2014年12月05日

第61話、植野が伝えたことと隠したこと(1)

※このエントリは、第61話連載時に書いたものです。そのため、その後の連載の内容と齟齬があったり考察に変化がある場合があることをご了承ください。

さて、第61話では、植野が将也の自宅におしかけて、これまで話せなかったことを話すという展開がありました。


第61話、7ページ。

植野とすれば、上京も決まり、悔いが残らないように伝えたくても伝えられなかったことを伝えよう、と思ったのだろうと思います。

とはいえ、そこはやはり人間ですから、植野は「すべて」を話したわけではありません。
ある意味「神の視点」をもっている読者から見ると、今回、植野がちゃんと伝えたことと、やはり隠したままだったことがあることに気づきます。

まず、今回、植野が伝えたことは、

1)植野は高校卒業後上京すること。
2)転落した将也を救出したのは島田らだったこと。
3)小学生時代、島田らはもともと将也のことが好きだったが途中からは嫌いになったこと。
4)植野自身、将也へのいじめに加担したこと。
5)植野自身、硝子へのいじめを行ったこと。
6)今でも硝子のことが好きになれないこと。


といったあたりでしょうか。(硝子が理容師志望というのは植野の話題じゃないので除外しました)

では、一方、このシーンで語られなかったことには、どんなことがあるでしょうか?

7)将也の転落後、病院の前で硝子、佐原、西宮母に暴行を加えたこと。
8)将也昏睡中、病室に籠城して硝子らを排除していたこと。
9)将也昏睡中、意識のない将也にキスなどをしていたこと。



第6巻138ページ、第50話。

ざっと考えると、これらの「将也が昏睡中におこったできごと」が思い当たります。
まあ、これらについては、実は硝子は9)以外は全部知っているわけですから、なんとなれば硝子が話せばいいとも言えますし、暴力を肯定するつもりはまったくありませんが、将也に対する強い感情が暴走した結果である、ともいえますし、これらを秘密にすることが、現時点で将也を不利にすることでもない、とはいえます。
また、9)はもともと「墓場まで持っていく」タイプの秘密でしょうから、語られなかったことも自然です。

でも、これだけでしょうか?
私は、今回の文脈のなかで、本来なら植野は語るべきだったのに、語らなかったのではないか?と思っていることが1つあります。
タグ:第61話 第50話
posted by sora at 07:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 第7巻 | 更新情報をチェックする
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