聲の形は、「聲」といいながら拳で語る暴力的な表現が想像以上に多く、また暴力が話を前に進める展開も非常に多い(笑)のですが、そんななかでも聲の形を代表する?暴力である「ビンタ」の場面をまとめてみたいと思います。
「ビンタ」と聞いて何よりまず思い浮かぶのが、小学校編で将也と硝子が「拳で語り合う」あの取っ組み合いのシーンの冒頭です。

読みきり版、47ページ。

第1巻162ページ、第4話。
この2つのシーン、イメージではまったく同じ絵のコピペかと思っていたんですが、見比べてみるとリライトされていますね。連載のほうが威力が増して、将也が吹っ飛んでいます(笑)。
連載にむけて、硝子も筋トレに励んだのでしょう。
続いて、こちらもあまりにも印象的な、西宮母の瞬間移動ビンタ。

第2巻40ページ、第7話。
何度見てもすさまじい威力。
この後、別の日に結絃からもとび蹴りを食らって、西宮3家族からの暴行受けをコンプリートしています。
第3巻にはビンタは(私が見た限り)ありません。
次に登場するビンタは、第4巻の植野の観覧車ビンタですね。

第4巻83ページ、第28話。
ただ「自分のことが嫌い」とだけ話し、植野のことについて何も語ってくれない硝子に対し、我慢できなくなった植野が硝子に対して放ったビンタです。
この頃は、植野がビンタした、というだけで驚いていました…。最近とは隔世の感があります(笑)。
この後、第5巻では、永束のベチベチという張り手攻撃、真柴の叩き落とすようなパンチなどがありますが、「ビンタ」ではないので省略して、第6巻相当分。
第6巻は、のっけからビンタの応酬です。まず先頭を切ったのが植野。

第6巻39ページ、第44話。
無抵抗の硝子に、本人としては正義の、周囲から見たらリンチのビンタ。
そこへ割ってはいって硝子を救うのが、硝子の母親です。
第44話最終ページでの、将也へのそれを髣髴とさせる瞬間移動ビンタから入って、その後は植野と2人での激しいビンタ合戦に突入します。

第6巻44ページ、第45話。
そして、この「聲の形・ビンタ合戦」に、意外な伏兵?として、委員長川井が参戦。
病室でいきなり映画に誘う硝子に、わけがわからない、といきなりのビンタ!

第6巻106ページ、第48話。
…音が「ぺチン」です。
小学校時代の硝子(効果音は「ベシ」)よりも弱そう…。
いきなりビンタされた硝子にとっては不幸中の幸い(?)でした。
…。
こうやって見ると、やっぱりビンタとかその他の暴力的表現のかなり多いマンガであることは確かですね。(^^;)。ある意味、「聲の形」というよりは「拳の形」かも。

終わってみれば、これが唯一の硝子のバイオレンスシーンになりましたね。
女人のビンタ攻撃?よくも悪くもジェンダーフリーですな。なになに、長谷川町子さんのいじわるばあさんの伊知割石さんのやり口に比べたらスッキリしたもんですよ。
確かに、ふりかえってみると、ビンタをしているのは全員女性でした。
ただ、将也のデラックスへのパンチ、永束の将也へのペチペチ、真柴の将也へのパンチと、いちおう男性キャラも暴力を振るっていますし、結絃も将也にとび蹴りを食らわせていましたね。
「男性→女性」という暴力は慎重に避けられていますが、唯一、それがはっきり描かれているのは、いうまでもなく第1巻での将也による硝子いじめであり、明確に暴力・暴行に対して「罰」が下されているのも、この暴力に対してだけであるのは興味深いところです。