これはいろんなところで話題になっているのですが、意外と分かりにくい謎です。
将也が学級裁判で吊るし上げられて、補聴器を壊した「犯人」になった後、将也の母親は硝子の母親に会って補聴器の代金を弁償します。
その場に将也はいなかったわけですが、弁償と話し合いが終わって将也のもとに戻ってくる母親に、ある異変が見られます。

母親の右耳、先ほどまであったはずのピアスがなくなっていて、耳にキズがあって血がこびりついているように見えます。
どうやらピアスが引きちぎられてなくなっているらしいのです。
なぜこんなことになっているのか、考えられる可能性はいくつかありますが、どれが正解なのかはなかなか分かりにくいです。
1. 石田母が自ら(息子がやったことへのけじめとして)ピアスを引きちぎった。
2. 西宮母が(娘へのいじめの復讐として)ピアスを引きちぎった。
ただ、当ブログでは、1.の可能性が高いと思っています。
西宮母が将也に会ったとき、「下品な顔 親子そっくりね」と言い放ちます。
将也だけでなく、石田母についても「下品だ」と言っているわけですが、もし石田母が、相手の言い分を全部聞いて、単に平謝りに謝っただけだとしたら、「下品」という印象になるだろうか?という疑問があるのです。
ただ、もし石田母が自らピアスを引きちぎって、それをある種の「誠意」として西宮母に見せたとしたら、「下品な反省の表現だ」と思う可能性はあると思うんですよね。
また、仮に西宮母にピアスを引きちぎられて血まみれになったとしたら、さすがに石田母も将也の元に戻ってきたときにもう少し違ったリアクションをしていたんじゃないかとも思うわけですね。(逆に自分でやったのなら、あの落ち着きぶりはおかしくありません。)
というわけで、当ブログでは1.の説をとりたいと思います。
いずれにしても、将也が硝子の補聴器を奪おうとして耳たぶを引きちぎってしまった(第1巻106~107ページ)ことに対応する「罰」であることは恐らく間違いないだろうと思います。