
第4巻152ページ、第31話。
このときの結絃のセリフをみてみると、
結絃「ん? なんじゃこりゃ
手紙? 気づかなかった
まさか ばーちゃん?
怖ッ なんで制服に
あー 読みたくねェ~~~」
となっていて、あたかもこの場面で初めて結絃がこの手紙に気づいたような描写になっています。
でも、そうだとすると矛盾が生じる場面がこれより先にあるんですね。1つ前の第30話です。

第4巻138ページ、第30話。
ここで結絃は、同じセーラー服の左ポケットから、スマホを取り出しています。
スマホですから、ずっと入っていたわけではなく、何度も出し入れしているでしょう。
だとすると、ここに手紙が入っていることには、当然その時点で気づくはずです。
矛盾していますね。
ここまではっきりした描写をしていて、作者の描き間違いということは考えられない(だとすれば単行本で修正もできないわけでもないですし)ので、これは作者の意図的な描写だと考えた方がいいと思われます。
だとすると、おそらくこういうことでしょう。
結絃は、スマホをいじっているときに、ポケットのなかに手紙らしきものが入っていることに気づいていた。
でも、それがもしかしたら「ばーちゃん」からの手紙(遺書)かもしれないと思って、怖くて見れなかった。
そんなとき、ファーストフード店で励ましてくれた将也が葬式会場に顔を出してくれて、事情も察してくれた。
だから、結絃は自分が読まずに将也に代わりに読んでもらおうとして、将也の目の前でわざと初めて手紙に気づいたような演技をして、手紙を取り出した。
そう考えて改めて先ほどの結絃のセリフを読むと、明らかに演技がかっていることに気づきます。
結絃は、読みたくても怖くて読めなかったばーちゃんの手紙を、優しくしてくれる将也に託して甘えたわけですね。
この葬式編では、結絃と将也の間にもうひとつ心温まるエピソードも出てきますので、それについても後日書きたいと思います。

さらに考察を深めると、たとえば
「最初はポケットに遺書など入っていなかった」
とは考えられませんか?
つまり、西宮家では
母・姉・妹あて3通遺書があって、
すべてタンスなり引出なり然るべき所から出てきた。
結絃はそれを持って外に出たものの、
それを読む踏ん切りがつかなかった。
そこで石田に読んでもらった、と。
某掲示板でも論争になっておりましたが、
人が自分の死期を確実に予見して
孫の着衣に遺書を忍ばせるのは不自然です。
事前に見られる恐れがありますから。
かと言って、
そこまで確実な死期の予見のある人が
つい数日前まで、あれほど元気に結絃と会話
するでしょうか。
ゆえに「死ぬ直前になったから、
急いでポケットに入れた」と理解するのも
不自然なのです。
そこで、あなたのお説と考えあわせ、
冒頭のような考察に至った次第です。
いかがお考えでしょうか?
今後もブログ楽しみにしております。では。
こういう発見も楽しいですよね。
遺言をどのように仕込んだかは
ばあちゃんが子供(母)に葬儀場で孫達に遺言書を渡すように頼んだ。
だと思ってます。
これなら確実に葬儀場で読ませることができますし、読むのを嫌がったゆづるが外に出たというのもつながる気がします
コメントありがとうございます。
こういう仕込みになってくると、ほとんど推理小説の叙述型トリックの域に入ってきていると思います。
ところで、手紙がどのように結絃に渡ったか、ということについては、もちろん無理がたくさんあるのを承知で、ストレートに「ばーちゃんが普通にセーラー服に仕込んだ」という設定なのだと思っています。
というのも、手紙の書き出しがまさにそういう風になっているからです。(学校か葬儀場か)
死期が近いことを悟っていた祖母が、最悪学校で読まれても仕方ないと思いつつセーラー服に入れた、ということですね。
そして、「遺書」はたぶん結絃宛だけしかなかったと思います。
母親はくしゃくしゃになった結絃宛の遺書を将也から受け取って、それを読んでいるようですし。