2014年04月21日

硝子発見後、なぜ急に空が明るくなるのか?

ひとつ、どうしても分からない描写がありました。
それは、2巻159ページ、第13話で、家出した結絃を探しに行って帰ってこない硝子を将也と結絃が捜索した場面で、硝子が見つかったあとの場面が急に夜のシーンから昼のシーンに変わってしまう部分です。



硝子探しは明らかに深夜であり、場面の描写も薄暗く描かれています。
ところが、石田母や西宮母と合流し、やりとりをしている場面で急に背景が白く(つまり、まんがの表現として明るく)反転し、それ以降は手話をしている将也の姿を石田母が遠くから見つけたりと、明らかに「明るい場面であることを前提とした描写」がなされているのです。

最初に読んだときは、ここで日が変わったのかと思っていたのですが、よくよく読んでみると前の場面と時間的につながっているのが分かります。

なぜここで真っ暗から昼間みたいな明るさに変わっちゃうんだろう、とわけがわからなかったんですね。

でも、確認していってようやく納得できました。
「親を呼んでいる間に夜が明けた」という、ただそれだけのことだったんですね。
そんなに絶妙に夜が明けるかなあ、と思って調べてみたら、たしかに無理がない時間の流れになっているので、納得しました。

まず、硝子の母親が石田家のドアを叩いたのが、深夜の3時となっています。(第2巻143ページ)
そして、捜索に1時間半~2時間ほどかけ、連絡して親がやってくるまでが20~30分と考えると、硝子が見つかったのが4時半~5時頃、親がきたのが5時~5時半頃と考えられます。

私の推測したカレンダーに基づくと、この日は5月2日(から3日の未明)。硝子をみつけた橋を、大垣市の「虹の橋」だと仮定すると、北緯35度21分28秒、東経136度36分46秒、標高は約8m、この数値に基づいて2014年5月3日の日の出を計算すると、ちょうど5時0分

つまり、硝子が見つかったのが夜明け前くらいで、親が来たのは日の出後、という、ちょうど絶妙のタイミングになるということです。

この日は雨が降っていますから、日の出前にはそれほど明るくならないであろうことを考えると、この描写はまったく問題なく、硝子を見つけて親を待っている間に周囲が明るくなる、というのは自然だということになりますね。

最後に雲の間から日が差してくる描写もありますし。(第3巻166ページ、第13話)


ラベル:第13話
posted by sora at 22:31| Comment(4) | TrackBack(0) | 第2巻 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おお、ついに天文学、気象学、地理学の分野にまで考
察が及ぶんですね。
つくづく奥の深いマンガです。
まあ、この話はあまり問題ないですが、23話の「ちゅ
き」はちょっと天文学的に問題がありましたね。

まあ、パラレルワールドってことで。一見、我々の
世界と似ているように見えますが、GWもないみた
いですし、我々の存在する次元・宇宙とは別の暦、
別の物理法則で動いているんでしょう(笑)
Posted by レッド・バロン at 2014年04月23日 09:48
レッド・バロンさん、

コメントありがとうございます。
まあ天文学はおまけですが、ちょうど今朝、くもりの転校で午前4時ごろと5時ごろの空を見る機会がありましたが、4時はまだ薄暗くて、5時はもう明るい感じでしたね。
なので、上記で書いたタイムテーブルよりも少し早いくらいの流れなのかな、と思いました。
Posted by sora at 2014年04月29日 10:02
ところでこのシーン,西宮家3人と一緒に立つ男らしき人が見えますが,これは警察官でしょうか?
西宮母は捜索願を出していて,警察官に見つかったことを報告しているのかなと思っているのですが,その場合姉妹どちらの捜索願なのか,気になりました.

雰囲気的には姉ですが,いなくなったのは妹が先.
「家出しても心配されてない」という妹の発言もあり,1コマの細かいこととはいえ,定説を知りたく思っています.

Posted by にわかファン at 2014年05月25日 04:15
にわかファンさん、

コメントありがとうございます。

あの場面に登場するもう一人の人物ですが、警察ということで合ってるんじゃないでしょうか。

「ちょっと結絃 通訳して」のシーンでトランシーバーらしきものが写りこんでいます。

そして、その場での姉と妹の扱いの違いからしても、話の流れからしても、ここで捜索願?が出されていたとして、その対象が硝子であることは間違いないのではないでしょうか。
Posted by sora at 2014年05月26日 07:54
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