2014年11月19日

最終回、なんと「あの男」が再登場!(1)

最終回、第62話の最大のサプライズは、なんといっても、

ペドロの再登場

でしょう。


第62話、3ページ。

誰もが予想しなかった最終回での登場ですが、ここでふと考えるのが、このペドロの再登場はあらかじめ計画されていたのか、それとも連載後の読者の反応を見ていて、たった1コマしか出ていないのに非常に人気があったために、読者サービス的にハッピーエンドの輪の中に加えて登場させたのか、どちらなのか?ということです。

私はこの疑問については、

最初から予定されていた。

という説をとりたいと思います。
なぜなら、ペドロが最終回に登場することによって、

「第1話」と「最終回」というまさに物語の両端での登場

という、極めて特異な(そしていかにも大今先生が好みそうな)シンメトリー(対称)の構造を実現する形になっているからです。

そしてもう1つの、ペドロ最終回登場の必然性として、「これまでまだはっきりした役割が与えられていなかった」ということがありました。

この物語において、明らかにモブキャラとして登場しているキャラ以外には、それぞれ登場する「意味」が与えられています。

そういう視点で第1話で登場したキャラクターを拾ってみると、

デラックスは、無鉄砲な将也の性格を表現するため、そして「デラックス事件」を通じて、島田らと将也との関係のすきま風を表現するためのキャラクターでした。
そしてこのキャラクターとあわせてフォーカスの当たった「ゆうたろう君のスニーカー」は、その後「硝子捜索事件」をきっかけに結絃に渡り、結絃はそのスニーカーをずっと履き続けます。
そう考えてみるとデラックスというのは「将也をとりまく友情の姿」をあぶりだすキャラクターだった、と言えるでしょう。

また、「げんき君」については、将也の向こう見ずな性格の出自、あるいは「汚い大人」の象徴として(そして恐らく「姉がペドロをパートナーとして選ぶための対比軸として)登場したのだ、と思います。
また物語の展開上は、デラックス事件の「影の仕掛け人」として使われた側面もあります。

このように、サブキャラはサブキャラなりに、ちゃんと物語上の意味をもたされて登場しているわけです。

いっぽう、ペドロはどうだったでしょうか。


第1巻42ページ、第1話。
ラベル:第62話 第01話
posted by sora at 07:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 第7巻 | 更新情報をチェックする
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