2014年08月19日

別ブログで、「聲の形 第5巻」のブックレビューを書きました。

このブログではありませんが、私が書いている別のブログ(実はそっちがメインブログなんですが(^^;))で、今回発売された第5巻のブックレビューを書いています。

聲の形 第5巻(まんがレビュー):お父さんの[そらまめ式]自閉症療育

ちなみに、こちらのブログは自閉症という障害とその支援をテーマにしたブログですので、レビューの内容も、聲の形の世界のなかで「障害」がどのように扱われているかということを中心に書いていて、この「なぞ解き」のブログでの考察とは視点を少し変えて書いているつもりです。

よろしければご覧ください!


posted by sora at 23:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 第5巻 | 更新情報をチェックする

第48話 コネタ集(2)

第48話のコネタ集、後半です。

5)川井視点でキャラの造形が違う

これは以前から言われていたことですが、このまんがでのキャラクターの外見は、「誰の視点か」によって修正が入っているようです。
今回、「川井視点」になったことで、真柴の外見がイケメンになったうえに背景に花が出てきました(笑)。


第48話、7ページ。

一方、植野や将也については、「自分をいじめた・傷つけた人」ということで、ひどい造形になっています。
植野にいたっては「エッヘン」という昭和の香りのする擬音入りです(笑)


第48話、9ページ。

そして、硝子については別エントリでも書いたとおり、川井視点では「表情の見えない不気味な人」として描かれています。


6)川井の家は裕福そう

今回、川井の自宅が描かれていうますが、さまざまな点で川井家の裕福さが強調されています。

最初のコマ、川井が自宅で「みいちゃん」と呼ばれているのも笑えますが、キッチンが本格的な対面式になっている点に注目したいと思います。
このタイプのキッチンは、LDKにたっぷり面積をとれないとなかなか設定できません。
また、川井が個室をもっているのもさることながら、ドレッサーが独立していて、ベッドもあり、さらに個室の中にソファとテーブル、テレビまで揃っているという豪華さです。


第48話、2ページ。

これらを全部置こうと思うと、8畳は必要になるんじゃないかと思います。
これまで、硝子、将也、植野あたりの自宅は相当庶民的に描かれてきたのに比べると、明らかに一線を画した描かれ方ですね。


7)川井のビンタは全メンバー中最弱?

今回、ちょっと意外でしたが、硝子に対して川井のビンタが炸裂しました。(これにより、「聲の形ビンタ列伝に、川井も名を連ねました)

ただ、この川井ビンタ、音がものすごくしょぼいです。


第48話、12ページ。

ビンタ音が「ペチン」になっていますね。
これは、植野の「パン」や「バチッ」、西宮母の「バシ」どころか、小学生硝子の「ベシ」よりも弱そうな音です。

ビンタの強度では、川井はランキング最下位のようです。


8)5巻がフライング販売?

今回、48話にはマガジンでときどきやっている「あらすじページ」がついていますが、ここにとんでもない間違いがあります。



あれ、単行本が5巻まで発売されることになってる(^^;)。
まあ、確かに今日時点ではたしかに第5巻は出ていますが、この号が発売された8月6日には、まだ5巻は出ていなかったわけですから、ここは間違いということだと思います。
ラベル:第48話
posted by sora at 07:20| Comment(5) | TrackBack(0) | 第6巻 | 更新情報をチェックする

第48話 コネタ集(1)

第48話のコネタ、かなりたまっていますので、2エントリに分けて書きたいと思います。

1)植野は押さえてたんじゃなくてカギをかけていた?

第48話で、「門番」植野が対峙したのは川井でした。
そして、川井が病室のドアを開けようとすると、永束、佐原のときと同じく、中からロックされていて開きませんでした。

ところが今回は、植野があとから病室のドアを開けるとき、ドアの裏側から「ガコ」という音がして、それからドアが開いたわけです。


第48話、17ページ。

この「ガコ」という音、ドアに「つっかい棒」ができる側とは反対側からしていますし、音の感じも違いますし、さらにまんがでは何かが「回転」してるようなエフェクトがつけられています。

これらを総合して考えると、植野はドアのカギを中からかけていた、というのがどうやら真相のようです。(永束は「押さえてやがる」と言っていましたが、間違いのようですね。)

それにしても、病室って一般の見舞い客が中からカギをかけられるようになっているんだろうか…。


2)川井の得票率は88%?

第48話で、ラインもどきで「気持ちワルイ」と言われた川井が「こんなに頑張ってるのに!」と憤慨する回想のなかで、クラスの委員長に当選するシーンがあります。


第48話、7ページ。

ここで、正の字をみると、22票ほど得票しているようです。
川井のクラス=将也のクラスで、第1巻に見開きでクラスの全体画像が描かれていましたが、5×5=25人という、かなりぜいたくなクラス編成のようですから、川井は25人中22票、88%という高い得票率で当選していることになりますね。


3)でもそうすると千羽鶴が足りない?

これは2)と関連しますが、もし川井のクラスが25人編成だとすると、「1人あたりノルマ30羽」では、鶴は750羽しか折ることができず、1000羽には大幅に足りないことになります。
もし30人編成なら900羽、35人編成なら1050羽で、まあ「千羽」鶴に近くなるのですが…。


4)そういえば将也は29位だった

クラスの編成については、第36話で、将也が国語の成績が「29位だった」と永束に話しかけています。
これは自虐的に言っているので、「クラスで下のほう」という意味だと思いますし、もしかすると「30位は永束」というネタも隠しもっているのかもしれません。
そうすると、やはり将也のクラスは30人編成というのが一番ありそうなのですが…

もし、クラスが30人編成だとすると、川井の22票というのは、得票率としては6773%と、割と平凡なレベルになります。
ラベル:第48話
posted by sora at 07:17| Comment(2) | TrackBack(0) | 第6巻 | 更新情報をチェックする

「条件付き承認」の発達課題、実はガムシロ組全員が抱えている?

「佐原の発達課題」シリーズの続きエントリです。

ここまでたっぷりと文章量をかけて、佐原には、「条件付き承認」の呪縛を解き放ち、「無条件の承認」を十分に与えられ受け止めなければならない、という発達課題が長らく存在していて、それが第47話でようやく解決の方向に向かってきたのだ、という話題を書いてきました。

ところで、この発達課題の内容を見ると、実は佐原だけではなく、いわゆる「ガムシロ組」のメンバー全員が、多かれ少なかれ、この発達課題をかかえていることに気づきます。

その筆頭は硝子でしょう。
硝子は、端的に言えば、西宮母から「健常の子と同じように育ちなさい。そうすれば愛してあげる、認めてあげる」、という、「子どもに普通を目指させる」タイプの障害児の親が与えるある意味典型的な「条件付き愛情(承認)」のメッセージを受け続けて成長してきています
結果としてそれはうまくいかず、硝子は自己肯定感の著しく低い、「自分のせいで周囲が不幸になる」という呪いの意識にとらわれてしまい、現在に至っています。
率直なところ、硝子を自殺にまで追いやってしまったのも、この自己肯定感の低さだと言えます。

結絃も、「登校すれば認めるのに」のような条件付き承認のメッセージを西宮母から提示され続けており、それが実現していないため、親子感の信頼関係は壊れ、家出を繰り返すような状況になってしまっています(いました)。

この二人については、かつては西宮祖母が「無条件の承認」を与える存在でした。その西宮祖母が亡くなり、その「空白地帯」の一部を、たぶん将也がカバーしています。西宮母も、ようやく変わりつつあります。

永束は「お金にものを言わせる」ことで、相手から承認を得ようとしています。これもまた、取引という「条件」によって承認を得ようとする行為であり、条件付き承認の行動原理に基づいていると言えます。
永束へは、これまでは将也が、もしかするとこれからは硝子も、「無条件の承認」を与える存在となってきています。

そして、ガムシロ組の中心にいる将也もまた、硝子と親しくなるための「資格」にこだわり、補聴器代の170万円を母親に償うことにこだわり、友達の定義にこだわるなど、どのような「取引」をすれば自分が認められ、居場所ができるのかを模索しています
これもまた、小中学校時代のいじめにより著しく自己肯定感が低くなり、「自分の存在価値」を疑うようになってしまった将也が、「条件付きの承認」を求めてあがいている姿だといえます。
そういう意味で将也にはまだ「無条件の承認」は与えられていないと言えますが、今後は、硝子から(さらに加えればもしかすると植野からも)与えられていくのだと予想します。

このように、「ガムシロ組」は単に仲のいい集団ということだけでなく、抱えているトラウマなり、乗り越えなければならない発達課題なりもよく似ている、「似た者同士」であることがわかります

もしかすると、「聲の形」というのは、ざっくり説明するならば「ガムシロ組の面々のトラウマ克服と成長の物語」なのかもしれません。
ラベル:第47話
posted by sora at 07:15| Comment(9) | TrackBack(0) | 第6巻 | 更新情報をチェックする