2014年10月05日

第55話の結絃のせりふから、硝子の学校遍歴と進路を考える(2)

第55話における、結絃の「お さすが りよーか」というせりふをきっかけにして、硝子のこれまでの学校遍歴と、今後の進路について考えています。

さて、前エントリで硝子の過去の学校遍歴について考察しましたが、どうやら水門小から転出し、特別支援学校の小学部に転入して以降は、ずっと高等部まで同じ特別支援学校に在籍していたらしいことが確認できました。

そうなると気になるのが、

・硝子には学校での親友はいないのか?

ということです。

第2巻で、高校になってから再会した将也は、硝子が「今 通っている学校では なかなか楽しくやれているらしい」という話を聞かされています。


第2巻23ページ、第7話。

またその後、第3巻の第15話では、将也から「学校の友達とメールとかをやっているの?」と聞かれてうなずくシーンが出てきます。


第3巻6ページ、第15話。

ところがその一方で、第4巻の第29話では、結絃が、将也が現れる前の硝子について「今まで 家では ぼーっと本読むくらいだったのに」と言っています。


第4巻114ページ、第29話。

し、それより何より、これまで最終巻にいたるまで、「硝子の学校の友達」が実際に登場したことは一人たりとも、ただの一度もありません。

このことは、どうとらえるべきでしょうか?

これについては、恐らく結絃が言っていたことのほうが正しいのだと思います。
硝子は、現在の学校で、学校にいる間だけ多少話をする程度のクラスメートはいるのでしょうが、プライベートで一緒に遊ぶような親しい友人はいまの学校には誰もいないのだと思います。

これまで何度もみてきたように、硝子は水門小での「(手に入れたかったものへの)挑戦と挫折」という経験から、親密な人間関係を築くことを「諦め」、水門小を離れて以降はずっとそういった周囲と没交渉な毎日を送っていたのでしょう。
ですから将也に対しての「友達とうまくやってる」発言も、将也を心配させないために当たり障りのないことを言っていたに過ぎないのだと思います。
(そのあたりは、やはり学校で孤立しているにもかかわらず、そういったことをこれまでまったく硝子に語ってこなかった将也ども重なる部分があると思います。)

こうやって整理してみると、そんな陰鬱とした毎日のなかに突然現れた将也と、その後に起こったさまざまなイベントが硝子にとってどれほど大きなインパクトを与えていたのだろうか、ということを改めて思わずにはいられません。

さて、話を元に戻します。
硝子は現在、特別支援学校の理容科に在学していて、おそらく高校卒業時点で理容師になるために必要な「専門課程」を修了していることになると思われます。

ところで、理容師になるには、専門課程を修了したあと、国家試験を受験して合格し、理容師の国家資格を取得する必要があるようですが、高校で理容科の場合は高3でみなし受験できるようです。

そして、第55話のこのタイミングで描かれた、「硝子は小学校時代の思い出を忘れずに、理容師を目指している」という事実と、「その思い出のカットの舞台が将也の自宅の店で、そのときの理容師が石田母だった」という事実。

…これはもう、硝子の「進路」は決まったも同然ですね(笑)。

硝子は高校卒業して理容師の資格をとり、ヘアメイクイシダで修業することになるのでしょう。
ですが、最終的には「就職」ではなく「お店を継ぐ」ことになるのでしょうね。
というか、そうなってほしい!と思います。

というわけで、硝子の過去から将来にいたる「履歴書」は、こんな感じになるのではないでしょうか。

・水門市立第二小学校(小1~小5):石田母との出会い
      ↓
・水門市立水門小学校(小6 4月~12月頃):将也との出会い
      ↓
・特別支援学校(聾学校)小学部(小6 12月頃~)
      ↓
・特別支援学校(聾学校)中等部
      ↓
・特別支援学校(聾学校)高等部専門課程 理容科:将也との再会
      ↓
・理容師資格取得
      ↓
・ヘアメイクイシダで理容師としてキャリアスタート
      ↓
・ヘアメイクイシダのお店を継ぐ



posted by sora at 08:43| Comment(4) | TrackBack(0) | 第7巻 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。

しょうこちゃんは、高等部を卒業しただけで、石田ママのお弟子さんになるだけでは、もったいないような才能があるような気がします。

わたくしが住んでいる愛知県には、働きながら通える美容学校がいくつかありますが、岐阜県にもそれがあれば石田ママのお弟子をしながら勉強することができると思うのですが…学費も格安ですし。
岐阜県は、アパレルやフアッションの教育が盛んな土地柄。着付け、メイクアップの勉強したら、しょうこちゃんの仕事の幅がうんと広がって、ママやゆずるちゃんを助けて行ける。そうしたら、どんなに素敵な事でしょう。


11月にマガジンで幕引きされるそうですが、青年誌でその後を描けたら素敵と思います。しょうこちゃんのフアッション修行、みよこちゃんとの友情、しょうや君と本音でぶつかる姿、見たいことがいっぱいあります。
Posted by あらやん at 2014年10月05日 22:43
あらやんさん、

コメントありがとうございます。
そうですね、硝子はとりあえず就職先は確保できたわけですから、いきなりフルタイムで完全に就職オンリーになってしまうのではなくて、将也と同じ大学に入って学業にいそしむとか、佐原と同じ専門学校に入ってファッションとかヘアメイクの勉強をするとか、そういう「見識を広げる進路選択」をすると、もっと羽ばたけそうだな、と私も思います。

聲の形を青年編・大人編に広げていくことは、もしかすると大今先生自身はあまり興味がないかもしれないな、と思います。(もう大今先生は次の新作の構想を練り始めてるんじゃないかな、と逆に期待もしています)

でも、きっとたくさんのファンが、聲の形の「続き」を同人作品として小説やまんがに描いてくれるだろう、そっちの可能性はとても高いと思っているので、そっちに期待しています。(書けるなら自分も書いてみたいくらいです。(^^))
Posted by sora at 2014年10月05日 23:45
そらぱぱさま、こんばんは。

確かに、はっきり幕引きされる方が想像の余地があって楽しいですね。アルプスの少女ハイジのように、全く別の作家がハイジのその後を描いた例もありますし。

ハイジが上級学校に行く、町の学校で友情を育む、おんじの葛藤、大人になってペーターと結婚という予定調和が何だかつまらなかったりして、14歳のわたくし、放り出しました。若いファンも、ピッチリと幕引きされる方がスッキリするかも知れませんね。17歳の娘がうちに持ち込んだ本ですが、同じ講談社のプロチチやヘルプマンみたいに、移籍して続編、に慣れてしまっていたため、つい大今さんも…と思ってしまいまして…少年漫画適齢期の作家さんは、作品の幅を広げる意味でも幕を引いて、いろんな分野にトライした方がいいのですね。
Posted by あらやん at 2014年10月06日 03:28
あらやんさん、

コメントありがとうございます。

はい、私は大今先生は、逆にこの作品にこだわってしまわず、いろんなジャンルに手を出してチャレンジされることを期待しています。

この作品は本当に素晴らしいですが、大今先生はまだまだここだけの枠に収まってしまう才能ではないと思います。
Posted by sora at 2014年10月06日 23:58
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