2014年10月01日

第55話、硝子の理容師フラグが確定!(1)

第55話での大きな伏線回収といえば、

・やはり硝子は第1巻番外編での石田母との出会いをきっかけに、理容師を目指していた。

という、いわゆる「理容師フラグ」がほとんどパーフェクトな形で回収された、という点があげられるでしょう。


第55話、15ページ。

1)硝子が現在理容科に在籍している。
2)硝子が小5のときに来た店がヘアメイクイシダだったということを興奮して語っている。
3)ヘアメイクイシダで「腕のいい理容師」に出会ったのが理容師をめざすきっかけだった。


少なくともこの3点がはっきりと示されました。
やはり、第1巻の番外編で描かれた硝子と石田母の出会いは大きな伏線になっていましたし、それをいうなら、そもそも連載になって将也の自宅が理髪店に設定されたことが最大の伏線だった、ということになります。
(ちなみに、以前エントリで書きましたが、将也の自宅のモデルになっている理髪店だけ、実際の場所が他の場所とはまったく違う遠い場所にあります。これはつまり、将也の自宅が「理髪店」であることが先に決まっていて、大今先生が実際の場所を度外視してイメージに近い理髪店を探してモデルとなる店を決めた、ということを暗に示しています。)

この「伏線」をこのタイミングで活かすために、これまでいくつかの「仕掛け」が組まれていたことが、今になるとわかります。

まず最大の「仕掛け」は、これまで硝子と石田母が、第1巻の番外編での出会い以降、まったく顔を合わせないように「すれ違い」を繰り返させている、という点です。

第1話で、将也は店の待合室で待つ硝子を見かけますが、将也はそれが硝子だと(後になっても)気づかず、硝子は雑誌を読んでいて将也に気づきませんでした。
もしどちらかが気づいていたら、硝子の「思い出の理髪店」と将也がつながって、「あの理髪店は将也の自宅だった」ということが硝子に知れていたでしょうが、ここもやはり「すれ違い」になっています。


第1巻27ページ、第1話。

次に、学級裁判後の示談のときも、西宮母は硝子を別の場所に待たせていたため、石田母と硝子はすれ違っています。(最後も、硝子がいなくなってから、石田母が現れる形になって「すれ違い」が起こっています。)


第1巻136ページ、第3話。

その次は、高校になってから硝子失踪事件が解決して石田母が車でかけつけたシーンですが、このとき石田母は硝子の後ろ姿を遠目に見かける程度、硝子は石田母に気づいていません。

そしてそのあとはずっとすれ違う機会すらなく、次に石田母と硝子が接近するのは、第49話の真柴回、将也昏睡中の病院ロビーとなるわけです。
ここで硝子と石田母は、6年半ぶりの再会を果たします。

次のエントリに続けます。
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第55話、硝子の理容師フラグが確定!(2)

さて、第49話の真柴回で、硝子と石田母は、第1巻の番外編以来、6年半ぶりに病院のロビーで再会します。


第49話、6ページ。

このシーンで、硝子は明らかに、急に将也の母親に出会ってしまって慌てた、というレベルを超えた「驚き」の表情をしています。
まさに「驚愕」といっていいような表情です。

考えてみれば、これは当然ですね。

この瞬間まで、硝子は、かつて自分の希望どおりに髪を切ってくれた、憧れの理容師が、まさか将也の母親であるとは夢にも思っていなかったでしょうから。
硝子はこの時、運命のいたずらというか、あまりの偶然に唖然としたのではないかと思います。
そしてもしかすると、自分の自殺が、将也だけでなく、「ずっと憧れていた理容師」まで同時に悲しませていることを知って、さらに落ち込んだかもしれません

そして、第55話です。
初めて石田宅を訪れた硝子は、ヘアメイクイシダの店の外観を見て、そこが確かに「6年半前に訪れた憧れの店」であることを確認しました。
だからこそ、買い物の帰りに、硝子自らが申し出て、将也に店の中を見せてもらったわけです。


第55話、15ページ。

この、店の中を見たいという硝子の表情は好奇心と「絶対に見たい」という勢いに満ちていて、結構「押しが強い」感じです。
これまで、自分の欲求などをあまり表に出さずに人と接してきた硝子も、ここへきて変わったんだな、と思います。特に将也には、素直な自分をこれからどんどん出せるようになっていくのでしょう。

ともあれ、念願の店内に入って、そこが確かに「あの店」であることを再確認できた硝子は、本当に嬉しかったと思います。
「自分の『将来の夢』の原点」にようやくたどりついて、しかもそこは、なんといま一番大切なひとの自宅だったわけですから。

この先(硝子の「進路」について)は別エントリで改めて触れたいと思っているので簡単に書きますが、ヘアメイクイシダの店内をみたこの瞬間、硝子の心のなかにははっきりと「将来の具体的な夢」が見えた、と思います。

「ここで働きたい」と。

めちゃくちゃ具体的、かつ十分に手が届く「夢」じゃないですか。

私は、その具体的で手が届きそうで幸せそうな「夢」と、硝子が第51話で見た「夢」を、比べたくなります
そして硝子は第51話で見た「これまでの夢」をあえて選ばず、現実のなかで、障害があっても幸せな将来を一生懸命つかみとろうとする、そんな「新しい夢」を見つけたのだと思います。

こんな風に、「夢」をありえないものから現実的なものに切り替え、そちらを大切にして生きていけるかどうかは、硝子にとって決定的に重要な「成長」になると思います。
硝子はいままさに、これまでの「呪い」から脱して、「障害を含むありのままの自分」を受け入れる準備を整え、そして大人への成長の階段を着実に登り始めたのだと思います。

あともう1エントリ続けようと思います。
タグ:第55話 第49話
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第55話、硝子の理容師フラグが確定!(3)

第55話で、硝子の理容師志望が読者にもはっきりと示され、かつ、硝子自身も将来への夢(と「欲」)をはっきり自覚したことから、にわかにある登場人物の重要性が増してきたように思います。

佐原です。

硝子と佐原との関係が第3巻で復活して以降、ふたりは雑談以外にどんな話をしていたんだろうか、と思っていましたが、どうやらヘアメイクというのが二人の共通の関心の中心にあるようです。

以前も何度か触れましたが、川井回と真柴回で、硝子がヘアメイク雑誌を手にしており(しかもそれはプロである石田母も読んでいるような正統派の雑誌のようです)、第51話の硝子回で、この雑誌が佐原から借りていたものらしいことが示されました。
また、佐原はこの雑誌を定期講読しているらしいということも描かれています。


第51話、10ページ。

佐原が目指している高校卒業後の進路は、おそらく服飾系の専門学校だと思われますが、いわゆるカットやパーマを行わない(芸能人などのヘアメイクを担当するような)「ヘアメイクアーティスト」の学科も、こういったファッション系の専門学校には併設されているようです。
もしかすると佐原は、単に服飾だけを学ぶのではなく、服飾+ヘアメイクで総合的なファッションコーディネーターみたいな仕事を目指しているのかもしれません。
そうなってくると、硝子の進路との共通項が見えてくることになります。

硝子は高校卒業後、理容師の資格をとったうえでヘアメイクイシダに「就職」し、実務の経験を積むことになるのだと思いますが、もしも硝子が、単なる理容師というよりヘアメイクアーティスト的な領域にまで関心が広がっているとするなら、

・ヘアメイクイシダで実務経験を積みながら、

・さらに佐原の通う専門学校のヘアメイクアーティスト学科にも同時に通って勉強し、特別な専門性をあわせて身に付ける。


といった形でキャリアを高める方向性も考えられそうです。

こういった進路になると、最近ちょっと影が薄くなってきた佐原が、実は硝子の高校卒業後の進路でも一緒になる唯一の存在となり、最終話が終わったあとも続く「その後」の関係が最後に描かれる、みたいな「重要ポジション」になる可能性も出てくることになります。

佐原については、せっかく硝子・将也の理解者側として早期から描かれていたのに、このままだと高校卒業後はみんなから離れる(植野とも学校は別なようですし)流れになりそうに見えていて、どう収拾させるのだろうかと思っているのですが、「ヘアメイクという共通項で硝子とのつながりが続く」というのは無難な落としどころであるように見えますね。
タグ:第55話 第51話
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2014年10月02日

第55話、なぜ植野を映さなかったのか?(1)

さて、第55話で場面が将也の病室に戻り、予想どおり?植野が最初に見舞い(というか、籠城)にやってきました。


第55話、2ページ。

まず、この描写だけでもいろいろなことがわかりますね。

まず、植野は「いつものとおり籠城しに」やってきた様子ですから、将也が目覚めたということを知らなかったようです。
恐らく、将也が目覚めたという一報は1日あればみんなに知れわたるでしょうから、このシーンは将也覚醒からまる1日たっていない日、つまり橋で未明に将也・硝子が会っていたのと同日の9月3日だろう、ということがわかります。
実際、石田母も将也が目覚めたのが夢か現実かまだ分からない、みたいな状態で目を覚ましていますから、この日が9月3日であることは間違いないでしょう。

そして、この9月3日というのは、物語のなかでも「火曜日の翌日」、つまり水曜日ということになっていますから、植野は新学期になっても学校にもいかずに毎日病室に籠城していたということも分かります。

さらにいえば、硝子は夏休みが終わっても、やはり将也と会うことはできていなかったこともここから分かります。

さて、ここまではちょっと長い前ふりです。

今回、植野は登場はしたものの、ちょっと奇妙なことに、植野はそのまま顔を出さず、石田母とのせりふのやりとりだけで去っていきました。
植野の姿を具体的に描く描写が回避されたということになります。


第55話、3ページ。

(余談ですが、実はここしばらく、植野は最低1コマはどこかに描かれるという意味で「皆勤賞」でした。前回第54話で久しぶりに1コマも描かれなくなって「皆勤賞」が途絶えましたが、今回は「声だけの出演」という微妙な登場になりました。)

このような「声だけで登場させる」というのは言うまでもなく非常に特殊で意図的な描写であり、作者の何らかの意図が反映されたものだと考えるべきでしょう。
つまり大今先生は、第55話のこの場面では、「植野を登場させて物語を進めたいが、その植野の姿はいまは見せたくない(だから声だけの登場にする)」と考え、そのように描いたことになります。

では、今回植野が描かれなかった「意味」は、どこにあるのでしょうか?

次のエントリから、いくつか可能性を考えてみたいと思います。
タグ:第55話
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第55話、なぜ植野を映さなかったのか?(2)

さて、第55話で植野が声だけで出演し、その姿が描かれなかった理由ですが、まずは、

1)植野のバッテンが外れる描写を、今回ではなく次回以降でしっかり処理したかったから。

これが一番自然な解釈でしょう。

第55話では別のこと(石田家と西宮家の和解)を描きたかったので、「植野につけたバッテンの問題を解決して、しっかり話をする」というイベントが発生するのを回避した、という考え方です。

橋崩壊事件で橋メンバーのほとんどにバッテンをつけた将也は、第43話でそれを反省し「明日からはみんなと向き合う」と誓いました。
そして、そのときの「誓い」が本物であることは、第54話で将也が硝子と再会したときの将也の態度ではっきりと示されました。

そして今回、橋メンバーには「自分から会いに行く」と言っています。


第55話、5ページ。

橋メンバーについては、将也は橋崩壊事件のときにまとめてバッテンをつけただけなので、次に会いに行くときにはバッテンは自然にとれてなくなっていると思いますが、植野については微妙だと思っています。
植野は、第3巻で登場したときに硝子に対して「理解不能なこと(将也的に)ばかりやった」ために、バッテンがついたという経緯があります。
なので、他の橋メンバーのケースと違って、「植野のことをちゃんと理解する」までは、バッテンがまだついているんじゃないか、と考えられるのです。
(もちろん、もしかすると最初から普通にとれてなくなっている、という可能性もあります。その場合は「ちゃんと話をする尺をとる」ために、今回は顔を見せずに去っていった、という解釈になります)

ところで、植野は映画制作から外れているので、橋メンバーに会いにいっただけでは植野とは会えないでしょう。
ではどうするかということですが、やはり植野に対しても、今の将也は「自分で会いに行く」ことを選択するだろうと思います(家の場所も知っていますしね)。

そうすると、植野の家の前で(あるいはそこから一旦場所を変えて)しっかり話をする、ということになるでしょう。
つまり、植野については、硝子と同様、一対一でしっかり話をして、そのうえで相手にちゃんと向き合う、という特別な場面が用意される、ということになりそうですね。

そしてそこで、将也は入院中の世話について(本人以外は誰も知らないでしょうから、植野の病室内での狼藉はなかったことになり)感謝の気持ちを述べ、それに植野が応えたあたりで、バッテンが外れるのでは、と思います。
そしてこの瞬間が、植野が将也に「告白する」恐らく最後のチャンスになると思いますが、植野は告白するでしょうか。

植野が告白してもしなくても、将也は硝子についても何かを語り(硝子とともに生きていく覚悟・決意なのか、かつて植野がいった「友達ごっこ」をようやく乗り越えた気がするといった話なのか、詳しくはわかりませんが)、それによって植野は「やはり選ばれなかった」ことを悟るのではないかな、と思います。

望むらくは、そこで会話が終わらずに、ちゃんと将也と植野が「目の前の恋愛感情」ではないところの話までしっかりできて、それで植野も縛られている過去から卒業できる流れになることですね。

残りの「理由」の可能性について、次のエントリでまとめます。
タグ:第55話
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第55話、なぜ植野を映さなかったのか?(3)

第55話で植野の姿が描かれなかったのは、おそらく「植野のバッテンをとってしっかり会話する展開」を次回以降にとっておきたかったから、というのがもっとも説得力のある理由と思われますが、それ以外に「大穴」的な可能性もありそうなので、それについて触れたいと思います。

まず、「植野の見た目が描かれなかった」というところをそのままストレートに解釈するなら、

2)植野の見た目が変わっているから。

という可能性も、ちょっと簡単には捨てがたいものがあります。

具体的にいうなら

また髪を切った。

という可能性ですね。

そもそも、植野は中学生のとき、なぜ自慢の髪を短く切ったのでしょうか


第3巻73ページ、第18話。

そして、高校になったらまた伸ばしはじめて、小学校と同じ長さになったときに将也に会いにきたのでしょうか
(校則だったから、という仮説もありえますが、川井の髪は長く描かれてるんですよね…)

ここは、なぜか植野回で描かれませんでしたが、植野が高校に入って「島田がらみのスクールカースト問題」がなくなったあとも将也をしばらく追いかけなかった理由としてありえそうなものだとずっと思っています。

つまり、こういうことです。

植野は小学校時代に将也を「売った」ことを後悔し、中学に入って自分なりの禊として髪を切った。
高校に入ってからも、その髪が伸びるまでは禊が済んでいない気がして将也に会いに行く勇気が出なかったが、高3になってようやくもとの長さにまで戻ったので、やっと「会いに行く資格」ができた気がして将也に会いにいった。


植野については、中学時代にベリーショートだった理由が説明されなかったのが、本当に不思議です。
そもそも、小学校時代にロングヘアをカットしていたのは、他ならないヘアメイクイシダでした


第1巻26ページ、第1話。

植野はヘアメイクイシダに行かなくなったのとぴったり連動して、髪型もベリーショートに切り替わった可能性が高いわけです。
ですから「植野の髪型の変遷」は、実は植野の将也に対する感情とからめて、かなり重要な伏線として描かれている気が、いまだにしているわけです。

だとすると、将也への想いが、いよいよもうかなわないと覚悟したこのタイミングで、また植野が髪をベリーショートにする、という展開があってもまったくおかしくないように思うのです。

ですから、今回、植野が映らなかった理由、もしかすると「髪型が変わったから」という可能性も十分考えられるわけですね。


…というわけで、「第55話で植野の顔が描かれなかった理由」として、大きく2つの方向性で予想してみました。(もしかすると両方、という可能性もあります。)

あとこれ以外には「石田姉と同じ扱いになった」という可能性もゼロではないですが、まあさすがにそれはないでしょう。(将也は植野との関係にも決着をつけなければならないだろうと思います)
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2014年10月03日

第56話の展開を予想する(1)

第55話は、石田家と西宮家の和解と、硝子の「理容師フラグ」の回収が主な内容となりました。

今回、両家の和解をわざわざ描いたのは丁寧だなと思いました。
すでに両家はこんな描写がなくても一緒にやっていける程度には和解できている、と思っていましたが、今回の硝子の自殺、将也の転落という大きな事件についての将来へのわだかまりをなくし、さらに「子ども同士だけの関係」から、「家族ぐるみの関係」への大きなステップアップとして有意義な回だったと思います。

もちろん、それに加えて、硝子の将来の希望が、「有力就職先」まで含めて(笑)明確に示されたことも、最終回に向けた物語の流れとしては決定的に重要でした
この「理容師フラグ」については、このあとの「次回以降予想」にも関係してきますので改めて触れたいと思います。

さて、そんなわけで次回の予想ですが、第55話の1つのポイントは、カレンダーを日曜日まで(つまり9月7日まで)一気に進めた、ということにもあると思います。

つまり、次の「火曜日」である9月9日まで、あと2日に迫っています。

今回、将也は橋に集まる映画メンバーに対して、「俺から会いにいく」と伝えてほしい、と硝子に語りました。
その、「自分から会いに行ける火曜日」が、第56話ではすぐにやってきます。
ですから、第56話の予想として、まずは、

1)将也は月曜日・火曜日は登校せず自宅療養、そして火曜日の橋に出向いて「橋メンバー」と1か月ぶりの再会をはたす。

というのをあげたいと思います。

考えてみると、「橋崩壊事件」が起こったのは夏休みの登校日、8月5日、火曜日のことでした。
そして、将也退院後の最初の火曜日は9月9日。実に5週間、35日も経過したことになります。

しかも面白いことに、いま残っている映画メンバーは植野の籠城によって入院中の将也とは全然会えていません(最初の最初に永束だけは会っているような雰囲気もありますが…)。
逆に、入院中ずっと会っていた植野は映画メンバーから外れている状態なので、結果的にここで再開する橋メンバーは、みな本当に1か月以上も会わなかったメンツばかりになる、ということになりますね。

そして、ここで気になるのは、「例のアレ」、つまり「将也が顔につけていたバッテン」ですが、私はこれについては

2)橋メンバーの顔のバッテンは、最初からついていない。

と予想します。

第55話で、橋崩壊事件のことを回想したとき、去っていく橋メンバーの後ろ姿のイメージに、バッテンがついていませんでした。


第55話、4ページ。

このバッテンは、将也がその相手を拒絶している、ということを示す記号だと思いますから、将也の気持ちが切り替わっている現在、そんなものはもはや現れない、と考えるのが自然です。

さて、久しぶりに橋メンバーと再会した将也は、何を語るのでしょうか。
まずは、「あのときはひどいこと言ってみんなごめん」みたいな形で、謝罪をすることになると思います。
第54話で硝子に語ったことをふまえると、さらにそれに続けて、「これから、もっとみんなと話したい、関わっていきたい、映画制作にも参加したい」みたいなことも言うかもしれませんね。

そして私は、永束がそれに応えて、

3)永束が、将也に映画の配役を与える。

という展開になると予想します。

永束にとっても、再開後の映画制作は当初の目的を見つめ直したものになっているはずで、最後に真打ちとして「ビッグフレンドやーしょー」を登場させる、という展開は自然であるように思われますね。
配役などについては以前考察しましたが、いま残っていそうな重要な役として「(いじめっ子に復讐する)いじめられっ子」というのがありそうですから、将也がその役になって、脚本を見て内容を修正する、みたいな展開も今後あるかもしれません。
タグ:第56話 第55話
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第56話の展開を予想する(2)

さて、再開された映画撮影への将也の参加、というのはおそらく第56話で確実に描かれそうなエピソードですが、それ以外についてはどうでしょうか。

映画メンバーとの再会以外で、第56話で出てきそうなエピソードとしては、可能性が高い順に、

4)植野とのやりとり。
5)石田母、硝子との三者面談。
6)島田とのやりとり。


あたりではないかと思います。

なかでも、一番可能性が高いのは、やはり

4)植野とのやりとり

でしょう。

私は第56話というのは、「将也と仲間との和解」がテーマになるのではないかと予想しています。
だとすると、やはり同じ回のなかで、映画メンバーだけでなく植野とも「和解」を描いてくるんじゃないだろうか、と思うわけです。

別エントリでも触れる予定ですが、将也は植野にも「自分から会いに行く」のではないかと思います。
橋に行って、植野が映画に参加していないことを知って、その足でひとりで植野の家に向かう、というのが一番スムーズかな、と思います。

植野とのやりとりでは、個人的にはこんな展開を予想します。

a)将也、植野宅に行く。

b)植野は、将也昏睡中のさまざまな行いが知られていて非難されると思ってびくびくしている。

c)将也が率直に「看病してくれてありがとう」と伝える。

d)植野拍子抜け。「西宮さんから何か聞いたの?」と将也に尋ねる。

e)将也が「ああ、植野が毎日看病してくれていたって言うから、じゃあお礼言わなきゃなって」と答える。

f)それを聞いて植野は硝子のあまりの人の良さにショックを受ける。

g)植野、自分から将也昏睡中に自分が何をしたかを話す。その流れで、硝子へのこれまでの憎しみや将也への恋心まで告白してしまう。

h)それを将也は受け止め、理解したうえで、硝子への率直な想いを植野にも語る。

i)植野、昔話などを語りつつ将也に感謝や謝罪などを告げて、そのままその場から去る。


硝子と将也が、ようやく過去へのとらわれから自由になって未来のことを考えるようになった現状、いまだ「過去に縛られたまま」になっている植野にも、少なくとも「過去の呪縛から解放される」という「救い」は必ず用意されるだろう、と思っています。
残り話数を考えると、そろそろその時期なんじゃないかな、と予想しています。

そして、リフレイン好きの大今先生がここでもリフレイン技を効かせて、植野が微笑みながら「わたしのこと嫌い?」と聞くシーンが、最後に出てくることを割と真面目に期待しています。(^^)


第3巻140ページ、第21話。
タグ:第56話 第55話
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第56話の展開を予想する(3)

さて、第56話で、橋メンバーとの和解、植野との和解が描かれると仮定すると、おそらく「それで1話分はお腹いっぱい」なんじゃないだろうか、と思います。

ただ、「植野との和解」はそれなりにボリュームが必要そうにも思われますので、もしかすると第57話以降に先送りになる可能性も残っているように思います。

だとすると逆に可能性が出てくるのが、

5)石田母、硝子との三者面談

でしょう。

「三者面談」は、第56話で石田・西宮両家が「和解」したことでうやむやになってしまったような気もしますが、将也が例によって大ボケをかましたことで、大きな伏線が残りました。

それが、

硝子が石田母に「卒業後にヘアメイクイシダで理容師として働きたい」と申し出ること

です。

そのことを伝える展開として、「三者面談」の機会が持たれる可能性は結構高いと思います。
(まあ、もしかすると、次回将也が帰宅したらいきなり硝子が店を手伝ってるという展開もなきにしもあらずですが(笑))

この話題、硝子の卒業がもう少し近づいてきてから出てきたほうが自然な感じではありますが、映画の上映が「文化祭」となり、もしそれが最終回だとするとあまりカレンダーが進まないので、いきなり次回、という可能性もなくはないと思います。

また、この「硝子の目指す進路を将也が知る」というイベントが早めに出てくる必然性として、「それにあわせて将也が自分自身の進路を決める」という流れにつながっていくから、ということもあります。

「将也が進路を明確に決めていない」ということと「将也の成績が最近あまり芳しくない」ということは、このあたりと連動する伏線になっているのではないか、と思っています。

将也が硝子の「夢」を知り、それに合わせて自分の目指す進路を決める(例えば、特別支援学校の教師を目指しながら手話通訳士の資格もとろうとする等)、でもそれには成績が足りないから、猛勉強を始める…
そういう展開が、残り6話のなかに盛り込まれるとするなら、「硝子の進路」は出きるだけ早めに明かされる必要がありますね。

さて、最後に、

6)島田とのやりとり

ですが、これ、だんだん「どうすんだよこれ」的なネタになってきている気がします。

すでに将也は、「島田と対面して過去に決着をつける」なんてことをしなくても、ちゃんと過去を清算して未来志向になれるように、すでに「なってしまった」と思うからです。

もしかすると、島田については第56話で(あるいはそれよりも後で)、映画の音楽をたまたま聞いた将也が、

将也「あ、いいねこの音楽」
永束「これ、植野さんの友達の島田って人から提供してもらったんだ」
将也「あ、島田…そうなんだ」(島田とはいろいろあったけど、もう過去のことだ、あいつにも考えるところがあったんだろう)

みたいなやりとりと回想をする程度で済まされてしまうのかもしれません。
(実際、その程度で済ませてもいいような「しかけ」は、島田が将也を助けて、そのことを硝子が知っている、ということで既にできあがっているような気もします。)
タグ:第56話 第55話
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第7巻、やっぱり映画オチの懸念がぬぐえない件

第55話、一言でいうと「平和」ですね。
振り返ると、第51話から53話は「ラストへむけたクライマックス」のような展開で、第54話はほとんど「最終回」のようでした。
まだあと7話も残っているのに、なんかもう後日談のような落ち着きが漂っていて、実に不気味です。

ここまで、第3巻の後半や第5巻の後半であれだけのジェットコースター的展開を描ききった大今先生が、7巻のほぼ全部を平和でまったりした展開でずっと終わらせるとはにわかには信じられないのです。

まあ、もしかすると第7巻は「ひたすらまったりした展開を描き続けて1巻分話がもつか」ということを実験的に描いている可能性もありますが(だとしたらそれはそれで面白いかも)、逆に、ここから映画で1回「落とす」展開になるか、あるいは最後の最後で大どんでん返しをして読者を唖然とさせてそのまま終わらせるか、どっちかになる展開になる可能性も大いにあると思っているわけです。

そんな中でも、ここへきてどうしても拭いがたくわき起こってくるのが、

もしかしてこれ、最後の試写会で「映画オチ」になるんじゃないだろうか?

という「疑い」
です。

つまり、こういう展開です。

このまま、7巻の残りの話数を使って映画を撮る展開がまったりと続き、いよいよ最終話で映画が完成し、映画の試写会が始まります。
ところが、その試写会の様子になんか違和感が…。

そして、読者は思い知らされるわけです。
「これまで読者が読んでいた聲の形の物語」こそが、映画メンバーが撮っていた「映画」だった、ということに…。

こういう「映画オチ」だったとして、まあ一番ぶっとんだ結末は「最初から最後まで全部映画だった」というもので、それはほとんど「夢オチ」と一緒だろう、という世界になっていきます。

もう1つ、「全部映画でしたオチ」とは違うけれども、それに近い展開として、次回から「映画撮影の再開」シーンが始まるんだけれども、その時点で既に「第55話までの話が映画だという構造に変わっている」という展開の可能性もあります。
次回、映画撮影に将也も硝子も参加しているんだけれども、なんか会話の内容がおかしくて、将也はけがなんかしてなかったかのような話をしていて、硝子は障害がないかのように普通に話している、みたいな姿が描かれたとしたら、「第55話まではみんな映画でしたオチ」ということになります。
そしてその後は、読者に「え?え?じゃあどこから映画だったの?」と混乱させながら謎解きが進んでいって、例えば「実は高校で再会したところからが映画でした」みたいなことが、最終回でようやく分かる、みたいな展開ですね。

こういう「疑惑」が個人的にどうしても晴れないのは、「大今先生はぜったいこのまま終わらせないだろう」という変な期待?の部分と、いくつかの、ずーっと引っかかっている「不思議な伏線」がどうやって回収されるのだろうか?という疑問とがあるからです。

「不思議な伏線」とは、例えば次のようなものです。

・竹内先生がなぜか手話を覚えていること。
・硝子の補聴器が片方だけになっていて、しかも一時左になったり右になったりしていること。
・第53話で、あえて「硝子の服」を透視するオカルト展開が描かれたこと。
・将也が聞くいくつかのせりふに、誰が言ったか分からないものがあること。
・ここまで、映画の具体的な内容があまりにも隠され続けていること。


このあたりの伏線?も、「どこかのポイントから、描かれている物語が現実から映画にシフトしていて、読者はそこを騙されて『連続した1つの物語』と錯覚させられているから」と考えると、回収できなくもないな、と思ったりもするわけです。

まあ、実際にはさすがにそこまでとんでもない展開にはならずに、ちょっと「プチ落としイベント」程度があって収束して終わる可能性が高いだろうな、と思いつつ、ちょっと「最後に超びっくり」という展開にも期待して、上記のようなことに思いを巡らしたりしています。
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2014年10月04日

第55話から、花火大会以後の日程を改めて検証する(1)

第55話では、目覚めた将也が「花火大会から2週間もたっている」ということを聞かされるシーンがあります。


第55話、3ページ。

これによって、これまであまりはっきりしなかった花火大会の日程がさらに絞り込めそうなので、改めて考察してみたいと思います。

まず、もともと花火大会の日程としてわかっていたことは、第41話で結絃が「来週の花火大会」と話した場面だけです。


第5巻169ページ、第41話。

この話が出たのが8月14日(西宮母の誕生日)だということが過去の考察でわかっていますから、結絃が1週間を月曜から始まって日曜で終わると考えていた(土日が「週末」)として、花火大会の日程は8月18日(月)から24日(日)までのいずれか、ということになります。

そして、今回の「2週間も」という話です。
将也が目覚めたのは9月3日(水)です。
ここからちょうど2週間前は8月21日(木)となりますが、その前後1日を認めるとして、8月20日(水)から22日(金)のどこか、ということになるでしょうか。

そこから、分かっているのは次の事実です。(多少推測も混じりますが、いちいち検証した内容を書いていると長くなりすぎるので、あえて断定的に書いています。)

1)第44話で植野が大暴れしたのは花火大会の翌日。
2)その日の夜に、第45話の結絃の写真はがしのイベント発生。
3)その翌日、硝子がおもちゃの車を捨てどこかに向かう第45話のイベント発生。
4)第46話の永束回は、3)と同日である可能性が高い。
5)第47話の佐原回は、4)の翌日以降かつ平日。
6)第48話、第49話の川井・真柴回は、5)の翌日以降かつ平日。さらに石田母の学校への連絡が「先週」のことになっている。恐らく石田母の連絡は1)と同日(つまり、花火大会の翌日)。さらに、進学校である東地高のみ始業式になっていて、他の学校はまだ夏休みだということから、8月中でなければならない。
7)第50話の植野回は、6)の翌日以降かつ8月中または土日(硝子が私服のため)。
8)第51話の硝子回は9月2日だが、これは7)のあと最初にくる火曜日でなければならない。


ここで、1)から4)の前提により、花火大会は8月22日(金)ではなさそうだ、ということが推測できます。
4)の永束回は花火大会の2日後となりますが、花火大会を8月22日とおくと、これが日曜日になってしまいます。
永束回で描かれている病院のなかには患者がたくさんおり、見舞客だけでなく外来が開いているよう見えるからです。

さらにこの病院は「水門市民病院」となっていて、公営っぽい雰囲気がひしひしとします(モデルは大垣市立病院のようです)から、8月21日(木)とおいて永束回を土曜日とみるのも、面会時間が終わる時間近辺まで外来が開いている雰囲気をみると、可能性が薄そうに思われます。


第43話、18ページ。

したがって、花火大会の日付でもっともありそうなのは、8月20日(水)ということになります。

これだと、「水曜日に転落して、翌々水曜日に目覚めた」わけですから、「2週間も」という表現にもぴったりだといえます。
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第55話から、花火大会以後の日程を改めて検証する(2)

さて、花火大会の日程が8月20日(水)に確定したところで、それ以降の日程を絞り込んでいこうと思います。

現状、花火大会の日程が決まったので、1)から4)までの日付が確定しています。

1)第44話で植野が大暴れ:8月21日。
2)第45話の結絃の写真はがし:8月21日。
3)硝子がおもちゃの車を捨てる:8月22日。
4)第46話の永束回:8月22日。


そして、5)の佐原回は、4)以降の平日、かつ8月中ということで、25日(月)から29日(金)いずれかとなりますが、6)の川井・真柴回も8月中の平日でなければならないので5)は29日ではありえず、25日から28日(木)までのいずれかとなります。

さらにここで、1つの仮説を追加したいと思います。
それは、「東地高の始業式は8月29日はありえないだろう」というものです。
東地高は進学校ということで早めに2学期が始まるようですが、それが29日の金曜日では、始業式をやっただけで9月になってしまい、早めに始業するメリットがほとんどありません。
そう考えると、東地高の始業式(つまり6の川井回・真柴回)は、遅くとも28日(木)、より自然なタイミングとしては27日(水)もしくは26日(火)だろう、ということになります。

これでだいぶ絞れてきましたが、まだまだ可能性のある日程パターンが非常に多いので、さらにもう1つの仮説を導入したいと思います。

それは、

植野は将也の家族ではないので、日曜は見舞いにいけない

というものです。

日曜日に病院に入院患者を見舞いに行く場合、守衛さんのいる勝手口などを通らなければならず、そこで赤の他人は(事前に家族などが登録してあげない限り)安全上の都合から弾かれることが多いんじゃないかと思います。
「籠城」は、硝子を病室に入れないためにやっていたようですから、硝子も病室に入れない曜日があるなら、その日は「籠城」の必要性がなくなるということで、「日曜は家族しか面会できないから植野も病院にはいっていなかった」と考えるのは、それほど不自然ではないように思います。

そう考えると、実は5)の佐原回にも影響します。
佐原回で、佐原から将也の容態を聞かれた植野は「昨日と同じ」と言っています。


第47話、13ページ。

もし日曜に面会していないなら、このせりふは月曜日にはありえず、火曜日以降ということになるわけです。
つまり、5)は8月26日(火)以降ということになります。

そして、6)の川井・真柴回が遅くとも8月28日(木)であることを考えると、

a)佐原回:8月26日、川井・真柴回:8月27日
b)佐原回:8月26日、川井・真柴回:8月28日
c)佐原回:8月27日、川井・真柴回:8月28日


の3とおりのいずれかになりますが、この中から私は、a)を選びたいと思います。

理由は、

・佐原回で佐原が将也を見舞うのが、すでにタイミングとしてかなり遅くなってるので、1日でも早い日程に設定する方が自然(遅ければ遅いほど佐原が薄情な印象(笑))。

・東地高の始業式は、1日でも早い日程に設定するのが、やはり自然。


ということからです。

最後に、残る7)の植野回ですが、日曜はないとしても8月28日(木)から30(土)まで3日の幅があり、これはどうしても絞りきれませんでした。
これ以上はもう限界のように思えますので、中間をとって、植野回は8月29日(金)と仮におきたいと思います。

というわけで、花火大会から将也が目覚めるまでの日程が、固まりました。

0)花火大会:8月20日
1)第44話で植野が大暴れ:8月21日
2)第45話の結絃の写真はがし:8月21日
3)硝子がおもちゃの車を捨てる:8月22日
4)第46話の永束回:8月22日
5)第47話の佐原回:8月26日
6)第48話、第49話の川井・真柴回:8月27日
7)第50話の植野回:8月29日
8)第51話の硝子回:9月2日

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