2014年11月04日

第59話・定例伏線ウォッチング

第59話では、「進路」についていくつかの進展がありました。
佐原と植野の進路が決定し、硝子の具体的な進路の夢が「上京」にあることがわかりました。

一方で、この展開からみると、島田関連については第58話までの描写で終わり、という可能性が非常に高まったと思います。

1)将也関連
1a)将也は硝子への恋心を伝えられるのか → 54話で伝えたといえますが、今後改めて告白はあるのでしょうか。
1b)将也は硝子に過去の過ちを謝罪するのか → 54話で謝罪。
1c)将也は硝子の自殺の理由を理解するのか → 54話の会話で回収されたと言えるでしょう。
1d)将也はガーデンピックのことを硝子に聞けるのか → 55話でも聞こうとして聞けませんでした。
1e)将也がつけていた×は外れるのか(植野・島田以外、モブ) → 第57話で外れました。
1f)将也がつけていた×は外れるのか(植野・島田) → 第58話で島田の×も外れていることが確認できました。
1g)将也は小学生時代への幻想から卒業できるのか → 第58話で島田と会っても動揺しなかったことで示されたといえるでしょう。
1h)将也は自己嫌悪を克服し前向きに生きられるようになるのか → 第57話で解決しました。
1i)将也の進路(もともと明確な希望がなかったが?)

2)硝子関連
2a)硝子は将也への恋心を伝えられるのか → 54話で返した笑顔で十分か?
2b)硝子と石田母との会話(三者会談?)はあるのか → 55話では回避されました
2c)硝子は自身の障害を前向きに受け入れられるか(呪いの解消は成るか) → 54話で大きな進展、57話で解決したと言えるでしょう。
2d)硝子の進路(ヘアメイク関連に進むのか?) →第59話で具体的な上京の話が出てきました。
2e)硝子の補聴器が片耳だけになっている理由
2f)小学生の硝子がなぜ将也と友達になろうとしたか
2g)小学生の硝子が「死にたい」から立ち直った経緯
2h)硝子転校後も将也が孤立していたことを硝子は知ることになるのか → 第56話で高校での孤立は将也が伝えました。現状を考えるとこれで十分かもしれません。

3)結絃関連
3a)結絃の不登校は解消されるのか
3b)結絃の写真コンテストの結果
3c)結絃は中性的な外見をやめるのか → 55話で髪のカットは硝子担当と分かりましたが…。
3d)結絃の硝子との新しい姉妹関係は描かれるか → 55話で自然な関係が描かれたと思います。

4)植野関連
4a)植野と将也との関係はどのように決着するのか → 第57話では穏やかな解決の方向性が示されましたが…。
4b)植野と硝子との関係はどのように決着するのか → 第58話で解決されたと判断していいでしょう。
4c)植野は映画撮影に参加するのか → 後半は参加しませんでしたが、上映会にはやってきました。
4d)植野の進路(東京の専門学校に進学?) → 第59話でコンテスト優勝、上京が決定。
4e)植野の中学時代はより詳しく描かれるのか。髪を切った理由は語られるか。
4f)健脚コンビの再登場はあるか

5)島田関連
5a)島田が中学になっても将也いじめを続けた理由 → 第58話をみると、もう描かれない可能性が。
5b)島田の現状(高校生?バンドマン?) → 第58話をみると、もう描かれない可能性が。
5c)島田が現在将也に対してどのような感情を持っているのか → 第58話をみると、もう描かれない可能性が。
5d)島田は映画撮影にどう関わってくるのか → 純粋に音楽提供だけで終わったようです。
5e)島田と将也の再対面、対話はあるのか → 第58話で実現しました。お互いはお互いにとって過去の人に。

6)真柴関連
6a)真柴と川井との関係はどうなるのか → 第56話ラストで川井が髪型を戻しています。むしろ伏線追加?
6b)真柴は進路を変えるのか

7)映画関連
7a)映画は完成するのか → 第56話で完成しました。
7b)映画の内容 → 第56話で明らかになりました。
7c)将也・硝子は映画に出演する? → 第56話で確定。硝子は出演し将也は出演せず。
7d)島田の音楽はいつ使われるのか → 第56話で、明言されてませんが映画内で使われているようです。
7e)永束はこのまま映画関係の進路に進むのか

8)その他
8a)将也の病室にあるCDは「因縁のCD」なのか? → 語られることなく退院してしまいました。
8b)石田母のピアス引きちぎり事件は再度語られるのか
8c)佐原の進路、橋メンバーとのつながりは続くのか → 第59話でコンテスト優勝、上京が決定。
8d)竹内が手話を覚えている理由
8e)喜多先生の現状、結婚・妊娠しているのか
8f)広瀬の再登場、将也らとの対話はあるか → 第58話を見るかぎり、もうなさそうです。
8g)ペドロの再登場はあるか
8h)デラックスの再登場はあるか
8i)「鯉」による奇跡はまだ起こるのか


こうやって見ると、佐原と植野という「準コアメンバー」の進路が片付き、島田問題が決着済み扱いになったことによって、「その他」とか「真柴・川井」あたりのマイナーカテゴリーを除くと、残る大物伏線は、

・将也の進路
・硝子の進路
・結絃の進路


ということで、完全に「コアメンバーの進路」に絞られてきた感があります。

残り3話で、これらががっつりと回収されていくことになるのだろうと思われます。
ラベル:第59話
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第59話 コネタ集

火曜日恒例のコネタ集です。
今回は、数はそれほどではありませんが、「読み解き」ができる深い内容のものが多く、エントリのボリュームとしてはけっこうなものになりました。

1)結絃は中3

結絃は、硝子と3歳違いというヒントしかなかったので、これまで中3か中2か不明でしたが、今回、結絃の口から「中3である」ということが語られました。


第59話、4ページ。

硝子が6月7日生まれの高3で、第4巻の過去編で、「硝子が3歳の頃」、結絃の妊娠がつわりで発覚したことが描かれています。

ここで、例えば硝子が3歳になったばかりの6月に、結絃が妊娠2か月くらいだと仮定すると、その8か月後に結絃が生まれることになって、結絃は2月生まれということになります。これだと確かに結絃は学年で3つ違いということになりますね。

結絃の誕生をこれよりも早く設定するのは厳しそうなので、結絃は2月から3月あたりの、ぎりぎりの早生まれということのようです。
結絃は体格も小柄ですし、もしかすると不登校になってしまったのも、早生まれだったということが多少影響している可能性があります。


2)佐原親衛隊が久しぶりに登場

モブキャラとしては例外的に細かく描きこまれ、しかも何度も重要な場面で登場している太陽女子の佐原親衛隊ですが、今回は新たな獲物?として結絃に襲いかかりました(笑)。


第59話、4ページ。

よくみると、親衛隊のメンバーの一人が結絃にしっかりと抱きついています。
このメンバーは前のコマでも結絃に抱きついていますから、すっかり結絃が気に入ったようですね。

さらに、一番髪の毛が明るい(茶髪?)メンバーは、毎回顔が描かれないことで有名ですが、今回も描かれませんでした


3)結絃のうしろにヌートリア

第59話の後半、日付が変わって橋の場面で、結絃は将也・硝子から離れて、橋の下のエリア、滝の後ろあたり(以前ガムシロ回で泣いていたところですね)で鳩にエサを与えているのですが、


第59話、6ページ。

結絃、うしろうしろ!

ということで、結絃の後ろにヌートリアがいます

ヌートリアといえば、第1話で島田・広瀬との「最後の度胸だめし(第42回)」のときにも登場していますが、実はこのときの場所もこの「いつもの橋の下」だったんですよね。
この「橋の下」の近くには、ヌートリアが出没するようです。


4)推薦状の先生の名前がのらねこ

このまんが、作画も含めて、手が抜けるところは徹底して手抜きするところも面白いところですが、今回も「それでいいのか」と思うようなテキトーな設定が。

硝子が見せた推薦状のあて先、ヘアサロンのらねこの先生の名前が…


第59話、10ページ。

「野良 眠彦」…「のら ねむひこ」でしょうか。
「ねむひこ」を縮めて「ねこ」で「のらねこ」なんでしょうが、これ、本名だとしても芸名?だとしても、実にテキトーで笑えますね(^^;)。


5)植野の東京行きのときとのギャップ

今回、硝子が上京すると聞いて、将也は激しく取り乱しました。


第59話、11ページ。

ところで、この描写、ミニミニリフレインになっていますね。
以前、植野が同じように進路を将也に聞かれて、「東京の短大に行くつもりだ」という話をしています。シチュエーションとしてはそっくりです。
でも、将也の反応は正反対でした。


第5巻90ページ、第37話。

このコントラストが面白いですね。(^^)


6)またラストあおりが「すべきことは何か」

いっとき、連載のラストのあおり文がほぼ毎週のように「将也がすべきことは何か」だった時期がありました。
たしか第4巻の観覧車回あたりからだったと記憶しています。(第27話、第30話、第31話)

そして今回、また懐かしいあおりが。


第59話、18ページ。

「東京には、夢がある。支えると誓った硝子もまた、東京へ行くという。今、自分がすべきことは何か。」

よほど編集の方で「すべきことは何か」というあおりが好きな人がいるんでしょうね(笑)。
ラベル:第59話
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2014年11月05日

第60話以降、最後の波乱の可能性は「石田母」?

第60話を終わった時点で、将也の進路は白紙、硝子の進路は宙ぶらりん、結絃の進路は今後の学力向上次第、と、あとたった2話しかないことを考えると、進路のネタだけでいっぱいいっぱいのように思われますが、第60話にはそれだけで終わらないかもしれない波乱要素が盛り込まれています。

それが、

石田母が病で倒れるかも。

という伏線です。

今回、将也に東京行きをすすめる石田母は、3コマもかけて薬らしきものを飲んでいます。


第60話、2ページ。

しかも、3コマめでは石田母の「将也による気苦労」の象徴と言ってもいい例の「耳のキズ」が強調されています。

そういえば、ギャグっぽい演出にはなっていましたが、第54話で病院から脱走した将也を発見した石田母はその場に倒れ込んでしまい、第55話をみるとそのまま将也と同じ病室で朝まで寝込んでしまっています。
しかも、そのときに医師から「急に起きるとまた悪化します」と言われているんですね。


第55話、2ページ。

「悪化」ということは、やはり何か持病があって、それが将也発見時には出てしまって倒れたと考えるべきでしょうし、第60話で飲んでいる薬も、その持病の薬だと考えられます。

ショックを受けたときに失神してしまうような「持病」ということで考えると、可能性として高そうなのは

慢性の心臓疾患

ということになるでしょうか。
第55話の「悪化します」や、今回の薬の伏線が回収される=石田母がどこかのタイミングで倒れる、とするならば、それがいつなのか、で展開がかなり変わってきます。

1)将也らが高校を卒業するより前
 将也は地元に残ることになり、いったんヘアメイクイシダは閉店。
 硝子はそれでも東京に行き、資格をとったらすぐに戻ってヘアメイクイシダを再開させる。

2)数年後
 石田母が倒れたとの知らせを聞き、すでに理容師の資格を取っていた硝子は急遽地元に戻り、ヘアメイクイシダを手伝う。

そしてどちらのパターンでも、硝子がヘアメイクイシダに働きに入ることをきっかけに、将也と結婚して一緒になる流れなんじゃないかと想像します。

なんとなく、石田母1人で回せる程度の零細理髪店であるヘアメイクイシダに硝子が入ってくるためには、「2人で働く」のではなく「入れ替わる」必要があるように思われるので、そこで「石田母が倒れる」という展開を使ってきそうに思うんですよね。
ちょっと不気味な「伏線」が設定されてきたなあ、と感じます。
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第60話、真柴と川井の恋愛バトルのメタ的意味とは?(1)

さて、第60話にはいろいろな見どころがありますが、個人的にかなりツボだったのが、真柴と川井との間で繰り広げられた、ガチンコの恋愛対決です。

まずはその驚くべきやりとりを抜き出してみます。

真柴「川合さんは大学どこにするの?」
川井「私?」
  「君と同じ♪」
真柴「あはっ そんなに僕のことが好きなの?」
川井「うんっ…」
真柴「…川井さん」
  「自分のやりたいこと やりなよ」
川井「うん」
  「やりたいことだよ これが 私」
真柴「そーか じゃあ頑張ってね!」
川井「うん!」


うーん、何度読んでもすごいですねえ。
このふたり、仲間の目の前で愛の言葉を交わし合っているのに、どう見てもプロレスをやっているようにしか見えません(笑)。

そして、このやりとりの1コマ1コマで、将也と永束が、目の前で展開される「恋愛プロレス」に驚愕の表情を浮かべるのが最高に面白いですね。
このまんがにしては珍しく、ここは私は声を出して笑ってしまいました(笑)。


第60話、8ページ。

さて、この川井と真柴のやりとりから透けて見える2人のいまの関係や、川井が髪型やめがねを元に戻した事情などについては別途エントリを分けて考察したいと思いますが、ここでは視点を変えて、この2人のある意味不思議なやりとりがこの場面で描かれた意味について考えたいと思います。

このランチの席にいたのは、永束と真柴、川井でした。
そしてそれぞれが目指している進路とは、

永束:夢に向かってまっしぐら
真柴:目的を決めず、とりあえず大学に進学
川井:恋愛を優先して人生を選択する


このように整理してみると、この3人が目指している進路は、それぞれ、これから将也が目指していくべき進路の方向性の選択肢を示していることが分かります。
ラベル:第60話
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第60話、真柴と川井の恋愛バトルのメタ的意味とは?(2)

さて、第60話で最もコミカルな場面の1つだと思われる、真柴と川井の直球の恋愛プロレスについて書いていますが、そもそもこのランチの席で将也と一緒だった3人が語った進路は、そのまま将也がとりうる進路のオプション(選択肢)になっていると考えられます。

永束パターン:今からやりたいことを見つけて、その夢が実現できる進路を選択する。

真柴パターン:まだやりたいことは決まらないということを前提に、選択肢が狭まらないように大学(総合大学)に進学する。

川井パターン:いま何よりも大切なのは大好きな硝子なのだから、硝子と一緒にいられるような進路を選択する。


この先、恐らく将也も、この3つのパターンのどれかを自分自身の進路として選択するのでしょう。
無難なのは真柴パターン、もしも夢を見つけられたら永束パターンを選ぶのが黄金の選択になるのでしょうが、具体的な夢が見つからず、しかも真柴のように「夢がないなりにつぶしが利く選択」もしないという川井パターンは、かなりの冒険だと言えます。

そう考えると、この3つのパターンのうち、川井パターンは選ばれない可能性が高いのでしょうか?

普通に考えれば、そのとおりだと思います。
ただ、第60話のある展開によってその優劣の順列がかき回されてしまったため、現時点ではこの3つのパターンが選ばれる確率はまったく互角、それどころかもしかすると「川井パターン」が頭ひとつ抜き出てきたかもしれないという状況になっていると感じています。

その「ある展開」こそが、あの、

真柴と川井の恋愛プロレス

に他ならないのです。

よくよく読んでみると、この「恋愛プロレス」ですが、まさに「うまくいくかどうか分からない恋愛を最優先して自分の進路を選択する」という川井の考え(=川井パターンの進路選択)に、真柴が「そんなんじゃだめじゃない?」とダメ出しをするやりとりになっていることに気づきます。


第60話、8ページ。

その真柴のダメ出しのポイントとは、

「恋愛なんかよりも本当にやりたいことがあるなら、そちらを優先すべきだ」

という内容になります。
それに対して、川井ははっきりとこう答えるのです。

「本当にやりたいことが、それなのだ」

と。


第60話、9ページ。

それに対して真柴は、ある意味他人事のように、

「恋愛が本当にやりたいことなら、その選択をしてそれを頑張ればいい」

と答えたわけです。
ラベル:第60話
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第60話、真柴と川井の恋愛バトルのメタ的意味とは?(3)

さて、第60話での川井と真柴のコミカルな「恋愛プロレス」でのやりとりのポイントとは、

1)進路選択では、いま自分がやりたいことを優先すべきだ。
2)川井にとって「恋愛に生きる」ことが、いま自分がやりたいことだ。
3)恋愛に生きることが自分のやりたいことなら、その進路選択は間違っていない。


ということだろうと思っています。


第60話、9ページ。

つまり、川井の進路選択というのは、実は永束の進路選択と同じで、「夢に向かってまっしぐら」というものなわけです
その「夢」の対象が、永束は映画であり、川井は真柴との恋愛だという違いです。
一般的には、「恋愛」を高校卒業後の「夢」として進路選択することは、まあ「賢明でない」選択だという議論になるでしょうが、この物語の中では、とりあえず真柴によって「その選択もアリだよね」という結論が出されたことになります。

そうだとするなら、この議論は将也の進路選択にもそのまま当てはまることになります。
今回、第60話では、将也は母親にも川井にも、硝子について東京にいったらどうだと促されています。
一方で将也は、東京に出るにしても、地元に残るにしても、はっきりした「やりたいこと」がありません。

…いや、ほんとはやりたいことはあるんですよね。
「硝子と一緒に生きていきたい」というのが、いま将也が具体的に抱いている唯一の「やりたいこと」でしょう

だとすれば、将也は無理に「やりたいこと」を新たに見つけなくても、川井が選択しようとしているのと同じように、「硝子への感情」を優先し、「硝子とともに生きていきたい」という「やりたいこと」を実現するために、「硝子とともに東京に出ること」を選択したって構わない、ということになるのではないでしょうか。

どうも、こんなラストぎりぎりのところで、川井と真柴を使って将也の目の前で「恋愛に生きるのだってそれが自分のやりたいことなら立派な進路選択だ」という議論を展開するのは、将也の決断をそっち方向にもっていくためのフラグであるような気がしてなりません。

まあ、川井も、真柴と同じ大学に行くというところにだけ「恋愛」を優先しているに過ぎず、大学に入ってからどんな風にさらにその先の人生を設計していくかについては、真柴と同様「オープン」なままでいられますし、将也にしても、硝子とともに東京に出るというところだけ「恋愛」を優先したうえで、頑張って勉強して東京のそこそこの大学に入ってしっかり勉強すれば、むしろ地元に残って近場の大学にいくよりも将来が開ける可能性が出てくるわけですから、この2人の進路選択においては、あながち「恋愛」を優先するのが間違っているとは言えません。

そういうわけで、普通に考えるとちょっと(ベタすぎて)ないんじゃないかと思える「硝子も将也も上京エンド」が、今回の真柴・川井の恋愛プロレスによって、その展開になる可能性がそれなりに高まったようには思います
ラベル:第60話
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2014年11月06日

第60話を読んで、「この先の予測」を修正する(1)

第60話は、予想通り、各自の進路の話になりました。
学校にいった将也が進路の話をみんなとするところも、ほぼ予想通りでした。

各自の進路については、恐らく真柴は教師という進路を保留にしてオープンスタンスで大学に進学するんじゃないか、と思っていたらそのとおりになりましたし、永束は映画の道へ、そして川井はもしかしたら真柴と同じ大学を狙うかも、といったあたりも順当でしたね。

さらに、結絃の写真がコンクールに入賞して、それをきっかけに結絃が登校を始め、成績が悪くて将也が勉強を教える、というところの予想も当たりました。

さすがに、エンディングに向けて物語が収束していくところなので、これまでとは違って予想も順当に当たる感じですが、それでも、微妙に予想からずれてきたところがあります

その最大のポイントといえば、

・どうも将也の教師フラグが立っていない。

というところです。

もともとの予想では、将也は結絃に勉強を教える過程で人にものを教えることの面白さや自身の特性に目覚め、教師を目指そうとするのではないか、と考えていました。
でも、第60話を見る限り、そこまでのフラグが立つ流れの上にあるようには見えないのです。

今回、結絃は確かに勉強を教えてもらいに将也の部屋に遊びに来ていましたが、どうも本当の目的は硝子の進路について互いの思いを確かめ合うためにやってきたように見えますし、将也もあまりがっつり教えるという感じではなくどちらかというと「自習室」のような感じになっていました


第60話、15ページ。

恐らく、結絃はしばらく将也のもとに通って予習・復習にはげむのだろうと思いますが、どうも今週の雰囲気からして、このままの流れの中で将也が「俺は教師を目指そう!」と「目覚める」ほどの強い印象を、この家庭教師の体験から得るとは考えにくい感じがするのです。

こうなると、この先の展開として、とりあえず4つほどのパターンが考えられます。

1つは、「来週フラグが立つ」、というパターン。

2つめは、より大きなイベントが発生して、教師フラグがしっかり回収される、というパターン。

3つめは、将也は特に目的を決められないままエンディングを迎える、というパターン。

4つめは、特に理由がないまま、とりあえず上京することを選択する、というパターンです。

ラベル:第61話 第60話
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第60話を読んで、「この先の予測」を修正する(2)

第60話は概ね予想通りの展開となりましたが、これまでの予想と比べて大きく違っていたのが、「将也が教師を目指す」というフラグが思ったほどはっきり立たなかったことです。

これをふまえ、この「将也の進路」という、残されている伏線のなかでは最大級のものについて、今後の展開を4つほど考えました。

まず1つめは、もともとの予想と同じ展開として、結絃の家庭教師を通じて、将也が教師になることに目覚める、という王道パターンです。

今週はあまりこのフラグが立った気がしませんでしたが、まだ2話あることを考えると、まだ時間はあります。
次週の第61話でも結絃は将也と勉強を続けていて、そのなかで結絃の成績が大きく伸びて結絃が感謝、将也もやりがいを感じて、さらに硝子がそれを見て安心して東京行きを決心する、そういったいいことがたくさん起こって、将也が「俺もみんなにこんなにいい影響を与えられるんだ」と感動し、教師になるという具体的なイメージがわいてくる、といった感じです。
そうなると、例えば真柴に相談して、「杭瀬大」の教育学部を目指してみるといった形で、将也の具体的な進路が固まってきます。

将也の夢も決まり、結絃の進学も見え、硝子も心おきなく東京に修業に行ける。
これだと、すごく手堅いエンディングが見えてきますね。

もう1つの予想は、1つめと似ているのですが、もう少しトリッキーな形として、結絃への家庭教師以外のイベントが追加発生して、それによって将也のなかで「教師になろう」という気持ちが固まる、というパターンです。

ここで想定している展開は、ざっと思いつくベースで2つあります。

1つは、喜多先生や竹内先生の再登場です。

実は硝子の転出・将也の卒業のあと、「きこえの教室」を設置したにも関わらず聴覚障害の生徒の受け入れ態勢に不備があったことに対して責任を感じた喜多と竹内は手話サークルに参加、そこで西宮祖母と出会って手話を一緒に学んでいた、といった話を、結絃から聞く(もしくは喜多先生などに偶然会って聞く)といった展開を想定しています。


第4巻148ページ、第31話。

それにより将也が「あのころは自分のことしか見えてなかったけど、実際には誰もがいろいろな問題を解決しようとそれぞれ頑張っているんだな」と知り、竹内や喜多を見直す(と同時に、「竹内がなぜ手話を知っているのか」という、回収されるのかされないのか分からない伏線をここで回収する)ことにより、将也が「俺は教師という仕事に少し興味がわいた」みたいな形で「教師フラグ」が立つ、といった形もあるんじゃないか、と思うわけです。

このパターンは、「竹内手話伏線」が回収できるところが魅力ですが、これまで徹底して「大人は問題を解決しない」というポリシーを守ってきたこの物語が、ここで最後に「大人に手助けさせる」展開になるというのは難しいのかもしれません。
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第60話を読んで、「この先の予測」を修正する(3)

さて、第61話以降の展開をいくつかのパターンに分けて予想していますが、そのなかの1つとして、「このあと、進路決定に影響を与えるような追加のイベントが発生して、それによって将也の進路(おそらく教師)が決まる」という展開を考えています。

その「追加イベント」の1つの可能性としては、「竹内や喜多との再会」が考えられますが、もう1つ考えられるパターンとして、

将也が西宮母の発言を思い出す。

というものがありえそう
です。

思い起こしてみると、硝子の将来の夢形成に決定的な影響を与えたのは、実は石田母の言動でした
小学校当時、何もかも西宮母の言いなりにならざるを得なかった硝子は、石田母の理髪店で、もしかすると生まれて初めて、「自分の希望が伝わって、それが実現する」という経験をすることができました。
第51話で硝子が夢想した「理想の世界」の中でも、硝子は石田母がカットしたボブで登場したくらいで、硝子にとって「あの日」の経験は自分の将来の夢を決める決定的なものになったんだろうと思います。

「聲の形」らしく、その「硝子―石田母ライン」をリフレインするならば、将也の側は「将也―西宮母ライン」が将来の夢を決定付けることになります

そちらがわのラインで、将也の将来の夢を決定づけるような西宮母の言動があったかといえば…

ありました。
第2巻のラス前、第13話で、硝子のために尽くそうとする将也に対して、西宮母が言ったこの一言です。

西宮母「あのね あなたがどれだけあがこうと 幸せだったはずの 硝子の小学生時代は 戻ってこないから」


第2巻165ページ、第13話。

このあと、将也は佐原と硝子を再会させますが、そのときに将也の中でこの西宮母のせりふがリフレインしています。
そして、硝子の「小学生時代そのもの」は取り戻せなくても、当時自分が硝子から奪ったものを「いま」取り戻したいと、あがき続けることになります。
その「あがき」は、第7巻まできて、十分すぎるほどの結果を出したと言っていいですが、将也にはもう1つ、西宮母のことばに応える方法があります。

それは、自分が教師になって、第二、第三の硝子を生み出さないこと、同じような境遇の、これからの子どもたちに幸せな子ども時代を提供することです。

何らかのきっかけ(西宮母とまた話すことがある?)によって、かつての西宮母のせりふをまた思い出した将也が、「自分が教師になることで実現できることがある」と気づき、それによって教師を目指す、という流れも十分考えられます
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第60話を読んで、「この先の予測」を修正する(4)

第60話を受けて、ちょっとストレートに解決されなさそうになってきた「将也の進路」という伏線が同回収されるかを予想しています。

4つの想定されるパターンのうち、最初の2つはここまでのエントリで触れました。

3つめのパターンとして予想するのは、将也の進路について具体的に固まらないままエンディングを迎えてしまう、という展開です。

個人的にはそうはなってほしくないようにも思うのですが、作者が以前のインタビューで語っていた「打ち切りかと思われてしまうかもしれないエンディング」の「打ち切りかもしれない」の部分が、まさかの「将也の進路が決まらない」のところで実現してしまう、というのもありえなくはないのがこの作品の怖いところです(笑)。

もし将来が決まらないエンドの場合、真柴と同じように将也は「とりあえず地元の大学」というコースを選択することになるのではないかと思います。
そして「まだ自分は何者なのか分からないけれど、いま自分にできることは硝子を安心させて東京に送り出すことだ」ということだけ決意をして、

・石田母を守る(石田家唯一の男性として家を守る)
・結絃を守る(勉強をこれからもずっと見てやる)
・西宮家を守る(結絃の心の支えになることで家庭の絆を陰ながら支える)


みたいな感じで、自分の大切なものを守りながら、地元でゆっくりと自分の将来を考えよう、ということを「決断」する、というエンドです。

このパターンの場合、ほんとにこれだけで終わったら「打ち切り風」というより「投げっぱなし」になってしまうので、第62話の最後では恐らく時間が飛んで、東京から戻ってヘアメイクイシダで石田母と一緒に働く硝子、そこへ帰ってくる(平凡な)サラリーマンになった将也、そして3本のプランターピックが刺さったプランターの向こうに、将也と硝子以外にもう1人の赤ちゃんのシルエットが…みたいな感じで、「最後はみんなが収まるべき鞘に収まった」ということが描かれるんじゃないだろうか、と思います。


そして4つめのパターン、これが一番展開としては「厳しい」ものになりますが、第60話で石田母や川井がすすめたように、「はっきりした目的はないけれども硝子と一緒に上京する」というパターンの可能性も残ってはいると思います。

ただ、このパターン、目的を持たずに地元に残るパターン以上に「投げっぱなし」になってしまって話が展開できなくなってしまうんですよね。
第3のパターンと違って、地元で母親や西宮家を守る・支えることもできませんし、それこそ東京でも頑張っている硝子と対照的に目的もなく大学に通うだけの将也、みたいな構図になって、締まらないことこのうえありません。
そして、最後に時間を飛ばして将也と硝子が一緒になるエンディングを描くにしても、地元に戻ってくる必然性が薄れてしまいますし、じゃあ東京で幸せになった場合、残された両家は幸せなのか、というところが微妙にモヤモヤしてしまいますし、なんか全体的に「美しくない」んですよね。

でも、この「将也上京エンド」には実は伏線が張られています
既に前日のエントリでもご紹介したとおり、それは、今回の真柴-川井の恋愛バトルの中身です。
ここで、真柴は最終的に、「何よりも自分の好きな人を優先して人生の選択をする」という川井の選択を肯定しています
これが本当に「伏線」なら、将也は「何よりも硝子を優先して上京する」という結論を出してもおかしくありません。

第60話を受けての今後の予想の話題は、まだいろいろ残っていますのでそれはエントリを分けて考えていきたいと思います。
ラベル:第61話 第60話
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2014年11月07日

第60話、あの「60とかに…」の伏線は回収されなかった?

さて、以前のエントリで触れていたとおり、今回の第60話では、かつての第5話で出てきた、


第1巻185ページ、第5話。

将也「……もう会わないといけないのか 60とかになると思ってたけど…」

という将也のせりふが、第「60」話で回収されることをちょっと期待していたのですが、残念ながら?それは実現しませんでした。

では、このせりふはもう伏線として回収されることはありえないのでしょうか?

意外と、そうでもないと私は思っています。
まだ回収される可能性は残っている、と。


そう考える1つの理由が、

第60話で硝子が一度も登場しなかった=第60話では将也は硝子と会わなかった

という点にあります。
硝子は、将也の回想に1コマだけ登場しますが、手だけで実際には出てきませんでした。

第59話で硝子の東京行きにかっこわるく反対し、硝子をがっかりさせて帰らせて以降、第60話も含めて将也は硝子と会っておらず、メールでやりとりをしているだけの状態が維持されているわけです。

将也は、次に硝子といつ会うのでしょうか?

普通に考えれば、次の手話サークル後の鯉へのえさやりです。
つまり、また将也は北側から橋に向かうことになります。そうすると、あの「60くらいに…」の場所を通るんですよね。

だから、第「61」話(または「62」話)で、将也がいつもの橋に向かいながら「こんどこそちゃんと西宮に言うんだ、やりたいことをやって欲しい、俺もようやく見つけた俺の夢を追いかける、と」みたいな感じで、決意を新たに硝子に会いに行く、という展開があれば、この伏線が回収されることになるだろうと、今でも期待を残しています。

それに、第5話でのせりふは「60とかになると」と言っていて、ぴったり「60になると」とは言っていないわけですから、第60話じゃなくて61話とか62話でも、まあ「60とか」とは呼べるでしょうからね。

そして、実はこの「60とか」の伏線をきれいに回収する、別の展開の可能性にも思い当たりました。
それは、

第61話から第62話にかけて、「最後にして最大のリフレイン」が発生するかもしれない。

という可能性です。
次のタイムスキップに関するエントリで、その「可能性」についても考えてみたいと思います。
ラベル:第60話 第05話
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第60話、最後のあおりで気になるタイムスキップ(1)

第60話は、映画仲間の今後の進路についていちおう決着した一方、コアキャラである将也・硝子・結絃についてはこれから方向性を探っていくような段階で次回に続いています。

ところでここで気になるのは、第60話の最後のページ、このアオリ文です。


第60話、18ページ。

少年は、悩み、もがく。そして、時は進む---。
物語はクライマックスへ。50号につづく。


気になるのは「時は進む」の部分ですね。
これは、次回第61話で、いわゆるタイムスキップ(時間が大きく飛んで未来の話になる)が起こることを予言しているのでしょうか?

確かに、あとたったの2話しかなく、さらにアオリ文に「物語はクライマックスへ」とも書いてあるところを考えると、次回、のんびりと第60話をそのまま続けて、結絃は勉強を引き続き頑張り、将也は進路を迷いながらそれを手伝い、硝子は答えがまだ出ない、という話をやっていたのではのんびりしすぎていて「ラストに向けた展開が間に合わない」という印象もあります。

言い換えると、結絃は硝子が安心して東京に行けるよう勉強を頑張る、将也は自分の夢を見つける、とそれぞれ「当面の課題」が設定されたので、それにしたがって、2人の「答え」がそれぞれ出る頃まで数コマ程度のダイジェストで一気に進めて、「その後」から第61話が本格的に描かれる、そういう可能性もあるのではないかと思います。

逆に、それ以上一気に時を進めてしまうと、第60話で設定された結絃と将也の課題が投げっぱなしになってしまうので、タイムスキップするにしてもそのあたりまで、とは言えるでしょう。

では、その「答えが出る」というのはどのあたりのタイミングでしょうか?
可能性としては、半月後くらいから卒業の1か月くらい前までの間で幅広に考えられるのですが、ここではあえて一択で

クリスマスの頃まで。

と予想してみようと思います。

まあ、理由としては、どうせ次でドラマチックに「クライマックス」を演出するなら、舞台はクリスマスのほうが盛り上がるだろうから、ということにすぎないのですが、一方で、将也にしても結絃にしても、設定された「課題」は端的に「進学先を決める」ということでもあるので、そのタイミングにふさわしいのも、やはりクリスマス前後なのではないか、という思いもあるからです。

そう考えた場合、第61話、第62話はこんな風になるんじゃないかと予想します。

第61話:決心(または「聖夜」)
 第60話のラストから3か月弱のタイムスキップとなり、第61話はクリスマスの頃が舞台。
 結絃が授業に追いつき、テストで60点とか70点がとれるようになって、ずっと教えていてくれた将也に「ありがとう、もう大丈夫。これでオレも高校行けそうだしねーちゃんも心配しなくていーな」と言って家庭教師終了。一方の将也はその過程で教師という進路に目覚める。
 硝子とのクリスマスデートで将也は硝子に自分の夢を伝え、硝子に東京に行って夢を叶えろと言う。そのままお互いに告白の流れ、ちゅきリベンジ。

第62話:卒業(または「聲の形」)
 さらにタイムスキップ、第62話は3月の卒業の時期。
 硝子上京の前日、西宮家のメンバーは石田家に集まり、硝子の壮行会を開く。そこで美容師・理容師の手話の誤解が解け、将来はいずれ硝子がヘアメイクイシダに来たい、といった話も出て盛り上がる。
 上京当日。硝子、佐原、植野を送る駅のホームに映画メンバーが全員集合する。それぞれがお互いの進路と夢を語り合い、やがてホームを離れていく電車。硝子と将也は手話で別れの言葉を語り合う。
 最後にさらにタイムスキップ。教師になった将也と、戻ってきてヘアメイクイシダで働く硝子。そして家の前のプランターがアップになり、そこに植えられたニチニチソウ、3本のガーデンピックの向こうに、将也と硝子、そしてもう1人、小さなシルエットが。

―聲の形 完―


…と、これでエントリが終わりそうですが、実はこのエントリはまだ少し続きます(笑)。
ラベル:第60話 第61話
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