2014年08月16日

第5巻を読んでラストで悶絶している方へ:続きを微ネタバレ~連載キャッチアップ(レベル別)

第5巻は、全7巻といわれるこの作品の起承転結の「転」にあたる激動の巻となります。

そして、連載を追わずに単行本で読んでいる方にとってはあまりにあんまりな、とんでもない場面で終わります。


第5巻190ページ、第42話。

5巻のエンディングシーンで悶絶して、この状態で2か月も待たされるのはたまらない、でもこのあとのネタバレを丸々読んでしまっては次の第6巻を楽しめない、でも気になる、そんな気持ちの方がいらっしゃるのではないかと考え、このエントリを書いてみました。

ここでは、単行本を5巻まで読んだ方のための「微ネタバレ」を、ネタバレレベルを4段階に分けて、少しずつ内容を詳しく書きました。

「レベル4」を読むと、現在連載中の最新話に追いついて連載を読めるようになっています

どこまで読むかは、読む方次第です。

レベル1(本当に最小限)

レベル2(最小限+α)

レベル3(内容も少し)

レベル4(連載キャッチアップ)

(8/18内容更新)
posted by sora at 17:14| Comment(8) | TrackBack(0) | 第5巻 | 更新情報をチェックする

今日は、「聲の形」単行本5巻の発売日です!

いよいよですね。
今日、8月16日は、コミックス単行本の第5巻の発売日です!


↑モバイル用


↑PC用


↑楽天ブックス

今日は休日ということもあって、私は買いに行く店の選択肢が基本アニメイトしかないので、アニメイトで買ってくる予定です。
いまのところ特典の画像がどこにもないので、どんなものがついてくるか分かりませんが、買ってきたら写真をアップしようと思います。

また、今回も細かいところの修正がたくさん入っているといううわさです。
第4巻で、遊びに行く前に行き先を相談する佐原や真柴のせりふが追加されたような、大き目の修正が入っているのかどうか、楽しみです。

Koekata_24_16.jpg
第24話、16ページ(連載時)

Koe_no_katachi_04_021.jpg
第4巻18ページ、第24話(単行本)

また、今回も帯の煽りが微妙に間違った方向に全開なので(笑)、そちらも楽しみの1つです。




また購入後に追記します!

追記:買ってきました!


↑今回はアニメイトで買ってきました。


↑こちらが特典のイラストカードです。
 これ、佐原のヒールが低かったり、微妙に6巻のネタバレしています。


↑今回も、なんともいえない強烈な?帯煽り文。
 この煽りで、あの結末を予測するのは不可能ですね(笑)。
posted by sora at 08:01| Comment(6) | TrackBack(0) | 第5巻 | 更新情報をチェックする

第48話に描かれた「記憶の改ざん」とは?

第48話は、川井がいかに世界を歪んで認知しているかということを、「川井視点」からはっきりとえぐりだした回となっています。

ところで、私は川井が「登校日事件」で言ったこのせりふが、ずっと忘れられませんでした。


第38話、9ページ。

「石田君 お願いだから記憶を捏造しないで…! 真実を見て…!」

この場面を見たときからずっと、「でも記憶を捏造してるのはむしろ川井だよな…。このすぐ前に「何もしてない」「悪口なんて一言も言ってない」なんて言ってるし…」と思っていたのです。

そして今回、「川井視点回」となったことで、川井が自分の記憶をどう改ざんしているかが、具体的に分かりました。
たとえばこれです。


第48話、9ページ。

「あんたと違って 私は葛藤してた!」

これ、実際に植野が言ったせりふと微妙に違うんですが、思い出せるでしょうか?

では答えあわせです。


第39話、6ページ。

はい、「笑って同調してただけのあんたと違って 私は葛藤してた!」ですから、「笑って同調してただけの」が抜け落ちてます

同じように、8ページのこれは(時間がたってることもあって)かなり改ざんされてます。


第48話、8ページ。

「川井さんもやってた!」

これ、第1巻の124ページと対応すると思いますが、オリジナルの発言は、

それに 悪口なら 女子が一番してました! 特に 川井と植野がね!!

です。

「悪口なら」の部分が抜けています

全体的に、川井は、「暴力的・直接的な」いじめはやってない、ということをもって「いじめはやってない」と自分を正当化しているようです。
ですから、「同調していた」とか「悪口を言っていた」のような、それ以外のいじめ行為(もしかすると自分もやってたかも、と思い出してしまいそうなタイプの行為)に関する記憶は、優先的に忘れている、ということのように思われるわけですね。

まあ、このコマのモノローグにある「いわれのない罪をなすりつけられそうになった」というのも、そもそも相当に偏った認知ではあります(ただ、それは記憶を修正した「結果」といえなくもないです)。
第38話の登校日には「悪口なんて一言も言ってない」とか「何もしてない」と断言したりもしていますが、実際には「わかるー」を筆頭に、同調的な悪口は間違いなく言っていたし、合唱コンの黒板の落書きもやっていた(たぶん「みんなにあやまってください!」)わけで、このあたりにも「記憶の捏造」が感じられます。

よく「泥棒は他人のことを泥棒だとよく言う」みたいな話がありますが、記憶の捏造や改ざんが多々見られる川井だからこそ、登校日事件で将也に「記憶を捏造しないで 真実を見て」なんてことを思わず言ってしまったのかな、と思ったりもします。
posted by sora at 07:50| Comment(6) | TrackBack(0) | 第6巻 | 更新情報をチェックする

第47話から読み解く、佐原の「もう1つの発達課題」とは?(3)

前エントリの続きです。

「条件付き承認」が行動原理のベースとなっている(ように見える)佐原にとって、もっとも精神を揺るがされる事態は

1)相手の「役に立つ」ことが提供できないこと。
2)相手に自分の提供したものが認めてもらえないこと。


です。

小学校時代の佐原不登校事件では、まさにこの2つの事態が両方とも起こってしまっており、それが佐原に深い影を投げかけています。(つまり、「硝子の役に立てなかった」ことと「申し出が植野らから非難され認めてもらえなかった」ことです。この点については、別エントリで書きました。)

そして、その不登校を克服し、高校で居場所を見つける際にも、やはり佐原は「条件付き承認」を得るために、高いヒールをはき続けたり、必ずしも本意でない部分を感じつつも植野と「和解」し、「手下」的扱いにも文句を言わずに従ったりと、「ありのままの自分」とは異なる自分をしつらえるという選択をしました。
再会した硝子に「接待」的なことをしてしまっていたのも、やはり似たようなベクトルの行動選択といえます。

佐原のこれまでの「高める、成長する」は、おおむね、このように、できるだけ多くのものを他人に与えられる存在になることで、相手からより多くの「条件付き承認」を得て、それによって自分の存在価値が高まったことを確認する(したい)、といったものだったように見えます。

ところが、これらはすべて、「与えたのだから与えてくれ」という「条件」のついた「取引」になってしまっていますので、その「取引」が壊れると、承認関係=信頼関係や愛情、友情にも同時にヒビが入ったり、自信が持てなくなったりしてしまいます。

橋事件から硝子飛び降り、将也入院という過程のなかで、

1)硝子に対する「接待」を含む交友関係で築けたと思っていた友情は、何の相談もなく硝子に飛び降り決行されてしまったことで否定され、

2)植野に折られたうえにそれをバカにされたことで、「後輩に慕われる自分」という自己イメージを象徴し、守っていた存在であるハイヒールも失い、

3)橋事件での植野と将也からの罵倒で、5年かけて成長し、いちどドロップアウトしたみんなの輪の中に復帰できる資格を得た、という自己イメージも否定されました。


佐原のなかにあったであろう、「高校になってようやく手に入れた強さ、成長、新たな人間関係と、それらを手に入れた成長した自分」というイメージは、この過程で壊滅的なダメージを受けたと思います。

そんな佐原にとって、わずかに残っていた「条件付き承認」のカケラが、植野と共同制作していた妖精の衣装だったはずです。
佐原にしてみれば、これを完成させ、植野に認めてもらって、そこから、壊れてしまったものを少しずつ修復していきたい、そんな気持ちがあったのかもしれません。

4)ところがこれさえも、植野から否定されます。

最後の「カケラ」が壊れてしまった佐原が、折れてしまったヒールと同じように、妖精の衣装を捨てようとしたのは、自然な感情の現れだったと思います。

言ってみれば、せっかくできあがりそうなのに「もう意味がないからやめれば」と否定された妖精の衣装は、そのまま、やっと成長しつつあると自信が持てそうだったのに「成長なんてできてないから価値も意味もないよ」と否定された佐原の自己イメージそのものでもある、といえます。

でもそこに、ふいに硝子が現れました。

さらに次のエントリに続けます。
ラベル:第47話
posted by sora at 07:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 第6巻 | 更新情報をチェックする