2014年04月22日

植野の「ずっと好きでした」の真相とは?

はい、これは絶対に1つの結論にまとまらないネタだということは覚悟してます(炎上系?(笑))。


第3巻103ページ、第20話冒頭、勘違いした永束が見せびらかす「ずっと好きでした。」

ですので、ここでの結論はあくまでも個人的な私見ということで。(まあ、他のすべてのエントリもそうですが)

植野に対する疑問として、何よりも最初に出てくるのは、小学、中学、高校と、5年もほったらかしにしておきながら、なぜ高校3年になって急に将也を熱心に追いかけ始めたのか、そしてそもそも、「ずっと好きでした。」というのは本当なのか、という点、つまり「植野の将也への恋心とは、実際のところどういう経緯をたどったどういうものなのか、ということに尽きるでしょう。

この疑問には、植野と島田との関係や、永束が罵倒されたときに登場するガラの悪そうな「健脚コンビ」は何者なのか、といった別の謎もからんでくるのですが、ここではその辺りはいったん議論の対象から外し、将也と植野の関係だけに話題をしぼって考えたいと思います。

ただ、1つ考えていることとして、植野が中学・高校時代に将也を想って他の男性との交際を絶っていた、ということはないと思います。
植野にとって将也は、高校3年で再会しなければそれっきりの「苦い初恋の想い出」で終わっていた、そういう対象だったはずです。

まず、確実な前提として、植野が小学校時代から将也のことを好きだったこと、これは間違いないですね。
わざわざ将也の理髪店に通ったり、席替えのときに佐原と席を交換して将也の隣に座ったり、これはもう明らかすぎるくらい明らかです。

そして、将也がスクールカースト最低辺に転落し、いじめられるようになったあとも、よく読むと植野だけは将也いじめの輪に入ることに躊躇ないし抵抗しています。
だから、再会後に植野が言った「小学・中学時代にハブられてたときに声をかけられなくてコーカイ?」というセリフも信じていいものだと思います。

さらに、植野は川井と連絡を密に取り合う仲であること、これも明らかです。

これらを総合すると、私はこういう「物語」があったのではないか、と推測します。

植野は、小学校の頃から将也のことが好きだった。
でも、将也がいじめられるようになってからは、それをかばうだけの勇気はなく、消極的ながらも将也をいじめ、無視する側に身をおかざるを得なくなった。

そのことを植野はずっと後悔し、後ろめたく思っていたので、中学卒業後も会いに行く勇気もきっかけも作れなかった。
3年以上も将也へのいじめを黙認し、将也が壊れていくのを見ていた植野にとって、これは自然な感情だった。
いじめを受け続けた将也が、かつての「自分が好きだった」頃の元気な様子をすっかり失ってしまったまま、中学を卒業していったことも、その後会いに行こうと思えなくなってしまった理由のひとつだった。

そんなとき川井から、将也が川への飛び込みで停学処分を食らったこと、佐原と連絡をとろうとしていたことを知る。
それとなく佐原に聞いてみると、将也と実際に会ったということ、そして元気だったという話も聞いた。
植野は、高校3年になって、ようやく将也が元気になり、かつての「自分が好きだった」頃の姿を取り戻したんだと確信した。

とはいえ、最初からいきなり会いに行くのはきっかけもなくて話題に困りそうなので、ネコミミと尻尾を用意して、将也の通りそうな道で待ち伏せしてわざと近くをすれちがった…
ところが、そのときの反応が「好きだった頃の将也」ではなくむしろ「壊れてしまった将也」のままだったので、そこではあえてそれ以上踏み込まず、割引券だけ渡して立ち去ることにした。
そうしたらバイト先にも来てくれたので、やっぱり何だかんだ言っても「行動力のある将也」が戻ってきていると感じた。

ところが、将也は会員登録せず立ち去ってしまおうとしたことから、連絡先を手に入れようと思っていたのに失敗した植野は、想いがあふれて思わず「ずっと好きでした」のメモを書いてから、追いかけてきて猫ポーチを渡した…



この、第3巻99ページ、第19話での描写にあるとおり、猫ポーチを渡すのに走って汗だくでおいかけてきていることから、あのメモはあらかじめ用意していたものとは思えません。
慌てて書いて、それから追いかけてきたから距離が離れてしまっていたと考えるほうが自然ですね。

ともあれ、植野の将也への気持ちは、そんな「ずっと燃え続けていた」といったようなものではないと思いますが、消えない気持ちとして植野の中にずっとあり、そして、再会後は一気に盛り上がって現在に至る、そういうものだと思います。
タグ:第19話 第20話
posted by sora at 23:02| Comment(4) | TrackBack(0) | 第3巻 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
マガジンスペシャルで番外編がある
みたいだから、その辺の植野の事情を
描いてくれたらいいんですけどね。

硝子は硝子で石田に関しては数年前に
蒔いた種が今、実になってまさに
収穫期なわけで。硝子の趣味はガーデニングみたいですが、まさに究極の
ガーデニング。こちらはこちらで
譲れませんよねぇ。面白くなりそう
です。
Posted by レッドバロン at 2014年04月29日 19:26
レッドバロンさん、

コメントありがとうございます。

どうでしょうね、私はもう「植野の気持ち」については十分すぎるくらい描写されているように感じていますので、せっかくやるなら川井とか真柴とかをやってほしいかな、と思います。

硝子の蒔いた種、ということでいえば、その最大のものが「将也の机拭き」だったと思います。
あの行為が結果的に将也をつきうごかし、現在のさまざまな出来事につながってるわけですから、あんないじめられている環境のなかで「かんぱってう!」と思いながらやっていたことが大きく実っているといえそうですね。
Posted by sora at 2014年04月29日 22:52
>川井とか

そういえば、川井って未だにフルネームが明らかに
なってませんでしたよね、バツとれたのに。
バツが取れるのも髪型変えてメガネとってからで、
ええ?そんな理由でいいの?ですし。

それにしても、34,35話で川井が美談風に仕立て
あげていた西宮の小学校時代のウソが真柴にバレ
て、川井さんピンチ・・にならないんですかね?

もう一度、仮面をかなぐり捨てた本気の川井が
みたい・・と思うのは私だけでしょうか?
Posted by レッド・バロン at 2014年04月30日 20:31
レッド・バロンさん、

コメントありがとうございます。

川井は、そのウソがばれても、しれっと「あ、ほんとは石田君がいじめてたんだ。石田君をかばうために黙ってたけど」と言って終わりだと思いますね。

たぶん本当にそう思ってるでしょうし。
Posted by sora at 2014年05月02日 12:53
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