将也が学級裁判で吊るし上げられて、補聴器を壊した「犯人」になった後、将也の母親は硝子の母親に会って補聴器の代金を弁償します。
その場に将也はいなかったわけですが、弁償と話し合いが終わって将也のもとに戻ってくる母親に、ある異変が見られます。

母親の右耳、先ほどまであったはずのピアスがなくなっていて、耳にキズがあって血がこびりついているように見えます。
どうやらピアスが引きちぎられてなくなっているらしいのです。
なぜこんなことになっているのか、考えられる可能性はいくつかありますが、どれが正解なのかはなかなか分かりにくいです。
1. 石田母が自ら(息子がやったことへのけじめとして)ピアスを引きちぎった。
2. 西宮母が(娘へのいじめの復讐として)ピアスを引きちぎった。
ただ、当ブログでは、1.の可能性が高いと思っています。
西宮母が将也に会ったとき、「下品な顔 親子そっくりね」と言い放ちます。
将也だけでなく、石田母についても「下品だ」と言っているわけですが、もし石田母が、相手の言い分を全部聞いて、単に平謝りに謝っただけだとしたら、「下品」という印象になるだろうか?という疑問があるのです。
ただ、もし石田母が自らピアスを引きちぎって、それをある種の「誠意」として西宮母に見せたとしたら、「下品な反省の表現だ」と思う可能性はあると思うんですよね。
また、仮に西宮母にピアスを引きちぎられて血まみれになったとしたら、さすがに石田母も将也の元に戻ってきたときにもう少し違ったリアクションをしていたんじゃないかとも思うわけですね。(逆に自分でやったのなら、あの落ち着きぶりはおかしくありません。)
というわけで、当ブログでは1.の説をとりたいと思います。
いずれにしても、将也が硝子の補聴器を奪おうとして耳たぶを引きちぎってしまった(第1巻106~107ページ)ことに対応する「罰」であることは恐らく間違いないだろうと思います。
ラベル:第03話
もし、回収されるとすれば、負傷した将也とその家族に対し、硝子とその家族がどのように接するか、その過程において回収されるでしょうが、両家の関係が泥沼状態にならないようにと祈るばかりです。
コメントありがとうございます。
とうとう、硝子の耳の傷の伏線は回収されましたね。
この流れで、自分の母親の耳にも同じような傷があることに、将也は気づくのでしょうか。(あるいは別の形でこの伏線が使われるのでしょうか。)
ここで泥沼、というのは私はあまりないような気がします。
石田ー西宮ラインについては、もはやそんな単純な感情を相手にぶつけられるほど分かりやすい関係は、どこにもないような気がしています。
普通に考えて、自分から引きちぎるくらいならピアスなんてつけていかないでしょうし
石田母の性格的にも自ら自分の息子に負い目を感じさせるようなことはしないでしょうし、西宮母なら怒って引きちぎるくらいしてもおかしくないです
これは聖書的な表現方法で言うと“右の頬を、、”
というのを想起します。
硝子が補聴器をむりやり取り外されてけがを負った耳も右耳でした。この二人の女性に共通することは叩いた相手に対しての慈愛を感じます。
また将也にとってはsoraさんのおっしゃる「罰」として因果応報、目には目を歯には歯をではないんですが、ブーメランとして還ってきてしまったなとみて取れます。
この漫画けっこうビンタシーン多いですね。
でもこれも対等になるという伏線ですね。
読んだり映画を見てすごく聖書的な解釈が多かったのでいろいろ調べてたらこちらのブログにつきました。
他にもギリシャ神話的なものなどもあってとても魅かれる作品です。