんの友…達の石田っていいます
あ 西宮さんといっても お母さんの方ではないですよ?
ていうか今 お母さん いませんよね?
あっ このパン…
バゲットはですね…西宮さんに差し上げたいと思いましたね
メチャクチャいいヤツがぐーぜん手に入ったもんで
せっかくなんで 鯉のエサにどうかと思いましてね
パン係の西宮さんに…」
焦りまくって意味不明なことをしゃべりつづけています(笑)
そして、次にこのクセが出てしまうのは、第4巻収録予定の第31話6ページ、硝子の母親と対面したときです。

「あ…違うんです
別に変なことしに来たのではなく
橋に行ったら佐原さんしかいなかったのでメールしようと思ったんですけど
滝のところに結絃さんがいたんで
そしたら お腹すいて…」
意味不明度がますます上がっています(笑)。
興味深いのは、1回目も2回目も結絃がこの「饒舌になった将也」の姿を見ていて、1回目は呆れて(手話サークルの教室の入り口から)追い出してしまったのに対して、2回目は逆にテンパる将也をフォローした、という点です。
こういった辺りにも、二人の関係(将也と結絃)が劇的に変化したことが現れていて興味深いですね。