2014年09月22日

第53話、口ゆすぎシーンはやはり植野回と関係している?

コネタです。

第53話で、病室を脱走する将也が、乾いた口を病院の手洗い場?でゆすぐシーンがあります。


第53話、10ページ。

よく見ると、ここで「ゲホ」「オエ」って言っています。

「ゲホ」はともかく、「オエ」ってのは相当ですね。
このシーン、植野回での植野の行動を思うとなかなか味わい深いものがあります。

まず、将也が意図してやっているとは思えませんが(逆に作者はわざとやってる感じがしますが)、この行為は結果として

硝子と会いに行く前に身を清める行為になっている。

ということがいえるのではないでしょうか。

将也は昏睡を続ける間に、植野に(おそらく毎日のように)キスをされていたわけですが、目覚めた将也はそれを「ゲホ」「オエ」と一刀両断し、しっかり口をゆすいで「清めて」から、硝子に会いに行く形に(結果として)なっています。
目覚めの第一声が「にひみやっ!」だったこと、目覚めてからひたすら硝子のことしか考えていないこととも合わせて、植野が植野回で嘆いた「目覚めたら(将也は私を)選ばない」という予想が、はっきりと当たってしまった展開になっているとも言えますね。

そしてもう1点、これは逆に植野にとってプラス?の話ですが、

植野がキスした将也の口は臭かっただろうな、

と思います。

栄養点滴を受けていて経口で食事も水もまったくとらず、起きたときにことばがまともにしゃべれないくらいパサパサに乾燥した将也の口は、口臭がものすごいことになっていたと思われます。
もちろん1日1回くらいは看護師による清掃もあるのでしょうが、それにしても、シンプルに唾液が乾燥しただけの臭いでも相当すごいことになるのは間違いありません。

そんな将也に対して、繰り返しキスをしていた植野もまた、将也に対する想いは誰にも負けないくらいのものなのでしょう。
普通はこれくらいの年頃であれば、こういう衛生面に対してものすごく潔癖なのが当たり前でしょうから、それでもキスをやめなかったというのは相当な思い入れがゆえだと思います。

まあ、だからと言って植野の行為がそれで正当化されるものではないとは思いますが…。(^^;)
ラベル:第53話
posted by sora at 07:36| Comment(7) | TrackBack(0) | 第7巻 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
昏睡状態であった期間は点滴での栄養補給がなされていたので将也は口に物をいれるのはかなり久しぶりになりますよね。こういう時は少しずつ少しずつ水分を口に含みゆっくり飲み下す必要があるのですが将也は渇きを癒すためにがぶ飲みをしてしまっているのだと思います。なので「ゲホ」はむせ込み、「オエ」は急激に水分を取った事によるえずきではないかと。

普段の生活でも一気飲みをしたらオエッてなる事ありますよ(*^.^*)

Posted by ぽこ at 2014年09月22日 08:29
ぽこさん、

コメントありがとうございます。

はい、そうですね。
何日も昏睡していきなり水を飲もうとしたら「オエ」となると思います。

それは理解したうえで、ここであえてこういう描写を入れて口をゆすがせていることは、やはり象徴的には「身を清めてから硝子に会いに行った」という意味が込められているのかなあ、と思った、ということです。
Posted by sora at 2014年09月22日 21:37
あとは目覚めて嗅覚を取り戻し自分の口臭にえずいたのかもですね。

植野のキスシーンの「ぷは」はディープな口づけの息継ぎというかは息を止めてたって感じですね。

Posted by ぽこ at 2014年09月22日 21:51
一種の禊ですね。
斎宮のない神社の神主さんなどは祭の前にも毎日入るお風呂で禊をされるそうですが、こういった口をゆすぐと言う極日常的な行為で見せる筆致というか、宗教観とかそういったものを物語に盛り込もうとするやり方があまりにも自然で感嘆します。

ちなみに、「オエ」 が植野への返しだったとしても私は何とも思いません笑
病室での植野の行動は正しくなかったと思っているので。
何が正しいかなんて境界線は人によって曖昧ですが、決してフェアではなかったかと。
Posted by 沙羅マンダー at 2014年09月24日 08:39
皆さん、コメントありがとうございます。

もちろん、将也自身は単にパサパサの口をうるおしたくて水を飲んだり口をゆすいだりしたのでしょうが、結果的に、物語のメタ的には「植野がやったことを洗い清めている」ような行動になっているな、と思っています。
Posted by sora at 2014年09月25日 00:38
あー、分かります。
間違いなく意図的に描いてますね。
この作者は一コマ一コマ全て計算して描いていくタイプの作家だと思うので。
管理人さんのご推察にはいつも感服いたします。
Posted by つん at 2014年09月26日 19:31
つんさん、

コメントありがとうございます。

そうですね、やっぱり、このあと硝子にプロポーズする流れになってますから、「みそぎ」的な意味あいは(メタ的に)つけているだろうな、と、第54話を読むと改めて思います。
Posted by sora at 2014年09月26日 22:23
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