2014年08月28日

ユーレイかと思ったわ!はシャレになってないのかも?

これは、コネタといえばコネタなのですが、いろいろ思うところがあるので独立エントリにします。

今回、植野が病院をでたところで、突然ヌッと現れた硝子に対し、「なんだ お前か ビックリしたー ユーレイかと思ったわ!」と話すシーンがあります。

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いずれも第50話、12ページ。

この「硝子=ユーレイ」というせりふ、最初に見たときはぎくっとしました。
なぜなら、これによく似た「妄想」を、以前書いたことがあるからです。
このときは、「夢オチ」として書きましたが、「幽霊ネタ」だけ抜き出して「オカルトオチ」として整理すると、こうなります。

硝子はすでに死んでいて、いま映画再開のために動き回っているのは硝子の幽霊。(将也転落のときに、後追い自殺してしまったか、あのままベランダを登ることができずに結局落ちてしまったか)
硝子の幽霊は、将也がすべてを失ってしまったこと、昏睡したままであることが心残りで、成仏できずにいる。
そこで硝子の幽霊は、動けなくなった将也の身代わりとなって、将也の望みである「過去の関係の修復」のために動き回っている。
硝子の幽霊には、昏睡し続ける将也の「念」が乗り移っているので、硝子の幽霊の服装は、かつての将也そっくりになっている。
いまの硝子の頭がぼさぼさで表情に乏しいのは、実は幽霊だから。
硝子の幽霊は、将也が望んでいた人間関係の修復が達成でき、将也が目覚めれば、この世に心残りがなくなり成仏する(予定)。
ただ、実は硝子の霊は将也自身にも未練があるので、つい病室に近づいて、将也を一緒に連れて行ってしまいそうになる。植野が硝子を追い払っているのは、実は無意識のうちに、硝子が霊として将也を連れて行ってしまう(=将也が死んでしまう)のを避けるための「お祓い」的行為になっている。


こんな感じですね。
ぶっちゃけ、「オカルトである」という以外、あまり矛盾しているところがなくて困ってしまいます(^^;)。
「病室編」になってから、明らかに見た目が「ユーレイっぽく」変わっていて、しかも行動原理が「何でもいいから映画再開」みたいなかなり単純化されたものに変わっていて、いろいろ覚悟して考えるところはあるにしても、以前の硝子からは考えにくいような行動原理に従って動いているように見えるのも、「硝子=ユーレイ」説を感じさせるところです。

そんななかで登場した、植野の「ユーレイかと思ったわ!」という発言。
もしかしてこれは、「実はほんとにユーレイでした」オチのフラグなのかも、と思わずにはいられません。

…というのは冗談ですが、植野の「いまの硝子=ユーレイ」という発言自体は、本当にある種のフラグなのでは、という思いは実はけっこう強く感じています。

それはつまり、

映画を再開することで、将也の願いだった「小学校時代からの、壊れてしまった関係の修復と和解」が成就したら、硝子はどこかに消えてしまうんじゃないか。

という、今後の展開を示唆する「フラグ」なんじゃないか、という意味です。

硝子が、映画再開したあとは消えてしまうんじゃないか、という予想については、少し真面目に考察したエントリを書いていますので、そちらにつないでいきたいと思います(明日以降アップする予定です)。
タグ:第50話
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第51話の展開を予想する(4)

さて、次回が島田回だとして、島田の過去の回想のなかで最大のポイントは、

小6の島田は、植野か硝子、どちらかのことが異性として好きだったのか?

ということなのではないかと思います。

実は、第50話の植野の回想に登場する、将也いじめに関する島田のせりふは、少し不思議に思えるのです。


第50話、4ページ。

島田は、「あいつ1人で暴走してたのを俺らにも罪着せてまき込もうとしたんだぜ?許せねーよ」と言っていますが、実際の第1巻での将也のせりふを見ると、たしかに「みんなだって笑ってたじゃん」とは言っていますが、具体的に「罪を着せようと」名指ししたのは、

・竹内
・川井
・植野


の3人で、島田本人は含まれていません

にもかかわらず、島田は植野に対して「俺らにも」罪着せて、と言っており、その後も徹底して将也をいじめ抜きます。

もちろん、子どもっぽい将也にリーダーを気取られるのが気にくわなくて、学級裁判を機に下剋上を狙った、ということもあったでしょうが、本当にそれだけだったのでしょうか。

ここで、可能性として考えられるのが、

1)実は島田は植野を好きだった。
2)実は島田は硝子を好きだった。


の2つです。(まあ、「川井を好きだった」の可能性はなさそうですから無視しましょう(笑))

興味深いことに、このどちらの可能性についても、島田のちょっと不思議に見える「将也をいじめることへのこだわり」がより説明しやすくなるのです。
少し見てみたいと思います。

a)なぜ、島田は実際には将也から名指しで罪をなすり付けられてはいなかったのに「俺らにも罪着せて」と非難して将也いじめをスタートしたのか。

1)の場合:自分が好きな植野に、将也は罪をなすりつけようとしていた。だからそれが許せなくて「俺ら」という表現を使って将也を強く否定した。さらに、植野が将也に惹かれていることにも気づいていたので、その関係を壊して自分が植野に近づくために、将也をカースト転落に追い込んだ。(さらに植野をいじめの共犯にした)

2)の場合:自分が好きな硝子をひどくいじめた将也のことを許せなかった。それでも、学級裁判まではカースト上位にいたため止めるに止められなかったが、学級裁判を絶好のチャンスとみて、名指しされた植野らを巻き込んで将也いじめを開始した。


b)なぜ島田は、中学になっても「女子をいじめて転校させた」という噂を流して将也を孤立させたのか。

1)の場合:いまだに将也に未練がありそうな植野の気持ちを自分に向けさせる(既に向いていたなら、それを維持する)ために、将也が絶対這い上がってこれない状況を作ろうとした。

2)の場合:実際には植野がやっていた「後半」の硝子いじめを、将也がやっていたと思い込んでいた。学級裁判後のいじめでも懲りずに硝子をいじめ続け、転校にまで追い込んだ(ように見えた)将也に対し、絶対に許せないくらい腹を立てていたために、中学に入っても、「女子をいじめて転校させた」という「事実」を流布させて、将也に「罰」を与え続けた。


c)では、なぜ現在は島田が将也を「許している」ように見えるのか。

1)の場合:小中と何年も将也をいじめ続け、カースト最底辺に転落して孤立しぼろぼろになってしまった後ですら、植野は将也への気持ちを変えていないことが、ふとしたきっかけで分かった。植野への気持ちだけで将也を追い込み、しかもそれが結果として植野をも傷つけていることを知ったため、植野を追いかけることを諦めた。その結果、もはや将也と敵対する理由がなくなってしまった。

2)の場合:ふとしたきっかけで、硝子を「後半」にいじめ、転校に追い込んでいたのは将也ではなく植野だということが分かった。そのため、中学に入ってから将也を孤立させたことはやりすぎだったと反省するようになり、高校生になった将也に対しては敵対感情はなくなった。


これらa),b),c)、どれも、島田が植野にも硝子にも、なんら特別な感情を抱いていないとすると、ちょっと説明が難しいと感じるところがあります。が、特別な感情を前提にすると、わりとすっきり説明ができるように思います。

次回、島田回で、植野または硝子への「恋心」は語られるのでしょうか。
それも、大いなる興味の1つです。

ちなみに私は、もしあるとするなら、「植野への恋心」のほうが、確率は高いように思っています。
その1つの根拠としては、


第3巻95ページ、第19話。

この第3巻での将也の回想のなかで、小学校時代に「告られた」と言っている相手が島田なのではないか、という可能性がけっこうありそうだ、ということがあります。
タグ:第51話 第50話
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第51話の展開を予想する(3)

さて、次回、第51話はサブタイ「島田一旗」で島田視点、と予想しますが、前エントリで、「現在」の時間軸での展開を予想しました。

こちらでは、島田の「回想」の内容について考えてみたいと思います。

第50話で、島田に関する、もともとあった「伏線」は、植野の伝聞という形で多少粗くはあるものの、けっこう回収されてしまいました(将也が硝子をいじめているときの心境や、将也いじめをスタートした理由など)。
ただその一方で、「転落した将也を助けたのは島田らだった」という新たな「大事件」が設定され、また映画メンバーにも呼び込まれたことで、高校生編においても、島田の存在がいっきに大きくなってきました。

島田の「過去」の話として、残されている大きなトピックとしては、

1)花火大会の日
2)音楽活動とたこ焼き屋のバイト
3)小~中学校の頃の将也や硝子、植野に対する感情
4)高校になってから、いまの将也や硝子を知ってからの感情


あたりなんじゃないか、と思います。

1)は、広瀬のLINEもどきの内容であえてぼかされた、島田らが「転落事件そのものをどのくらい見ていたのか(硝子飛び降りと将也の救出劇も見ていたのか)」や、転落直後~救出の際にどんなことが起こったのか、そのなかで「将也転落直後の硝子」について何かしら描かれるのか、将也転落に対して島田が考えたことなど、転落事件をとりまく「島田達のドラマ」が描かれるのではないかと思っています。

2)については、島田は普通に高校生になっていて趣味で音楽をやっているのか、プロを目指して学校に行っていないのか、バイト先がたこ焼き屋ばかりなのは何か意味があるのか、植野からの映画の誘いをどう受け止めたのか、そういった部分がある程度描写されるのではないでしょうか。
もともと小学生のころから学習塾に通っていたような島田が、なぜかいまは割と自由人っぽく見えるところにも、何か伏線があるのかもしれません。

そして、3)です。
島田が将也へのいじめを始めた理由は、第50話でひととおり明らかになりましたが、そのいじめを中学校になっても続けた理由、特に「限定盤CD事件」の顛末については、まだ明らかになっていません。
また、小学校時代についても、まだ将也がリーダー格だったときの、子どもっぽい将也をバカにする気持ちや下克上を狙っていた心情なども描かれそうです。

ところで、ここでの1つのポイントは「硝子を転校させたのは将也(のほぼ単独犯)」という認識なのかそうでないのか、ということです。
これは別エントリでも触れられればと思っていますが、硝子の水門小からの転校には、植野が将也のカースト転落後もしつこくいじめを続けたことがある意味「決定打」になっていると考えられますが、「無実の罪をなすりつけられそうになったから将也をいじめた」とする島田が、実は植野が無実どころか硝子をいじめまくっていて、それが硝子転校の引き金になった、ということを知っていたのかどうか、知っていて、中学では植野を責めることはしない一方で将也をいじめ続けたのか、というあたりが気になります
このあたり、島田が硝子か植野を好きだったのかもしれない、ということが問題になってくるわけですが、それについては別エントリで詳しく書きたいと思います。

4)については、いわゆる「高校編」が始まってから、植野の情報で将也や硝子の現状を知り、遊園地で強引に再会させられ、将也・硝子の参加する映画への参加を求められ(そして参加する気にもなっていたようです)、そうこうしている間に花火事件に巻き込まれ…といったさまざまなできごとに対する思いや、いま将也に対してどういう感情を抱いているのか、そういったことはきっと描かれるのではないかと思います。

というわけで、こうやって整理してみると「島田編」は実は描くべき話題がものすごく盛りだくさんですね。
これまで出番が少なかったので脇役っぽく思っていましたが、やはり実は「本当はラスボス」という感じがしてきました。

そして、やはり島田との関係修復(ないし和解)は、植野が考えているのとは少し違う意味で、将也がこれから前を向いて進んでいくために、避けられない決定的に重要なイニシエーションである気がしてきました。(これについても別エントリで)
タグ:第51話 第50話
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第51話の展開を予想する(2)

さて、次回、第51話は「島田一旗」で島田視点となると予想しますが、まずその理由については、

1)第50話ラストでメアドを硝子に渡すという形で島田への「つながり」が用意されたこと。
2)第50話のなかで、将也救助という重要なイベントが提示され、まだその詳細が明かされていないこと。
3)第50話の植野回の扱いが思ったより軽くて「ラスボス感」もなかったので、これから「島田視点」が登場してそちらが「ラスボス」となっても問題なさそうだということ。
4)第6巻があと2話なので、次回が島田視点、最後が将也視点でスマートに第6巻が終わるということ。


あたりになります。

それでは、「島田回」の展開はどうなるでしょうか。

これまで「視点」回は、永束回・川井回・真柴回のように、まず「現在」の物語を進めてから過去の回想に入り、また「現在」に戻って物語が進む、という形式と、佐原回のように「回想」が前半、後半で物語が進むという形式とがあります。

植野回は、両者の中間的展開でしたが、概ね、「前半が回想で後半で物語が進む」という形式だったと言えるでしょう。

そして島田です。

島田は「現在」よりもどちらかというと「過去」の人なので、おそらく植野回のように、とっかかりだけ軽く「永束からメールを受ける」といった「現在」の話があって、そのあとがっつり「回想」が入り、後半に「現在」の話が続く、という展開を予想します

ここでは、その「現在」と「回想」に分けて予想してみたいと思います。

そして島田の「現在」での登場は、おそらく「いきなり橋に登場する」なのではないか、と予想したいと思います。

これまでは、島田は将也の病室に(植野に呼ばれて)やってくる形で登場するんじゃないか、と予想していたのですが、硝子に島田のメアドが渡ったいま、連絡は硝子か永束から島田へのメールとなることは確実であり、当面植野は同行しないでしょうから、メールを受けた島田が橋に単独で登場する、というのが最もありえそうな登場方法です。

橋に登場したあとは、何が起こるでしょうか。
植野が同行せず、将也もいないとなると、考えられる展開としては「映画撮影が淡々と進む」が一番ありそうです
橋に残っているメンバーで、いまのややこしい状況のなかで、微妙に爆弾臭の漂う島田にいろいろ詮索する人間はないような気がしますし、今回はどのメンバーも「将也と硝子のために映画をしっかり再開する」ことを最優先にしているはずだからです(川井を除く)。
もしかすると永束か真柴が空気を読まずに島田にからんで将也との関係を聞いてくるかもしれませんが、そこでは表面的な話しかでないのではないかと思います。

そして、そのあとに間違いなくくるであろう展開は、

集まったメンバーで将也の見舞いに行く。

ではないでしょうか。

第6巻のラストとなる次回第52話は、将也視点である可能性が高いです。
そして、第6巻が「各自視点回」で、硝子が6巻のなかでやってきたことが「橋メンバーを集める」ことだと考えれば、第6巻の最後に現れるのは、

将也の病室に、橋メンバー全員が集合し、目覚めた将也と対面する。

という場面であるに違いありません。

第51話から、その「全員集合」の場面にスムーズにつなげようと思えば、やはり映画の仕事をしたあとに、メンバー全員で見舞いに行く、という展開が一番あり得るのではないかと思います。
植野も病室にいますから、これで全員集合です。

そして、将也が目をさますと、そこには島田まで加わった橋メンバーがずらりと顔を並べて…という展開が、第52話で見られるのではないかと予想しています。

「現在」ではなく、「回想」部分についての島田回の予想は、次のエントリで。
タグ:第51話 第50話
posted by sora at 07:13| Comment(3) | TrackBack(0) | 第6巻 | 更新情報をチェックする

第51話の展開を予想する(1)

さて、第50話は初めて、次回サブタイ煽りが正解するという異例の回となり、植野に関する伏線が大幅に回収されました。

そして、その中で気づいたことは、

1)「聲の形」の世界は、とても狭くて普通では滅多に起こらないような偶然がよく起こるパラレルワールドである。
2)植野は、当初構想での存在感はそれほど大きなものではなかったようだ。


という2点です。

まず1)については、「あれ 西宮さんじゃね?」は、物語的にはいったん遠くへ消えてしまっていたはずの広瀬で、将也を救出したのはこれまた消えていたはずの島田と広瀬で、小学校時代に硝子を継続していじめていたのは植野で…といったように、非常に狭い範囲の人間が、ほとんどのイベントに関わってくる、という物語の構造をしている、ということです。

「聲の形」の世界は、そういう意味でも、この世界とは異なる、フィクション上に存在するパラレルワールドなのだ、と考えたほうがいいように思えてきました。
つまり、我々の現に生きているこの世界よりも、「偶然も含めて、狭い人間関係のなかでほとんどのイベントが処理される」世界なのだ、ということです。

ですので、今後も「何かのイベント」が発生したときには、それが「偶然」のできごとであっても、まず登場人物の誰かが関わっているイベントなんじゃないか、と考えるのがいいのではないかと思います。
まあ、フィクションですし、常にそういう「セカイ観」で貫かれて統一感がある限り、そのことに個人的にはそんなに違和感は感じません。


次に2)ですが、今回の「植野回」は、ものすごく平たく言うと、映画制作メンバーを島田につなげるという展開の回だったと言えます。
言い換えると、「映画製作チームの最終形」は、植野回では作られませんでした
さらに言うと、まだ佐原回あたりまでしか進んでいない段階では、植野回は複数回にわたって続いて、将也と硝子、島田らを取り巻くさまざまなイベントを深く深く掘り下げていく(ついでに大きなイベントの1つくらい発生する)展開になるのではないかと予想していたのですが、実際にはたった1回で(しかも次の話へのつなぎ付きで)終了しました。

このことと、今回の連載が、当初の構想どおりの全7巻で終わる、ということを重ね合わせると、構想時点での植野の存在感は、現在読者である我々が感じているものよりもかなり小さかったのではないか、ということを感じずにはいられません。
現状、植野はサブキャラのなかでも際立った存在感を示しており、ツイッターなどのつぶやきを見ても賛否両論で非常に多く言及されていますが、それは恐らく作者の当初の予想を超えるものになっているんじゃないか、と思います。

前回の予想では、この部分を見誤っていたと感じます。

というわけで、上記1)や2)をふまえつつ、次回の予想を進めていきたいと思いますが、次回のサブタイは恐らく、

「第51話 島田一旗」

で島田視点となるのではないか
と予想したいと思います。
まあ、第50話を読んだあとではこの予想がもっとも順当だろうと思います。

そのあたりの内容についての議論は、次のエントリで。
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posted by sora at 07:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 第6巻 | 更新情報をチェックする