2014年09月16日

第52話 コネタ集

さて、火曜日恒例のコネタ集です。
今回もボリュームがけっこうありますが、今回は1エントリにまとめて投稿します(Seesaaブログのサーバが不調なので、アップ回数を減らしたいので)

1)将也の指が6本
硝子の回想のなかで、「忘れ物」と手話で伝えて筆談ノートを見せる将也。


第52話、8ページ。

たいへん感動的なシーンですが、よく見ると、将也の指が6本あります(笑)。
第52話のすさまじい背景の描き込みで、さすがに大今先生も疲れていたのでしょうか。

でも、逆に言うと、このシーンを過去のシーンのコピペではなくちゃんともう一回描き直しているということですから、実は素晴らしいことでもあると思うんですよね。

2)池の季節が変わってる
硝子の回想での、筆談ノートを硝子が「諦めて」池の中に手放すシーンと、将也がそれを拾うシーン。


第52話、10ページ。

よくみると、この2つのシーン、下の「拾う」シーンの池の水面にだけ落ち葉が散らばっています
私のカレンダーによると、ノート池ポチャ事件は9月中旬、将也がノートを拾ったのは「学級裁判」と同日で恐らく10月下旬ということで、季節が変わって落葉のシーズンになっているということですね。
実に芸が細かいです。

3)鯉が鯉を食べてる?
硝子が最後に橋の中央で号泣し、涙が下を流れる川に落ちるとき、「鯉」が登場します。
そして、次のコマでちょうどその涙が落ちた辺りを通過したコマがアップになったところ、よく見ると反対側(右側)からもう少し大きな鯉が大きな口を開けてその鯉を飲み込むような動きを…


第52話、15ページ。

えっ、これって鯉が鯉を飲み込んじゃってるの?どういう意味?と思ったら、よくよく見るとその次のコマの端のほうにちゃんとさっきの鯉がいますね。
単にすれちがっただけのようです。
まあ「鯉(恋?)がすれちがう」というのはあんまりいいフラグには思えませんが、「鯉が鯉を食う」よりはマシかもしれません(笑)。

4)下にあるのは導尿?
見開きの、将也が起き上がったコマ。


第52話、17ページ。

病院らしく、いろいろな点滴っぽいパックがぶら下がっていますが、唯一、将也のベッド位置より下に下がっているパックが手前に見えます。
これは、恐らく導尿パックですね。
昏睡状態が続いていたということで、カテーテルによる導尿が施されていたということなのでしょう。
それにしても、見開きで導尿している姿を描写されてしまう将也ェ…。(しかも中身が少したまってるし…)

5)フルカリック2号は栄養点滴
同じく病室のシーン。
点滴のなかの1本の名前が「フルカリック2号」とはっきり読めます。



実在する、テルモの「フルカリック2号輸液」のようですね。(商標管理とか大丈夫なのでしょうか?)
私は薬とか詳しくないですが、1日2本くらいを24時間かけて投与するもののようです。そしてこのフルカリック2号1本のカロリーは820kcalとのことです。
また、いま改めて読むと、植野回の1ページ目でも、この「フルカリック輸液」が将也に点滴されていることがわかります。

6)また「まずいシーン」が使われてる(笑)
今回、声の形第52話が掲載されている、週刊少年マガジン2014年第41号、ここ最近ずっと大々的に宣伝されている「第93回新人漫画賞」の特別審査委員長が大今先生ということで、告知広告に聲の形のカットが使われているのですが、今週は…



このカットはまずいんじゃないですか(笑)。
だってこれ、第40話の「私と一緒にいると不幸になる」の直後の「絶望の笑顔」ですよ。

聲の形の場合、表情と心情が裏腹のシーンがたくさんあって、以前も巻末の「持ち込み歓迎」のシーンで花火大会時の硝子のフェイクスマイルが使われたこともありますが、原稿募集の広告で「一緒にいると不幸になる」の笑顔が使われているのは、逆にちょっと笑えます。
タグ:第52話
posted by sora at 07:44| Comment(3) | TrackBack(0) | 第6巻 | 更新情報をチェックする

第52話・定例 伏線回収ウォッチング

さて、第52話は硝子の感情の爆発をせりふを使わずに絵だけで描写するというアーティスティックな回で、伏線回収という面からは大きな進展はありませんでした。
ただ、いくつかのシーンの読み込みや、第51話との会わせ技で、いくつか「伏線回収」と呼んでいい状態になったものがあります。

また、リストにない伏線回収として、すでに別エントリで言及した通り「硝子の自殺決意時の笑顔」の件がありますので、それについてもあとで軽く触れます。

1)特A級
1a)硝子の将也への恋心は届くのか。将也の硝子への恋心は自覚され届くのか。 → 第51~52話で硝子は将也への想いを改めて自覚しました。
1b)将也、硝子双方が持つ自己嫌悪は克服されるのか。
1c)島田の中学での将也迫害の理由、島田が将也に考えている(いた)こと → まだ明確ではありませんが、島田が将也に腹を立てていたことは第50話で示されました。
1d)小学校時代の硝子がなぜ将也と友達になろうとしたか → 第51~52話で、硝子は将也のいじめをほとんど恨んでいないことが示唆されています。だとすれば、将也は硝子と関わりを持ち続けていた唯一のクラスメートだったかもしれません。
1e)硝子が自殺を決意するに至る(小学校からの)心情的経緯 →44話の手紙と45話の結絃の回想で語られました
1f)橋メンバーとの和解。誰と和解し、誰と和解しないのか。→ 硝子ー永束ー佐原ー真柴の人間関係が再構築され、川井とは距離が示されました。島田とのつながりもでてきました。
1g)将也がクラスメート全般につけている×は外れるのか
1h)硝子が「諦めていたもの」とは何だったのか → 第51~52話で「クラスメートとの友人関係を筆頭とする、障害がなければ当たり前に得られただろう幸せな関係」を、障害があっても努力で手に入れることだったと示されました。
1i)将也は、いつ硝子に過去の行い(いじめ)を謝罪するのか

2)A級
2a)硝子が植野に出した手紙の中身 → 第44話で明らかになりました
2b)硝子の補聴器が片方になった理由
2c)水門小から転校後の硝子の学校生活、交友関係 → 第51~52話の硝子回でまったく示されなかったことから、極めて没交渉な生活だったと判断できそうです。
2d)なぜ島田はテキ屋になっているのか、ただのバイトなのか → なんと第49話おまけの「舞台探訪」で回収されました。ただのバイトのようです。
2e)結絃カメラのゴクヒ映像はもう使われないのか → 47話からみると、自殺の映像はガムシロ組にも共有されたようです。
2f)結絃の不登校は解消されるのか、自称「硝子の世話係」を卒業するのか → 第44話、45話で「世話係」の自己像が否定されました。
2g)硝子が「死にたい」から1か月半程度で立ち直るまでの経緯

3)Aマイナス級
3a)真柴の正体、真柴の「同級生」 → 第49話で、真柴が考えていたこと、同級生の話題が伏線回収されました。
3b)結絃が死体写真ばかり撮っていた理由 → 第45話で明確になりました。
3c)ガーデンピックはいつ聞くんだ
3d)佐原のメール「成長を証明する」方法 → 第44話、45話での植野への振る舞いに明確に見えました。47話でも成長が示されています。
3e)竹内がなぜ手話を知っているのか
3f)ペドロはどこへ行った?
3g)広瀬のいま、島田・植野との関係 → 第50話で、まだ普通に植野・島田と花火大会でつるむような親しい関係で、将也救出にもかんでいたことが判明しました。
3h)将也が中学時代も孤立していたことを硝子は知ることになるのか
3i)映画はどうなるの? → 硝子の努力により、再開されました。島田も参加の見込み

4)B級
4a)喜多先生の結婚相手、喜多はいま何をやっているのか
4b)小学校時代、将也以外のクラスメートの硝子いじめの実態 → 特に将也カースト転落後のいじめは、植野が、硝子に対する嫉妬で行っていたことが判明しました。
4c)石田母の「優しさの中の厳しさ」はもう表現されないのか → 第49話で、病室に籠城する植野への態度、硝子への拒絶などで改めて示されました。
4d)健脚コンビとは何だったのか
4e)デラックスってなぜ登場したんだろう、再登場はある?
4f)石田姉の顔出しはある? → 第51話と同じ号に掲載の作者インタビューで「物語上不要だから(出さない)」と説明がありました。
4g)花火大会の「あれ 西宮さんじゃね?」の発言者は? → 広瀬(か島田)であることが第50話で判明しました。


今回、「諦めたもの」の象徴である「筆談ノート」のエピソードについて改めて描写があったことから、1h)の「諦めたもの」が、将也が高校編で取り戻した(取り戻そうとした)ものとほぼイコールだったことが確実になり、これだけの描写がなされたということで「伏線回収」と見なしてよさそうだと思います。

同様に、2c)の、水門小転校後から将也と再会するまでの硝子の交遊関係は、この間ずっと「諦めた」状態であったことと、硝子視点回でも描写がまったくなかったことから、「語ることがまったくないほど没交渉なものだった」という形で「伏線回収」されたと判断したいと思います。

1d)の「硝子がなぜ将也と友達になろうとしたのか」については、まだ「伏線回収」とまではいっていませんが、もうこれ以上説明はされないのかな、とも予想しています。
6巻の各自視点回で、硝子はかなり早い時期から孤立しており、またその時点での「いじめ」は実はほとんど将也の単独犯だった、という「構図」も見えてきましたので、補聴器事件のときには既に将也くらいしか硝子の方から接近できるクラスメートがいなくなっていた、というのが「真相」であるように思われます。(これについてはエントリをまとめてあるので、そのうちリリースしたいと思います)

1a)の「恋心」については、将也自殺後、封印していたその感情を硝子ももう抑えられずに爆発させましたので、あとはふたりが出会って話をするだけ…という状態になってきました。

最後に、これは別エントリで触れましたが、第40話で「私と一緒にいると不幸になる」と告げたあとの硝子がなぜか笑顔を見せるシーンの「真相」について、第52話のノート池ポチャ事件の描写から、「硝子が自殺を決意したときに見せる絶望の笑顔」だった、という形で「伏線回収」されたと理解しています。
タグ:第52話
posted by sora at 07:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 第6巻 | 更新情報をチェックする

硝子の誕生日は、なぜ「6月7日」なのか?

これは、以前、当ブログのやりとりの中で話題になったトピックです。

さまざまなものに作者がひそかに意味を持たせているこの作品で、なかなかその「意味」が分からなかったものの1つが、「硝子の誕生日の日付」でした

第15話で、硝子のメールアドレスが「nichinichisou0607@mokomo.ne.jp」であることが明かされました。


第3巻20ページ、第15話。

この時点で、「この6月7日というのは硝子の誕生日ではないのか?」という議論がありましたが、結局物語内の6月7日にはなにも起こらず(永束君がお茶飲んでただけ)、肩透かしをくらっていたところ、ようやく第42話で、やっぱり硝子の誕生日は6月7日だったことが明かされました。


第5巻176ページ、第42話。

つまり6月7日は、なにかイベントを発生させるために設定された日付ではなかったわけです。それでは、なぜ硝子の誕生日は6月7日だったのでしょうか?

これについて、もっとも可能性の高そうな答えは、

6×7=42で「死に」という運命を示唆するため。

というものです。

最大の根拠は、硝子の誕生日が明かされたのが、他ならない「第42話」だった、ということです。
これはかなり強固な根拠だと思います。
そして、第42話はいうまでもなく、硝子が身を投げた「死に」回だったわけですから、硝子の6月7日の誕生日は、ある意味、硝子にかけられた「死の呪い」のようなものとして「裏設定」されている、と考えるのがもっとも自然なんじゃないかと思います。

ついでにいうと、第43話は「度胸試し」回として、第1話のエピソード(第42回度胸試し)からの厳密な数字つながりを構成しています。
当然、その1話前の「第42話」についても、構成はかっちり固められていたはずで(第43話で「度胸試し」をするためには、第42話で飛び降りなければならない)、あらかじめ第42話で誕生日を明かすつもりで、誕生日の日付を設定するのは、作者としてまったく難しいことではなかったはずです。

ちなみに、かけ算して42になる組み合わせは、以下の4つあります。

6月7日
7月6日
3月14日
2月21日


このなかで、なぜ6月7日が選ばれたのかは謎ですが、2月や3月だと「早生まれ」となり、第42話の将也の「来年は一緒に」のせりふが言えなくなってしまうこと、結絃との学年差が絶対に3年になってしまうので結絃が中3で高校受験を控えている設定になってしまうことなどから避けられたのかな、と思います。

あともう1つは、第23話の「うきぃ」告白回が6月3日にあたるので、「もし将也が告白を受け止めていたら直後の誕生日を祝えたのに」という日程感になっているのかな、とも思っています。

ちなみに最後に、6月7日はかけ算すると42ですが、足し算すると13です
以前エントリで考察した通り、この物語はキリスト教との関係もありそうに思えるので、最後の晩餐・イエスの処刑で不幸な日付とされる「13」とも関係させているのかな、とも思います。
タグ:第42話 第15話
posted by sora at 07:43| Comment(2) | TrackBack(0) | 第5巻 | 更新情報をチェックする