2014年06月07日

聲の形のWikiっぽいものを作る:登場人物編(1) 石田将也

というわけでいきます。
まずは将也から。

ちなみに、今回の「Wikiっぽいもの」は、「完全に客観的でフラットな最大公約数的な解説をする」のが目的ではありません(そこが「っぽいもの」たる所以でもあります)。
それよりは若干踏み込んで、「明確に描かれていないことでも、多くの人が同意するであるような解釈や人物像はむしろ積極的に盛り込む」という内容を目指しています。


主要人物

石田将也(いしだ しょうや)


石田将也

本作品の主人公。
小学生時代の将也は粗暴なガキ大将タイプの少年。耳の聞こえない硝子に、好奇心からいじめを行なってしまうがさまざまな暴力的ないじめを行なうが、それがあまりに度を過ぎたものになって学級裁判にかけられ、クラスから断罪される。
学級裁判以後、スクールカースト下位に転落した将也は、手のひらを返すように自分へのいじめを行なう、それまで仲が良かったクラスメイトとは対照的に、いじめていたり取っ組み合いのけんかまでしたにもかかわらず最後まで自分を見捨てずに友達になろうとしてくれた硝子の優しさに気づくが、時すでに遅く、硝子は転校により学校を去っていた。
硝子への謝罪と感謝の気持ちを伝えようと、将也は独学で手話を学びながら硝子を探し、ようやく5年後、高校3年生になった硝子と再会する。
再会後は、自分が奪ってしまった硝子の幸せな小学生時代を取り戻すことに使命感を感じ、献身的に硝子に尽くそうとするが、それは同時に自分が背負っている過去の罪への意識、自己否定、トラウマと向き合う辛い行動でもあった。
再会後の硝子を「贖罪の対象」としてしか見られないでいるため、硝子から寄せられている好意に気づくことができず、硝子と植野の両方から好意を寄せられているが、そのことに気付いていない。また、自身のなかに生まれている硝子への好意にも向き合えていない。さらに、植野からも恋心を寄せられているが、そのことにも気づいていない。
母親、姉、姉の娘マリアとの4人暮らし。自宅は母が一人で切り盛りする理髪店「HAIR MAKE ISHIDA」。
作者曰く「彼は私自身の分身として描いています。私が感じたり考えたりしていないことや、できないことは、石田にもさせられないんです。」とのこと。(*1)

*1 Cocohana 2014年4月号「まんが千夜一夜」第27回 大今良時先生 より


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posted by sora at 10:12| Comment(4) | TrackBack(0) | Wikiっぽいもの | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めまして
wikiっぽいものについて違和感を覚えた箇所を挙げたいと思います

>硝子への謝罪と感謝の気持ちを伝えようと

感謝の気持ちという記述にかなり疑念を覚えました
後悔という方が適切もしくは記述を削った方がいい気がします

>再会後の硝子を「贖罪の対象」としてしか見られないでいるため、硝子から寄せられている好意に気づくことができず、また、自身のなかに生まれている硝子への好意にも向き合えていない。

ここは上手く説明出来ませんがwikiという前提で見た場合、めちゃめちゃ違和感がありました
「硝子と植野から好意を寄せられているが、そのことに気付いていない」
これくらいの方がスッキリ簡潔かなと思いました
Posted by 広瀬ファン at 2014年06月08日 07:47
広瀬ファンさん、

コメントありがとうございます。
読み返してみると確かにご指摘のとおりですね。
ここの部分は修正します。

ありがとうございます。
Posted by sora at 2014年06月08日 09:04
冒頭の部分、書き方が難しいですね。将也は最初から硝子に対して暴力的だったわけではなく、最初は好奇心の方が強かったのだと思います。それがいつのまにか暴力的イジメに転じてしまった。
このあたりをいかに簡潔に記述するか…。うーん。
Posted by ぽてと at 2014年06月08日 09:13
ぽてとさん、

コメントありがとうございます。

確かに、もともと将也は暴力的な少年なのですが、オリジナル版から読みきり、連載と移行するにつれて、「硝子に対しては」暴力だけではなく、好奇心とか興味で接する方向に変えられているところがありますね。

ちょっと修正を考えてみます。
Posted by sora at 2014年06月08日 20:21
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