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2014年12月04日

第61話、植野によって明かされた島田の心情とは?(1)

※このエントリは、第61話連載時に書いたものです。そのため、その後の連載の内容と齟齬があったり考察に変化がある場合があることをご了承ください。

第61話の前半では、植野の語りによって、植野視点からの島田らの心境が明かされました。

それによって、これまで謎だった「学級裁判後、中学時代にいたる島田の将也に対する心情」がある程度明らかになりました

今回の植野の語りの、小中学校時代の島田についての部分を抜き出してみましょう。


第61話、6ページ。

植野「あいつらさ…小学生ん時 ちゃんと…あんたのこと好きだったんだよ? わかってたっしょ?
   それがなんか…… なんか違うわーってなっちゃったんだろうね
    仲良かったってこと 無かったことにしたかったんだと思う…」


この植野の語りから分かることは、島田(と広瀬)は、

1)もともとは将也のことが好きだった
2)しかし、その後その気持ちが冷めていった
3)最終的には、仲が良かったことすら否定したいほど嫌いになった


という風に、将也への評価や感情が変わっていった、ということです。
これを、第1巻の描写と合わせて考えると、島田の将也への感情が、いつごろどんな風に変わっていったかを推測することができます。

1)まったく曇りなく「好きだった」というのは、島田や広瀬が将也の家にしばしば遊びに来ていた「第42回度胸試し」からデラックス事件の頃までだったのではないかと思います。
「第41回」のとき、石田母から度胸試しのことを聞かれた際も、島田ははっきりと「僕らも楽しくて将也君と一緒にいるので」と答えていることからも、このころは確かに「好きだったし、一緒にいて楽しかった」ことは間違いないでしょう。


第1巻17ページ、第1話。

2)でもその後、島田は塾通いを将也との遊びよりも優先させるようになり、広瀬もそれに合わせて将也と若干距離をおくようになりました。
そのきっかけになったのは「デラックス事件」でしょう。
デラックス事件で、将也が「げんき君」から暴行を受けたあとの島田と広瀬は、明らかにそれまでとは態度が異なり、将也のスタイルに「ついていけない」といった表情をあらわにしています。
このあたりから、将也と島田らとのあいだにはすきま風が吹き始めたのだろうと思います。


第1巻41ページ、第1話。

次に、将也と島田らとの間にさらに距離を作ったのは、恐らく「硝子いじめ」だったのだろうと思います。
将也の認識がどうであれ、学級裁判に至るまでの間、硝子いじめを「主導」していたのは間違いなく将也でした。
合唱コンクール失敗についての黒板への落書きから始まり、水をかけたりノートに落書きをしたりといったいたずらに進み、ついには補聴器を奪って投げ捨て、耳を引っ張って負傷させるまでにいたりました。
(実際には、この頃から、硝子の筆談ノートには硝子を咎めるような書き込みが増え、徐々に硝子は将也のいじめとは無関係にクラスで孤立していったのですが、そのことは島田は知らなかったでしょう)

このあたりまできて、さすがに島田は「やりすぎだ」と感じるようになっていったと思います
実際、硝子の耳を負傷されたまさにそのときに、島田は「ゲェ ショーヤあ お前やりすぎ」と言っていることからも、それは分かります。


第1巻106ページ、第2話。
posted by sora at 07:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 第7巻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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