http://www.excite.co.jp/News/bit/E1475063249559.html
ラストの曲は、京アニ近くの河原で泣きながら思いつきました――映画『聲の形』音楽・牛尾憲輔インタビュー
このインタビューで語られていることはなかなかすごいです。
・バッハのインベンションは、最初から最後までを断片的に少しずつ演奏して文化祭で演奏しきる形になっている。これはこの物語全体が将也にとっての「練習曲」であることを示したもの。
・猫カフェで流れているBGMの歌詞は植野の将也への片思いを表現したものになっている。
・そのBGMが退院後に植野が美容院の陰から覗いているときもかかっている。
・永束君と最初にハンバーガーを食べたフードコードで流れている曲が文化祭の宇宙カフェでも流れていて、それは永束のビッグフレンドへの友情を表したものだった。
・硝子がみんなとの関係を取り戻すために動き出すシーンの音楽だけが、「みんなで演奏する」バンドミュージックになっている。
・夢のなかで将也と硝子が会うシーンでは、左右で音が違う。それは補聴器のノイズと将也の心象音を表していて、その音楽の後で将也のもとに向かう。
・ラストの曲の後半で悩んだが、「取り巻く世界が確かにあると分かったからこそ、最後は将也ひとりの話にしていいんだ」と気づき、将也が奏でる(インベンションから続く)ピアノで終わらせることにした。
こんな風に、まるで原作のような深い伏線がバリバリ設定されていることがわかります。
このインタビュー記事を読みながらサントラを聞くと非常に興味深く聞けますね。
映画 聲の形 オリジナル・サウンドトラック a shape of light[形態A]
映画 聲の形 オリジナル・サウンドトラック a shape of light[形態B]
牛尾憲輔
映画公開をきっかけにとあるマンガアプリで「聲の形」1巻無料のキャンペーンをやっていたことからこの作品を知り、1巻が重いながらもどこか共感できる部分もあり、続きが気になったので普段はあまり買わない紙の単行本を買って一気読みしました。それのせいか、読み終えた直後から 「これで終わりか?」 というなんともいえない虚無感が襲ってきて、色んな考察サイトをサーフィンしているうちにこのサイトに辿り着きました。
それからというもの、毎日のようにこのサイトを楽しく読んでいて、作者の原作の構成の巧妙さとそれを見抜く主さんの鋭さとに驚きを隠せません。まさに、「なぞ解き」 であり、圧倒的エントリ数と考察の深さに主さんの原作に対する「愛」を感じてしまいます…
先日映画を観に行く機会を作れたので観に行ったのですが、映画の演出、とくに音の演出が凄くて上映中ずっと鳥肌が立って震えていましたw たぶん京都アニメーション以外ではこの凄さは出せないんでしょうね…
上映館数が少なく自宅から遠いとこでしか上映してないためもう一度観ることは恐らくできず惜しいのですが、販売されるであろうDVDは絶対に買おうと思います。
このサイトを読み終える頃にはDVDが発売されると思うので「聲の形」ロスはしばらくはこないだろうけど、それからはどうなるか…
最後に、初めて自分の心を動かされた原作はもちろん、このサイトに出逢えたことに感謝です!もっとこの作品を知る人が増えたらいいです!
コメントありがとうございます。
はい、このブログは、本当に純粋に、この作品が好きで続けてきたものです。
渾身の思いをかけて読み込むに値する作品のすごさと、ユーザーの方と深い議論ができる楽しさで、連載期間中続けてきました。
作品が映画化され、原作も含めて改めて高い評価を受けたことは、私にとってもとてもうれしいことでした。
もちろん私もBlu-rayを(初回限定盤で)買うつもりです。
これからも、当ブログをよろしくお願いします。