2014年09月03日

第51話はまさかの硝子回!

今回、第51話は、「聲の形」全体のなかでも、屈指の難解な回となっている印象です。
どのシーンをどう読むか、まだはかりかねている部分もありますが、今回、何よりも驚いたのは、

・最終話ではなく、ここでサブタイ「西宮硝子」が出てきた。

ということです。


第51話、1ページ。

多くの人が、サブタイ「西宮硝子」は最終話だと予想していたのではないでしょうか。
私も、第1話がサブタイ:石田将也だったこともあり、それとの対比から、最後の最後に「西宮視点」で一気に伏線回収、大団円という流れを想像していました。

ところが、大今先生はここで硝子視点を使ってきました。
これによって、6巻で描かれているのは、「将也と硝子の物語」であるのと同時に、「将也をとりまく、残り全員の群像劇」であることが明確になりました。

改めて読み返してみると、第6巻の各自視点回は、「それぞれの登場人物が、高校生になった将也と再会することで、どう変わったのか、どう影響を受けたのか」を描く回になっていたことに気づきます。

第44~45話(結絃):「石田 お前ならどうしてた?」→将也が心の支えになっていた
第46話(永束):親友とはこういうものだと初めて感じた
第47話(佐原):石田くんは変わった。自分はどうだ?
第48話(川井):「気持ち悪い」で自分の防衛機制と弱さを自覚
第49話(真柴):自分の愚かさに気づかされた
第50話(植野):変われない自分を自覚


そして、第51話の硝子回です。

硝子にとっての再会後の将也は、硝子の人生のすべてを変えるほど大きな存在だったことがわかりました。
水門小を離れたときに諦めてしまった、たくさんの夢、壊れてしまった関係。
そういったものを次々と取り戻して、空っぽだった硝子の毎日の生活を満たしてくれた、奇跡のような存在が将也だったのだ、ということが、第51話を読んで痛いほど伝わってきました。

そんな将也が、過去の自分とのかかわりが原因で傷つき、ボロボロになり、将也が取り戻してくれたものもまた壊れてしまったとき、硝子が自殺という選択をせざるを得なかったという流れも、改めて説得力を増したように思います。

最後に夢枕?に出てきた将也のメッセージが非常に不穏ですが、今度こそ、硝子も、自分にとっての将也の「かけがえのなさ」をはっきり自覚しましたから、もし次回、将也が目覚めて硝子と対面できれば、第3巻ラストの再来も期待できるように思います。
タグ:第51話
posted by sora at 07:08| Comment(9) | TrackBack(0) | 第6巻 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは、今回、硝子視点で、広瀬,島田視点が難しくなったのでは、と考える デミウルゴス です。


図々しくも、ボクからsoraパパさんにお願いがあります。

今回、硝子視点によって書かれているそれぞれのセリフを 全て完璧に訳した状態で一つのエントリとして載せるのを止めて欲しいです。(訳した というのはおかしな表現だが、)

コレは、いち読者それぞれが、自分の解釈で彼女の聞いた声を聴くべき というのがボクの本心 意見です。

もちろん、【この声は父の声ではないだろうか?】とか、【みんなの解釈を話し合おう】とかならOKです。みんなと話し合うなら賛成です。

ただ、soraパパさんが、ココはこうだろう!と、掲げる事でそこで納得して終わるって人が出るのが怖いんです。

図々しいですが、ボクからのお願いです。
Posted by デミウルゴス at 2014年09月03日 18:06
ついに、“楽しかったはずの硝子の時間”が、少なくともある意味において取り戻されましたね。
もし硝子の小学校時代が硝子の想像したようなものであったなら、果たして将也が硝子に惹かれることはあったのでしょうか。まさしく硝子が転校してきた理由とあわせて、将也が女の子に興味を持たなかったことが前回となる第50話にて再び描かれていることを考えると、なんとも言えないものがあります。
Posted by ジョー at 2014年09月03日 18:42
今週はすごかったですね!
実験的ともいえる斬新な表現技法に、大今先生の天才性を感じました。
また今週は、硝子の目の表情がしっかり描かれていて、そのぶん硝子の感情がリアルに伝わってくる感じがしました。

ところで、今週のマガジンでは、漫画の描き方的なコーナーが大今先生のインタビューで、そこで図らずもいくつかの謎が解き明かされましたね。
クラスメイトの顔についていた「×」はノリで描いたとか…。
Posted by よーかい at 2014年09月03日 19:39
皆さん、コメントありがとうございます。

デミウルゴスさんのご要望、「聲の形」を愛する気持ち、大切に思う気持ちが伝わってきました。
ただ、ご要望については、申し訳ありませんがお応えいたしかねます。

当ブログは、「聲の形」の謎、伏線を、できるだけ網羅的に解明していく事を楽しむことを目的としたブログです。
ですので、今回の「硝子語」の解明も、その「謎解き」の中に入ってきます。
(すでにエントリはかなり書きあがっており、いつ投稿するかを調整している段階でもあります。)

ブログの記事は、読みたい方だけが選んで読むものだと思っているので、そういう「謎解き」に、興味のある方は読み、そうでないかたは回避する、ということでいいのではないかと思っています。

というわけで、ご要望にお応えすることができず、申し訳ありません。


ジョーさん、

「楽しかった時間」がある程度取り戻せたのに、でも夜に泣いてしまう硝子がいます。
そこに私は「将也がいないことの心の穴の大きさ」を感じました。これについては、エントリを書こうと思っています。


よーかいさん、

今回は、本編と煽りとインタビューで、1冊で3回楽しめました。
インタビューで明らかになった伏線回収についても、触れていこうと思っています。
Posted by sora at 2014年09月03日 22:43
今回の話はあまりに衝撃的で、今だに頭がグラグラしています。

なので軽めのコメントしか思い浮かびませんが、
僕はタイトル「西宮硝子」は最終話ではなく
最終話の一話前で登場すると思っていました。

ところがこんな早めに登場、最終話のタイトルでまた
「西宮硝子」が再登場するとは考えにくい。

となると、最終話のタイトルは、ズバリ
「石田硝子」はどうでしょう!

これは予想というより願望ですが(笑)
Posted by ジン at 2014年09月04日 00:12
お返事ありがとうございます。

ボクの意見を聞いていただきありがとうございました。
他のエントリのコメントも見て、ボク自身 まだまだ勉強不足だ、とも思いました。

要望については、その方で理解しました。そうなるともわかっていました。
強いるような事を言ってしまい申し訳ありません。

今も昔もこれからも、毎日の楽しみとしてコチラの方を見させていただきます。
ありがとうございました。
Posted by デミウルゴス at 2014年09月04日 01:41
皆さん、コメントありがとうございます。

私は、「西宮硝子」が使われてしまったいま、最終話のサブタイは「聲の形」だと思ってます。

私も、広瀬回・島田回の可能性はほぼ「消えた」と思ってます。(万一くるとしても7巻になってからですね…)
Posted by sora at 2014年09月04日 21:22
51話のしょうこの浴衣が左前のいわゆる死装束になったり、戻ったりしているのはなぜでしょうか。51話の前半部分の時間軸について、考えてみたのですがよくわかりません。詳しく教えて下さい
Posted by ワタナベ at 2014年10月17日 23:13
ワタナベさん、

第51話の途中で、硝子はエレベーター内の鏡を見ていて、そのために左右が逆になって「死装束」風に見える、という描写が使われています。

http://koenokatachi.seesaa.net/article/405092259.html

おそらくこれは意図的なものだと思います。
なかなか凝っていますね。

Posted by sora at 2014年10月18日 00:17
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