2014年10月05日

第55話の結絃のせりふから、硝子の学校遍歴と進路を考える(1)

第55話における、結絃のこのせりふ。


第55話、15ページ。

「お さすが りよーか」

この「りよーか」というのが「理容科」であることは間違いないと思いますが、このたった1つのせりふ、硝子のこれまでの学校生活や今後の進路を推理することができる、非常に情報量の多いせりふになっていることに気づきます。

まず、理髪店の器材を興味津々で見ている硝子を見て「さすが理容科」と言っているわけですから、

現在在学しているのが、理容科である。

と読み取るのが自然です。
もしも、現在は普通科に在学していて、卒業後に専門課程の理容科に進学する予定、という状態なのだとしたら、結絃は「さすが理容科」ではなく「さすが理容科志望」というでしょう。

ちなみに、硝子が通っている聾学校のモデルになっていると思われる岐阜聾学校には理容科がありますが、ここは高校の課程を修了したあとに進学する2年の「専門課程」という扱いのようです。
ただ、理容師の専門課程は商業高校などにもあって、そういうところでは18歳までで修了させることが可能なようですから、そこはリアルとは設定を変えてあると考え、硝子は現在理容科に在学していて、高校卒業と同時に専門課程修了となる、と読み解くのがよさそうです。

そうなると、硝子が水門小から転校して去っていったあと、どんな学校生活を送っていたのかも、ぼんやりと見えてきます。

硝子が水門小のあとに転校した先は、竹内が語ったように、特別支援学校(聾学校)だったのだと思います。


第5巻51ページ、第35話。

そして、そのまま聾学校の中等部に進学(小6の最後に転入して、中学で別の学校に行くということはほとんどありえません)。
その後、中等部3年(もしくは高校1年で2年生以降の進路選択)の段階で、硝子は将来理容師になる決意を固め、高校は聾学校の理容科に進学。このあたりのことを、かつて西宮祖母は「硝子も自分でやりたいことを決めてる」と称していたんだろうと思います。


第4巻115ページ、第29話。

現在は高3なので、理容師の国家試験のために準備中。そのことを西宮母は自身の誕生日のときに「こんな大事な時期に」と言ったのだろうと思います。


第5巻167ページ、第41話。

ちなみに、今回の結絃のせりふとは直接関係ありませんが、硝子は水門小に転校してくる前は同じ水門市の「第二小学校」というところにいたようですが、どうやら硝子は必ずしも「転校を繰り返していた」わけではなく、学区で自動的に入学したのが「第二小」で、ここに小学5年まで在学した後、小6の最初の「初めての転校」として水門小にやってきたようです。

西宮家の属する学区が「第二小」のそれであるということは、健常者である結絃が、硝子と同じ第二小に通っていたことからほぼ間違いないと思われます。(結絃が硝子と一緒に小学校を転々とした描写はありません。)

また、第35話での竹内の話でも、西宮家がトラブルを起こしたとして言及しているのは「前の学校」だけで、「何度も転校して繰り返しトラブルを起こしていた」といったようなことは発言していません。むしろ「前の学校と同じく、うちの学校でもトラブルを起こした」といったニュアンスで、トラブルを起こしたのは「2回目」であると読み取れます。

以上をふまえると、硝子の小学校から現在までの「学校遍歴」の全体像が見えてきます。

・水門市立第二小学校(小1~小5)
      ↓
・水門市立水門小学校(小6 4月~12月頃)
      ↓
・特別支援学校(聾学校)小学部(小6 12月頃~)
      ↓
・特別支援学校(聾学校)中等部
      ↓
・特別支援学校(聾学校)高等部専門課程 理容科


結絃のたった1つのせりふをきっかけに、ここまで読み取れました。

次のエントリに続けます。


posted by sora at 08:35| Comment(4) | TrackBack(0) | 第7巻 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
結絃のたった1つのせりふをきっかけにここまで読み取れたsoraさんとひきかえに、
・硝子は『りよーか』に通っている
・「この髪ねーちゃんが切ってくれてるの 知ってた?」、とまで聞いたのにあれだけリアクションの少ない将也くんを少し心配しています。
理容、理容師という言葉に縁がないわけではないだろうに…うーんん?(´-`)
以前から懸念していた将也・アスペルガー症候群?のくだりは、もう掘り下げて描かれないのでしょうか。
Posted by 沙羅マンダー at 2014年10月09日 09:00
沙羅マンダーさん、

コメントありがとうございます。

今回の最後のスタンディングオベーション?の浮き方といい、小学校時代の「微妙な浮き方」といい、将也はたしかに少し変わったところがあるように描写されているな、とは感じます。

まあ、それを発達障害と呼ぶのは個人的には行きすぎかなとは思います。
男の主人公キャラが恋愛方面でボケまくるというのは、まあ少年漫画では定番なので、そういう理解でいいんじゃないかとは思います(笑)。
Posted by sora at 2014年10月09日 20:32
soraさん、お返事ありがとうございます。

そうですか、男子キャラって、ああいうもんですか。
それならそれでいいのですが、彼の無頓着?悪くいえば鈍感…なところが、また変なズレを起こして硝子との仲が「じゃ、これで!」みたいな感じにさらっと流されたらヤだなぁ~! と思いましたもので、勝手に将也を心配してしまいました。

ここまでいい感じに進展してきたのに、二人の道をさっくり別つたら大今先生ある意味神です(笑)
Posted by 沙羅マンダー at 2014年10月09日 22:20
沙羅マンダーさん、

コメントありがとうございます。

そうですね、将也は「女子へのリアクション」ということでは、結構典型的なまんがの男子キャラ的なところも随所にあると思います。

まあ、さすがにこのふたりはいい感じで終わると思うんですが、ちょっと次回、第57話あたりでまたひと波乱起こりそうでどきどきしてしまいますね。(^^;)
Posted by sora at 2014年10月10日 23:12
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