2014年10月17日

第57話、劇的に変わった佐原と植野の関係(1)

第57話は、将也から見た「仲間」(橋メンバー、クラスメート、学校の先生など)との「和解」が描かれた回ですが、同時に、橋メンバー同士の関係性の変化が随所に描かれており、ある意味「各自視点回」で残された「宿題」を一斉に回収にかかっているようなところもあります。

先のエントリで、佐原の発達課題が第57話であらかた片付いたという話題に触れましたが、その佐原との「関係性」が、これまでとまったく変わって描かれたのが、植野でした

振り返ってみると、かつての植野は、佐原をずっと「見下して」接してきたことが明らかです。

それが端的に現れていたのが、第3巻の植野と将也、硝子が再会した「修羅場」でのこの発言でした。


第3巻130ページ、第21話。

「モジャ頭のデブといい 佐原といい 西宮といいさー
 昔のあんたなら ぜってーつるまねーような奴ばっかだけどさ
 無理して つるんであげてるの?」


この発言は、佐原を、永束や硝子(小学校時代)とひとまとめにして「スクールカースト低位者」的な視線を投げつけ、蔑んでいることをはっきり示しています。

また、第4巻の遊園地回での植野の回想(第26話)のなかでも、佐原とは「仲良くなった」と言いつつ、実際には「自分が許してやった、存在を認めてやった」という目線から抜け出せていません。

(さらにいうと、私の考察では、上記で植野が言っている「仲良くなった」タイミングは、硝子との「修羅場」より「前」なのです!
ですから、植野は「仲良くなった」と言っている佐原のことを、内心では「無理してつるんで『あげる』ようなヤツ」としか見ていなかったことになるわけです。)

そして「橋崩壊事件」のとき(第39話)、率直に「みんな怖かった」と語った佐原に対して、植野は「どっちの味方なんだよ佐原ぁ!」と怒鳴っています。
これは、佐原のことを、対等というよりは自分のコントロールできる「配下」のように認識していたことを示しています。

さらに第44話での「病院前硝子暴行事件」のときは、植野の暴行から硝子を守ろうとした佐原を、植野は突き飛ばし、徹底的に罵声を浴びせました。


第44話、15ページ。

そんな、「マウンティングによる支配と従属」といういびつな関係だった植野と佐原の関係に変化の兆しが見えてきたのは、第45話からでした。

エントリを分けて続けます。


posted by sora at 07:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 第7巻 | 更新情報をチェックする
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