2014年08月14日

第6巻は第2巻と第3巻の「掛け合わせ」?

当ブログでも、少し前に「第6巻は第2巻をトレースしているのではないか?」という議論があり、いま病室の門番をして硝子を追い払っている植野と、第2巻で手話サークルの教室の門番をして将也を追い払っていた結絃が重なる、といった話題が出ていました。

そろそろ第6巻も中盤になり、この議論をもう少し前に進められるんじゃないか、と感じています。

それはつまり、

6=2×3

ということで、第6巻は、単なる第2巻のトレースというよりは、第2巻と第3巻の内容が並行して展開し、ところどころでぶつかるという、「第2巻と第3巻のかけあわせ」の展開になっているんじゃないか、ということです。
2かける3は、6ですしね。

どういうことかというと、

第2巻のテーマ:将也と敵対する結絃が、硝子に近づこうとする将也を必死で追い払おうとするが、最終的には将也を理解し、受け入れる。硝子は、将也に心からの笑顔を返す。
その過程で、将也は永束と新たに友達になる。

第3巻のテーマ:将也が、自分が壊してしまった硝子をとりまく人間関係を取り戻そうと奮闘する。
その過程で、佐原との関係が修復される。
次に植野が登場し、修羅場になる。
最後に、硝子は将也に恋愛感情告白。


に対応して、第6巻はこの2つが混ざって展開しているように思われるわけです。

第6巻のテーマ:硝子と敵対する植野が、将也に近づこうとする硝子を必死で追い払おうとする。(第2巻成分)
硝子は、自分が壊してしまった将也をとりまく人間関係を取り戻そうと奮闘する。(第3巻成分)
その過程で、硝子は永束と新たに友達になる。(第2巻成分)
その過程で、佐原との関係が修復される。(第3巻成分)


…ということで、ここまで、第6巻の内容は、単に「第2巻のリフレイン」というよりは、「第2巻と第3巻の内容がパラレルに重なりながら展開している」というものに近いように思われるわけです。

だとすると、このあとは、

次に植野が登場し、修羅場になる。(第3巻成分)
植野は最終的には硝子を理解し、受け入れる。(第2巻成分)
将也は、硝子に心からの笑顔を返して(第2巻成分)、硝子に恋愛感情を告白。(第3巻成分)


という展開になるのでしょうか。
第7巻を待たずに、第6巻中に(=あと数話以内に)将也の硝子への告白が実現したら、盛り上がりそうではありますが、実現するでしょうか?(^^)
posted by sora at 08:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 第6巻 | 更新情報をチェックする

今日は、西宮母の44歳の誕生日です!

今日、8月14日は、聲の形の世界のなかで、西宮母の44歳の誕生日です!

Koekata_41_10x.jpg
第41話、10ページ。

この誕生日のエピソードで、西宮母のファンになった人もたくさんいそうです。

この第41話の掲載されている第5巻も、あさって発売ですね。(すでにフライング販売されてるようですが…)



タグ:第41話
posted by sora at 07:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 第5巻 | 更新情報をチェックする

第47話から読み解く、佐原の「もう1つの発達課題」とは?(1)

以前のエントリで、佐原が抱える過去のトラウマに、第47話で解決の糸口がつけられた、というテーマのエントリを書きましたが、今回の第47話については、佐原に関するそれとは別の「発達課題=個人が発達し大人になっていく過程で乗り越えていくべき、ないし獲得していくべき課題」にかかわるストーリーとして読み解くこともできると思っています。

それは、佐原が、

「条件付きの承認」ではなく「無条件の承認」を得ることで、自己肯定感を高めていく(という発達課題をクリアしていく)こと。

というものです。

ここからしばらく、まんがから離れた一般論を書きます。

子どもは、親や周囲の大人から、「ただそこにいるだけでかけがえがなくて大切なんだ」という、「無条件の愛、承認」を受けて育つことが必須です。
それによって子どもは、自分は愛されている、ここにいる価値がある人間なんだ、という実感、すなわち「自己肯定感」を獲得していきます。

ところが、ここで親から、「無条件の愛、承認」ではないものを与えられてしまうケースがあります。
それが「条件付きの愛/条件付き承認」と呼ばれるものです(長くなるのでここからは「条件付き承認」と呼びます)。

これは例えば、あなたは「私の言うことを聞いてくれるから」好き、とか、あなたは「テストでいい点をとってくれるから」本当にいい子ね、とか、そういう風に、ただありのままの存在としてではなく、「ある条件を満たしてくれるから」愛される、承認される、という、そういう愛され方、承認のされ方を呼びます。

この「条件付き承認」は、子どもの自尊心を傷つけます。
子どもは常に、設定された条件が満たせなくなるのではないか、満たせなくなったら愛されなくなるのではないか、という不安を感じて成長していくことになり、「自分が」愛されているのではなく「親の希望を満たす自分」が愛されているのに過ぎないのではないか、ここにいるだけでは価値のある存在ではないのではないか、という疑いを自身の存在に対して持ってしまうわけです。
ですから、親や周囲から「条件付き承認」ばかり与えられて育った子どもは、周囲の評価にばかり敏感になり、自分に自信が持てなくなり、自己肯定感も低くなります。
また、周囲の人間に接近するとき、相手に有益なものを提供し、その代償として人間関係を構築するような「取引」を行う傾向が強くなります

これって、作品中の佐原の設定とよく似ていないでしょうか。

私は、とてもよくあてはまる、と感じます。
佐原は作品のなかで、条件付き承認を得ようという行動原理で動いており、自分への自信、自己肯定感も低く描かれており、実は高校3年生になった時点でも、「条件付き承認ではなく、無条件の承認を十分に受けることで、ありのままの自分を認められるだけの自己肯定感を獲得する」という発達課題をクリアできていない様子が伺えるのです。

長くなってきたのでエントリを分けます。
タグ:第47話
posted by sora at 07:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 第6巻 | 更新情報をチェックする