そうなってくると不思議なのが、「なぜ第43話のサブタイ煽りは間違えたのか?」ということです。
前回42話のラストに記載された「次回サブタイ」は「西宮硝子の話」でした。

第42話最終ページ(16ページ)。
ところが実際は、あくまで将也視点の救出劇ででした。
しかも、既に触れたとおり、第43話がこういう内容になることは、既に第1話の時点でほぼ決まっていたはずで、少なくとも42話に「サブタイ煽り」を入れるタイミングでは、100%分かっていたはずです。
つまり、
サブタイ煽りはわざと間違えている。
ということがほぼ確実になりました。
ここで、これまでのサブタイ煽りと実際のサブタイを比較してみましょう。
サブタイにはなっておらず、「次回、○○」といった「次回の内容煽り」もありますので、それも拾ってあります。
第5話 次号煽り「再会」→ 再会した ○
第7話 次号煽り「5年ぶりの2人きり」→2人きりになった ○
第9話 次号煽り「硝子と永束が接触!?」→2コマだけ接触 △
第22話 次号煽り「最高に気まずい火曜日」→そもそも行かなかった ×
第35話 次号煽り「トラウマとの再会」→竹内と再会 ○
第11話 サブタイ煽り「それでも前へ」→実際「そんな顔」 △
第17話 サブタイ煽り「もう一人の同級生・植野」→実際「意味のある存在」(佐原カラオケ回) ×
第27話 サブタイ煽り「観覧者」→実際「嫌い」 ほぼ○
第29話 サブタイ煽り「西宮家のこと」→実際「ばーちゃん」 ほぼ○
第38話 サブタイ煽り「教室の王様」→実際「疑心暗鬼」 △
第39話 サブタイ煽り「友達の橋」→実際「所詮 他人」 ×
第40話 サブタイ煽り「2人きりの夏休み」→実際「デートごっこ」 △
第41話 サブタイ煽り「一番静かな夏」→実際「みんな」 ×
第43話 サブタイ煽り「西宮硝子の話」→実際「度胸試し」 ×
とりあえず、サブタイ煽りのサブタイそのものはぜんぶ間違ってます。
なので、内容の比較で考えて、内容が煽りと合っていれば(サブタイが違っていても)○、多少合っていれば△、違っていれば×を、各行の終わりにつけてみました。
こうやってみると、あることが分かります。
サブタイ煽りは、ここ最近(特に第5巻相当分以降)になって急に増えている。
しかも、その煽りが「外す」確率がどんどんあがっている。
連載初期は、基本的にサブタイ煽りではなく内容の煽りがときどきあり、内容的にはだいたい合っていました。
それが最初に大きく狂ったのが、第17話のサブタイ煽り「もう一人の同級生・植野」のときでしょう。
実際には植野はまったく登場せず、佐原・西宮・永束・将也でのカラオケ回になりました。
そして実際に植野が出てきたのは、その次の18話となりました。
さすがに、植野が出ると言って出さず、すぐ次の回で出てきたところは、「当初の内容に変更があった」とみるべきでしょう。
当初のプロットでは、佐原が出た次週にすぐに植野が出てくる流れだったところを、佐原との関係をしっかり見せるために、1話消費したということだと思います。(実際、17話がなくても話がつながります)
でも、この17話のケースはむしろ例外で、それ以外のサブタイ煽りは、わざと間違えているのではないかと思います。
たとえば「西宮家のこと」というのは、仮に「ばーちゃん」を出してしまうと先に内容が予想されてしまいますし、今回の「度胸試し」なんてのは、まあ絶対に事前に見せちゃいけない情報ですね。
そして、最近、サブタイ煽りが増えているのは、サブタイによって読者が盛り上がるということを編集が学習してしまったからだと思います(笑)。
加えて、各話が出るたびに盛り上がる次回予測がことごとく外れるのも、実はサブタイ煽りにミスリードさせられている部分も少なくない(今回の「西宮硝子の話」煽りも、こりゃ絶対しばらく硝子視点の回想で宙吊り状態が続くんだな、という予想が全体の半分以上を占めていたんじゃないかと思います(私もそう予想してしまいました))のではないかと気づいてきました。
というわけで、サブタイ煽りが合っている確率はこれまで0%、ここ最近でいうと内容が合っている確率も0%(多少方向性が合っている程度でも20-40%)ですから、サブタイ煽りは信じてはいけないということですね(笑)。

多分、読者とかネットの反応も折り込み済みでストーリもキャラも動かしてますよね、作者も編集も。
だから作中でのキャラの上げ下げも(ここ2~3話は硝子下げの巻)完璧に「計算済み」で過剰なキャラ叩きも、それに対して妙に真面目に反論するのも、所詮、作者と編集の手の平の上で踊っているに過ぎないんでしょうね。
ところで、この作品の読者層ってどんなのでしょうね?少年誌掲載ですが、ネットを見る限り大人の読者の方が明らかに多そうだし、女性比率も高そう。
女性作家だし、キャラも主人公こそ男性ですが、女性キャラの方が多いし魅力的ですし。
人気の方はどうなのでしょう?もちろん、人気作には違いないし、ネットで論評は非常に活発で、某掲示板のスレの伸びは常にトップクラス。
でも一方で、「進撃の~」とか「ワン*-す」みたいに普段マンガを読まない層にも名前くらいは浸透していて・・という感じでもないし、扱い部数も本屋に
よる差が激しい・・との印象が個人的にはありますね。
読者の絶対数でみれば超メジャー作品には及ばないが
非常に熱心に購読する根強い固定ファンが多く存在する、カルト的人気の作品・・といった感じなのかな?
と思ったりしました。
たしかに編集部によるサブタイ煽りは、いわば「究極のネタバレ」なので、適度にミスリードを誘いつつ、読者をいかに引きつけるかの腕の見せどころともいえますね。
そこで、私もその対極と言える「冒頭煽り文」をいくつかチェックしてみました。
例えば、
第38話 サブタイ煽り「教室の王様」→実際「疑心暗鬼」 △
⇒冒頭あおり「ダメだ。やめろ。やめろ、将也。」
結果的には墓穴を掘った形。
第39話 サブタイ煽り「友達の橋」→実際「所詮 他人」 ×
⇒冒頭あおり「壊れかけた友情…。そんな時、救世主・植野がついに動く!!」
実際には橋メンバーの崩壊。
というような関係になっていて、微妙にサブタイ煽りと冒頭煽りがうまく連携している様子が伺えました。
また、これとは別に、例えば第20話『理由』では、最初のコマで永束が植野からの猫ポーチに入っていた「ずっと好きでした」の手紙を見せびらかして「見ろ、これが俺のリアルだ」と自慢するセリフのすぐ下に『いいえ、フィクションです!!』とチャチャを入れて笑いを取ったりしています。
たしかにこれは、週刊誌連載版をチェックしていないと分からない楽しみ方ですね。
コメントありがとうございます。
最後にぽてとさんがおっしゃっているとおり、これは「連載版で追いかけている人だけの楽しみ」です。
この楽しみがなかなか侮れないので(このブログを書くにあたっては資料としても重要なので)、単行本が出た後も、連載のときのまんがも自炊(スキャン)して全部保管しています。
たしかに、第39話は特にひどかったですね。
(前の号での煽り)友達の橋→(冒頭煽り)救世主植野がついに動く→(タイトル)所詮他人→(結果)植野が勝手に大暴れで橋メンバー崩壊
この作品の読者層ですが、どうなんでしょうか?
もともとマガジンの読者層ってかなり高いと聞いていますが、その読者層の中でも、本当に大人の人が特に読んでいるような印象は受けますね。
あと、確かに少年誌の割には女性読者が多いですが、一部の熱心な人以外はさすがに単行本で読んでいる人が大部分なようですね。
読者の「混乱」「炎上」を狙って仕掛けてるなと。
予告だけでなくこの作品は過剰な煽りが多いような気がします。
○○万部突破!なんて当たり前で「大反響」「問題作」などなど。
それとコミックの帯もそうですね。
編集サイドの方針だとは思いますが、私はこういった販促は苦手というかむしろ嫌いです(笑)
コメントありがとうございます。
まあ、ネタとして読者を挑発?していることは間違いないですね。
でも、まんがはエンターテイメントなので、それでいいと個人的には思います。実際にものすごく楽しんでいる気がします。
「これもきっとまたウソのサブタイだろう」と言って議論するのも、何も情報が出てこないよりはずっと楽しめるのではないでしょうか。
過剰な煽り的演出ですが、この「聲の形」という作品、一見地味に見えるので、なかなか最初に手にとるところにハードルがある作品だと思っているので、そうやって「まず手にとってもらう」ためのアピールを頑張っているのかな、と思っています。
苦手といえば、私は各単行本の帯に書いてある、ポエムっぽいメッセージが苦手です(^^;)。