2014年12月04日

第61話、植野によって明かされた島田の心情とは?(2)

※このエントリは、第61話連載時に書いたものです。そのため、その後の連載の内容と齟齬があったり考察に変化がある場合があることをご了承ください。

さて、硝子の耳を負傷させたことで、将也は担任の竹内から叱られますが、そのあと島田らと合流した将也は「(硝子には)謝らない」と島田に語ります。
それに対して島田は、「お前が謝るところを見たいのに」と返しています


第1巻108ページ、第2話。

ここでも島田は、やんわりと将也のいじめに対してそろそろやめたほうがいいと進言していることに気づきます。

でも、将也の暴走は止まらなかったわけです。
負傷させられた側の硝子が「ごめんなさい」とまで伝えて和解しようとしているにも関わらずノートを川に捨てて拒絶し、その後も繰り返し補聴器を壊し続けた将也を見て、島田はデラックス事件にもまして「こいつの暴走にはもうついていけない」と感じたことでしょう。

このあと、あの「学級裁判」事件が起こるわけですが、学級裁判より前の段階で、すでに島田の気持ちは将也から完全に離れてしまっていたのだろうと思います。

3)そして、将也と島田らとの溝を決定的にしたのが、学級裁判での将也の態度でした。
島田からすれば、硝子へのいじめ(特に学級裁判でも問題視された補聴器の破壊)について、自分は何度も止めていたのに、一切聞き耳を持たず一人で暴走していたのが将也だったのに、糾弾された将也は自分の責任を顧みず、あたかもすべての責任を周りに押し付けて逃げようとするような態度を取りました。


第1巻124ページ、第3話。

恐らく将也は「自分だけが悪いわけではない」ということを主張していたのでしょうが、周囲からは「自分だけは悪くない」と主張しているように見えたと思います。
この態度をみて、島田は将也のことを、憎むべき、軽蔑すべき最低の人間だ、というレッテルを貼ったのではないでしょうか。

改めてこの学級裁判の場面をみると、校長がしゃべっているとき、島田はひとり微笑みを浮かべていることに気づきます。
恐らく島田はここでしっかり将也が断罪され、将也も罪を認めて反省して硝子いじめも止まる、そういう展開を望んでいたのではないかと思います。
ところが、実際の将也はそれとは遠く、無責任で反省しない「醜態」を晒してしまったわけです。

このときの態度を自分たちへの裏切りと感じ、「許せない」と憤った島田が将也を池に突き落とそうと仲間を誘う場面は、植野回で描かれました。


第6巻134ページ、第50話。

そして、学級裁判以後の島田の執拗な将也いじめについては、今回植野があえて語らなかった、1つの誤解がもとになっていると、私は考えています。
posted by sora at 07:15| Comment(2) | TrackBack(0) | 第7巻 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。学級裁判で石田君がとった行動になんにも不思議も違和感もなくなるほど感覚マヒしていました。


もし石田君の所業が当たり前に行われるクラスにいて、だってアイツだってやってた、と逆ギレする子が普通にあって、いじめられたこにこんな迷惑かけられた、うちの子は悪くないなんて親にまで投げつけられるのが当たり前の地域にいたら、島田くんの感覚、すごく不思議でした。え?そこまでケチョンパに制裁するのが普通なんだ?と驚く位ですから、うちの子供が学校行かなかったわけです。


だけど、島田くんがまずかったのは石田君や広瀬くんらヤンチャグループしか見えてなくて大なり小なり硝子ちゃんいじめがみんなでやられていたことに気づいていなかった事かと思うのです。でなきゃ島田くんも学校嫌になって登校拒否のひとつやふたつ起こしていたかもしれないよ。
Posted by あらやん at 2014年12月04日 10:01
あらやんさん、

コメントありがとうございます。

そうですね、島田は硝子いじめの構図をすごく単純に見ていた可能性が高いですね。
だから、中学にいっても「石田がいじめて硝子を転校させてしかも反省していない(だから石田は許せない)」という論理でハブりを続けたんだろうと思います。

実際には、それよりずっと複雑で根が深かったわけです。
Posted by sora at 2014年12月04日 21:47
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